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現実話 34
実は、誰も「自分の意見」が無いのか?

先日、九州に行ったときに、ある人と話がはずんだ。私が
「3月11日まで原子力のみんなが1年1ミリと言っていて、
0.01ミリに決まったクリアランス・レベルが去年で、
たしか今年の2月に電離放射線関係の法律改正もあった。
それがとつぜん、3月12日になると、ほとんどの人が
180度違うことを言い始めたのはビックリした」と言った。

そうしたら、その人が「どなたも自分の意見がなかったんじゃ
ないですか」と私には意外なことを言われた。なにしろ、
国の委員というと東大教授やその手の人だから、普段から
うるさいほど「自分の意見」をおっしゃる。その人たちが
自分のご意見を持たないというのも奇妙だ。

でも、その後しばらく2人で話をした結果、「3月11日までは
1年1ミリと言うことになっていたからそれを主張し、3月12日
からはみんなが1年100ミリと言い出したから、その様子を
見て100ミリとか20ミリとか言った」ということになった。
誰一人として「本当に子供に被曝させて良いか」などと
考えてはいないというのだ。

さらに話をしているうちに、「みんながゆとりと言うから
ゆとり教育」、「ドイツがリサイクルしていると言うから
リサイクル」、「これからはレジャーの時代だというから
レジャー」というだけだということになった。たしかに、
ドイツの音楽隊が「日本は放射線で汚れている。食事は
放射線量を測る」と言っても、それが日本の空気でなければ、
追従しない。

・・・
そういえば、「南極が温暖化すると氷が増える」のが当然だし、
IPCC(国連の地球温暖化政府間パネル)の報告書にも
「温暖化しても氷は融解せず、雪が増えるので氷は増える」
と明記してあるのに、日本の政治家やマスコミ、専門家が口を
そろえて「南極が温暖化すると氷が融ける」と言っていたのに
驚いたことがあるが、これも何も考えずに世間の通りに
繰り返していたのだろう。

温暖化したら南極の氷が減るか増えるかというのは、きわめて
簡単な問題だから、高校生ならほぼ間違えない。南極の気温は
マイナス40℃だから5℃あがってもマイナス35℃だ。マイナス
35℃で氷が融けると思う人はいない。一方、海が暖かく
なるから蒸発量が増えて雪が増える。氷が融けずに雪が増える
のだから、氷は増えるに決まっている。
IPCCもそういっている。

・・・
温暖化が怖いかどうかと、科学的事実を正確に伝えることとは
違う。なぜ専門家がこんなことを間違えるのかと不思議に
思っていたが、たしかに3月12日から急に専門家の言うことが
変わったことを考えると「何も考えていない」というのも
本当かも知れない。

ところで、「1年1ミリ」というのは「予防原則」に則っている。
予防原則は「科学的に影響が不明なとき、重大で取り返しの
つかない損害が起こる可能性のある時には規制を厳しくする。
安全だと判ったら規制を止める」ということであり、とても
納得性があると思う。もし被曝しても風邪を引くぐらいなら
1年5ミリか10ミリでも良いと思うが、ガンや遺伝子障害
だから、やはり1年1ミリは妥当だ。

takeda_20110917no.148-(5:59).mp3」をダウンロード

(平成23年9月19日) 武田邦彦

心が二つに分かれている時代

今、太平洋の魚介類がどのぐらい汚れているのか、
コツコツとやっていますが、北海道から愛知県まで太平洋側の
魚介類、藻類でやや小型のものはかなり汚染されています。
ところで・・・

3月12日を堺に、それまであれほど1年1ミリシーベルト
を守れといっていた専門家が一斉に「被曝は大したことは
ない」と言い出したこと、それに衝撃を受けたのは
私だけでは無いでしょう。
現実話 34_c0072801_2348515.jpg
また、科学者である私にとって見れば、実験結果、観測結果な
どの事実は、それまでの自分の考えをすべて捨て去らなければ
ならないほど重要なことです。だから、2007年の
柏崎刈羽原発の事故と、2011年の東通、福島第一、
それに東海第二の事故、さらには福島第一3号機の爆発映像を
見て、「原子力発電所は安全だ」などという科学者はいない
はずです。

それなのに、まだ日本原子力学会も、大学の原子力関係の
研究者も、そして国の原子力関係者も、事故の前と同じような
考えで研究をしています。

なぜなのだろうか? 先回、「もしかしたら、日本人はなにも
考えていないのではないか、自分の意見というのは無いのか?」
ともおもいました。でも、日本人には他の民族にない
すばらしい性質を持っていることも事実です。

・・・
日銀で活躍していたある友人が今から15年ほど前に
私に次のような話をしてくれました。

「1980年代に日本の銀行もサラ金のような個人向け・
無担保の業務に乗り出そうかと検討したが、最終的には銀行の
やることではないということでやらなかった。でもその後の
状態を見ると日本ではサラ金が大成功した。そのもっとも
大きな理由は日本人は「借りたものを返す」という世界でも
珍しい民族だったからだ」

つまり、多くの国では短期間にお金が足りないから借りる
という場合、借りたお金を返さないのですが、
日本人は必ず返すという特別な人たちだというのです。

同じような話を同じ時期に聞いたことを思い出します。
ある総合商社で長い間、資金回収を担当し、
重役にまでなった人でしたが、この人は、

「不思議なことに、海外のお金を回収するときに、相手の事務所
が日本人の経営ならまず間違いなく資金は回収できた。でも
不思議なことに、相手の事務所の経営者が外国人でも事務所に
日本人が一人でもいれば回収は容易だった。本当に不思議だ」

と言っておられました。

私はこの二つのことを聞き、江戸時代のことを書いた本を
思い出したのです。借金をした人が証文に、「もし金子
(きんす)を返さない場合はお笑いになっても結構です」と
書いているのです。「笑われる」ということは日本では
「死ぬより辛い」と考えられていたと解説されていました。
「恥を知る」というのが日本の文化の根源にあるのですが、
それは遠くアフリカからユーラシア大陸を横断し、ついに
太平洋を望む最後の土地にたどり着いた私たち日本人の
ルーツなのかも知れません。

・・・
そんなまじめな日本人、正直で誠実な日本人がなぜ、3月12日
にころっと変わったり、科学者が事実を見ても原発を進めようと
したりしているのでしょうか? 福島原発事故で苦しんでいる
多くの人は、実はこの矛盾を克服できないのではないかと
思います。

そういえば奇妙なことがあります。リサイクル運動以来、
私は「環境研究家、環境運動家」と言われる方とのつきあいが
あったのですが、日本が放射性物質でこれほど汚れているのに
あまり動きが無いのです。特にセシウムはかなり測定されて
いるものの、骨にたまって白血病になる可能性がある
ストロンチウムや、肺に入って肺がんを引き起こすとされる
プルトニウムがほとんど測定されていないのに、
あまり関心がないように見えます。

環境研究家に怒られるかも知れませんが、彼らは「日本の環境」
が心配だったのではなく、「環境の仕事」を失いたくなかった
だけではないかとも思います。それは原子力科学者もそうで、
彼らも「原子力」に興味があったのではなく、「原子力の仕事」
を失いたくないので毎日、頑張っていたのではないか?
と疑いたくなります。

事故が起こったことは大変、不幸なことでしたが、悲惨な
墜落事故を乗り越えて現代の安全な航空機があるように、
科学的に見れば原子力利用のための大きな進歩をもたらす
原因にもなるわけで、多くの課題が提供されてもいるのです。

自分が言っていること、自分が書きたいことは、自分の魂の
叫びなのか、それとも単にお金が欲しいからいっているのか?
・・・これについて20世紀の初頭、マックス・ウェーバー
という社会学者は冷たく言い放っています。

「学問が生活の糧を得るためだけの
職業としての学問になって久しい」

takeda_20110919no.149-(9:07).mp3」をダウンロード

(平成23年9月19日) 武田邦彦

日進市の花火・・・どちらが論理的か?

愛知県日進市の花火大会で一部の花火の打ち上げた
中止されました。

報道では「花火大会の実行委員会は「花火店のある場所は国の
放射線許容量を下回っている。室内で保管され、まったく問題
ない」として実施する考えだったが取りやめた。」

「実行委事務局責任者の市産業振興課長は「安全性に問題がなく、
取りやめは苦渋の決断だ。一人でも多くの人に気持ちよく花火を
見てもらいたいという考えで判断した」と理由を説明した。」

「川俣町は一部が原発事故で計画的避難区域に指定されているが、
菅野煙火店は区域外の低線量地域にある。花火の社長は「初めて
のケース。仕方がないが、大変残念」と悔しがった。」

「名古屋大大学院の某教授(環境放射能)は「花火の放射性物質
を気にして打ち上げを取りやめるのは行きすぎた反応であり、
大変残念なことだ。花火は当然、食品とは切り分けて考えなけれ
ばならない。こうした根拠のない考えや不安は、差別やいじめの
構図につながる恐れがある。」

驚きました。なにに驚いたかというと市の課長、会社の社長、
名古屋大学の教授といえばいずれも社会的には指導的立場の方
ばかりですが、どうしてこんなに論理的に間違っていることを
言うのでしょう?? まさか市も新聞も日進市の住民を被曝
させるチャンスと考えたのではないとは思いますが
(最近、被曝は健康によいとの話もありますので)。

1. 「福島の川俣町」と言えば福島でかなり汚染されている
  ところと考えなければならない、

2. 川俣町の一部が国の汚染地域の指定より放射線が低い
  といってもそれは「花火」という製品とは無関係、

3. 国の基準がトリプルスタンダード(1年1ミリ、1年5ミリ、
  1年20ミリ)で適応範囲(福島県だけ?愛知県は?)も
  時期(暫定と言ってもいつまで?)も不明、

4. 国の基準を下回っていると言ってもなぜか数値は言わない、

5. 福島原発から漏れた80京ベクレルをどうするのかの
  基本政策がない、

特にこのコメントの中では名古屋大学の先生のコメントが問題と
言うより驚きました。どうして環境のご専門の先生がこんなに
非論理的なことをおっしゃるのか、教えていただく機会を作り
たいと思います。先生がこのように言われるのですから、
花火が法律で定められた基準以下であるということが判って
いるのではないかと思います。またこのコメントを出した
記者さんにも感想を聞きたいと思います。

先生「花火の放射性物質を気にして打ち上げを取りやめるのは
行きすぎた反応であり、大変残念なことだ。」

→なぜ、花火の放射性物質を気にするのが行き過ぎなのか?
汚染の数値が示されていないのだから、気にするのが普通。
(おそらく数値を知っておられると思います。)

先生「花火は当然、食品とは切り分けて考えなければならない。
こうした根拠のない考えや不安は、差別やいじめの構図に
つながる恐れがある。」

→食品とは違うが、トリプルスタンダードで時期も不明な規制の
ある時に先生が基準とするものはなにか? 「数値を示されて
いないもの」を政府や自治体などの権力で「安全だ」とする方が
「差別やいじめ」の温床になる。

実は、この件でマスコミの取材を受けましたが、その記者も私の
話を聞くまでは「花火ぐらいいいじゃないか」という感じでした。
そこで「なんで花火ぐらい良いのか?」と聞きますと、
別に理由は無いようでした。また、「福島の1年20ミリ
シーベルトという基準は日進市にも適応されるのですか?」
と聞くとそれも知らないようでした。

ひどい日本になったと感じます。本当に、こんなに理不尽な
ことが続けば「国民いじめ、子供いじめ、お母さんいじめ」が
続くような気がします。日進市で花火の打ち上げを止めた
市民の方は良いことをされたと思います。

takeda_20110919no.151-(7:45).mp3」をダウンロード

(平成23年9月19日) 武田邦彦

学問で判っていること

研究者として若く、夢の固まりだった私。物理学を勉強した
当時の私はこの世のことは何でも判っているように思って
いました。そして科学はその知識を使って「創造的なこと」
ができると錯覚していたのです。

40歳ぐらいになった時でしょうか。私の恩師の増子昇先生が
「学問は本来、整理の学、解析の学なんですよね」と言われ
ました。ヘーゲルの「ミネルヴァのフクロウは夕暮れに飛翔する」
という文章を覚えたのもその頃だったと思います。それと
ほとんど同じ内容の文章をある読者の方から送っていただき
ました。

「いずれにしても、自然現象に関する研究は起こってしまって
から解説するのが精一杯で、因果関係を解明できるほど発達して
いない。生物学と同様、わからない方がよほど多いのである。
自然現象は常に連鎖反応を起こしながら進行するので、
予測不能なことが多い。これから一体何がおこるのか、
正確にわかっている人は誰もいないだろう。」
(小林真「菌と世界の森林再生」)

まさに学者が心の底から感じていることを正面から書いて
おられます。恩師の「整理の学」、「解析の学」と同じで、
ヘーゲルの言葉通りでもあります。学問は未来に対して無力です。
せいぜい「過去のことを必死になって説明する」ことができる
だけです。それが人間の頭脳の限界なのでしょう。

・・・
ところでそんな学問から見て、地球温暖化はどのように見える
でしょうか? 私はなぜ「CO2は出した方がよい」と言って
いるのでしょうか?少し解説をさせていただきます。

地球温暖化は予防原則の問題です。科学的には不確かだけれど、
重大で致命的な結果が予想される時には科学の結果を待たずに
規制するということです。地球温暖化にこの原則を適応するのが
適当かどうかは次の判断によります。

1) 気温が変化することが重大で致命的か?

2) どのぐらいの温度範囲は重大で致命的か?

3) 気温は下がる方が致命的か、上がる方が致命的か?

4) 地球の気温は人間の活動で左右されるか?

第一の設問に対しては「変化の幅が問題」と言うのが正解で
しょう。そしてその幅(第二設問)は2,3℃ならそれほど
大きな影響はありませんが、10℃となると間氷期と氷期の差
ですから、これは問題ということでこれも学者の間で一致する
と思います。

問題は第三設問で、意見が分かれます。1970年代までの
多くの学者と私の考えは、現在の地球が地質学的には氷河時代の
間氷期であることと、新生代(恐竜が滅んで以来)に入って
気温が低下し続けていることから、寒冷化が致命的と考えて
います。今より気温が下がると日本などは一部が氷河に覆われ、
作物が採れなくなり大量の餓死者がでると思われるからです。

温暖化が怖いという人の意見はかなり広く伝わっていますから、
ここでは割愛します。

また、気温は、1)太陽活動、2)都市化、3)CO2 で
決まりますが、現在はそれぞれ3分の1ぐらいでしょう。
太陽活動は500年ほど前の「小氷河期」から徐々に活発に
なって来ていますが、今後50年程度で下降に向かうでしょう。
CO2は人間が出せば増え、控えれば増大の幅は減少すると
考えられます。

・・・
以上のことを考えて「学問は未来が判らない」ということと、
「予防原則」を適応すると、問題なのは現在より気温が上がった
方が危険か、下がった方が危険かというところにもっとも大きな
別れ道があると思います。私は「世界の多くの学者は冬の前に
いる」と考えていると思っています。それはこれまでの気温変化
とCO2の変化からあまり考えずに推定するとそうなるからです。
だから寒冷化に備えて今は温暖化するべき時期という結論に
なります。

仮に温暖化しても、今より気温が高かった時期が多いのですから、
地球がどうなるということはありませんが、寒冷化すると
アフリカの一部を除いて氷河になることは判っているので、
そちらの方が危険です。

今回の被曝では、1年100ミリ以下は不明なのですから、
被曝量を減らして(1年1ミリを貫く)、学問の不備を
補わないといけないと思っています。1年1ミリを守るのは、
「除染、疎開」で可能だからです。

takeda_20110919no.149-(6:25).mp3」をダウンロード

(平成23年9月19日) 武田邦彦

福島の人を苦しめているもの(1)・・・集団か?個人か?

2011年3月12日に福島原発が爆発して以来、
6ヶ月経っても政府は福島とその周辺の地域(関東を含む)を
除染していません。今回の事故の根本的な解決が「福島の土地を
元に戻す」ことであり、それは除染しかないことは明白ですが、
なかなか実行されないのが残念です。福島の人の中には長い
期間のストレスで被曝を甘受しようということすら
見られるようになりました。

それではなぜ、日本のようにお金持ちの国で、
除染がなされないのでしょう?

・・・
論点はある読者の方からよせられた次の文章の中にあります。
「一人ひとりには国家を形成しているすなわち団体競技を
しているという意識が特に非常時は強くあるべきだと思う。」

1) 個人の集合体が国家なのか?

2) 国家の歯車としての個人か?

この論争は人間の歴史が始まって以来から続いています。
聖書の時代の昔話では「国家を作ると国民は制約される。
国家を作らなければ敵が攻めてきて皆殺しにされる」
ということで国家を選択したことになっています。

この前の戦争で世界の注目を浴びた日本の特攻隊は、その極端な
例の一つです。私は特攻隊で突撃した若者を尊敬していますが、
感情は別にして、「国家のために100%死ぬ行為をする」
ということですから、完全に2)に属すると世界では
受け取られました。

原発事故でヨーロッパでは「福島の食材を食べて被曝することが
福島の人を助けるという思想は日本独特で、気持ちが悪い」と
論評されているのは同じ受け取り方をされていることを示して
います。ヨーロッパ人がどう考えても日本人は日本人ですから
一向にかまわないのですが、一般的には社会が発展すると
「国家の歯車としての個人」から「個人の集合体としての国家」
に変わっていくとされています。

原発事故で「個人の集合体としての国家」という立場をとります
と、何が何でも福島とその周辺の人が被曝するのを避け、生活が
できなければそれを補償し、あくまでも「日本のどの土地に
住んでいても同じ「健康で文化的な生活を営む権利」を保証する」
ということになると思います。

私のスタンスは「福島の人が大切」ということなので、とにかく
福島で農作物を作らず、福島で被曝せず、なんとか早い時期に
福島を旧に復するべきと考えています。日進市の花火も福島の
人に元気になって貰おうという善意でスタートしたように思い
ますが、やはり福島の除染が先で、汚染された土地のものを
測定しないで持ち出すのは、「福島の人は国家の歯車」という
ことで犠牲を強いることになると思います。

(平成23年9月23日) 武田邦彦

福島の人を苦しめているもの(2)・・・混乱した論理

福島県の知事だった佐藤さんが繰り返し、「原発は安全だから
使うのではなく、原発は必要だから安全だという逆転の論理が
福島原発の事故を招いた」と言っておられます。

まさにその通りで、すでに2007年には志賀原発と柏崎刈羽
原発が震度6で破壊され、原発が地震に弱いことは証明されて
いましたし、地震指針がいい加減(予想外のことが起こったら
大量の放射線がでるという前提)なことも判っていました。
またやらせメールや北陸電力の臨界隠し、東京電力のデータ
改ざんなどが続き、原子力の安全について大きな疑問が
持たれていたことも事実です。

今でも「原発は必要なのだから、原発は安全ということにして
再開すべきだ」という論理が見られます。このような論理を使う
と、原発が本当に安全かどうか判らなくなり、今回のような
事故が続くでしょう。また、内心では危険とおもっているので、
原発を僻地に作ったり、危険手当を配ったり、さらには
「安全に決まっているから、安全に関する議論は止めよう」
と言うことになります(事実、そうでした)。

このような奇妙な論理が事故後でも見られます。

その1: 食べるものが無くなるから、
 食材の規制はセシウムだけで1年5ミリまであげる。

その2: 福島を助けるためには(生活費のためには)、
 他県の子供を被曝させても良い(1年5ミリまでは)。

(少し違いますが):政府や自治体、東電は強いので何を
言ってもやってくれないから、力の弱い子供たちを被曝させる。

このような論理を社会を指導する人たちが口にするのに私は
違和感を感じます。実際に食材の暫定基準を決めるときにも
「1年1ミリの規制にすると食材が不足する」という発言が
ありましたし、東京の有名な病院長も同じ発言をしています。

でも、もともと日本の食糧自給率は40%ですし、ほぼ大丈夫な
お米、肉類などを考え、かつ汚染地帯が福島とその周辺だけ
ということを考えると、輸入を少し増やせば食糧不足になること
は考えられません。

「福島の人の生活費」と「子供の健康」は全く違います。
これはこのブログで書いた「フォードピント事件」でよく
わかります。つまり、「できるだけ安全な車を作っても年間
5000人の死者を出す」という状態(過失)と、「すでに
欠陥が判っている車を売り出して、10名の死者を出す」
(犯罪)というのとでは、10名の死者の方が社会的に
許されないのです。

これを現在の被曝に当てはめますと、「人間は年をとるとガンに
なって死ぬ(自然の原理か個人の選択)」というのと、
「子供たちが被曝することが判っているのに、それを減らそうと
しない(意図的行為)」というのでは、後者は社会的に許され
ないのです。そして「子供たちを被曝させないように全力を
尽くしたが、それでも少数のガンがでた(不可抗力)」
というのは仕方が無いと認識されます。



2011年9月22日の新聞には、「東電は除染を後回しにして、
補償金を先に出す」ということが書いてありましたが、
また福島の人の被曝量が増えるとガッカリしました。

まさに「リコールするとお金が大変なので、死者が出ることが
判っている欠陥車ピントをそのまま販売する」というのと同じ
判断と行為と私には感じられます。これは社会の倫理から
許されないのです。

・・・
東電の原発が爆発して福島の人は苦しみました。それは
佐藤前知事が指摘しているように「破綻した論理」に大きな
原因がありました。でも、事故後もまだ「破綻した論理」のまま
進むことがあれば、福島の人はまた苦しむでしょう。福島の人や
その他の汚染地域の人を守るには、

「生活の保障はお金でする」

「人の健康が阻害されるのが判っているものは実施しない」

という「質の違うものを足し合わせない」という原理原則を守る
ことで、それなら福島の人の健康も守り、生活も困らないと
思います。福島の人の中には「被曝を覚悟して生活する」と
あきらめている人もおられますが、今からでも遅くはないので、
一日でも早く除染をして被曝を覚悟してはいけないのです。

是非、綺麗な福島を取り戻して貰いたいと思います。福島の地は
福島の人だけのものではなく、日本の他の土地と同じく、
日本人全体のこころのふるさとであり、財産なのですから。

(平成23年9月22日) 武田邦彦

台風と汚染の広がり

仮に日本の政府、自治体、もしくは報道が原発事故と汚染の
問題についてより積極的に取り組む姿勢があれば、群馬大学の
早川先生が出されたような汚染マップを常に測定し、
報道すると思います。

たとえば、自治体が連携して自分の市町村の線量を測定し、
それを一枚のマップにしていけば、政府が怠慢でも住民を守る
ことができますが、日常的な業務ではないそのような連携を
する力はすでに自治体のお役人にはないかもしれません。
新しいことが起こった時に、自分の意志と知識を動員して
それに取り組むのは、慣例に従って日常的な業務をやっている
人にはとりわけ難しいものです。

・・・
台風が日本列島を縦断したのですから、現在の最大の関心事で
ある「放射性物質はどうなったのか?」ということを調べるのが
大切です。

読者の方からの情報をまとめてみると、

1) 予想通り台風で放射性物質が飛散し、汚染地帯が拡大した。
 おおよそ1時間に0.1マイクロシーベルトぐらい増大した
 地域がある(先ほどこの記事を出しましたら、台風で0.1
 マイクロシーベルトぐらい下がったところもあります。
 風によって増えたり減ったりしているのですね。
 全体は変わりませんから)、

2) 台風の雨でセシウムが地下または河川に流れた
 可能性があるが、ハッキリしない、

というところです。今のところ、台風によって放射性物質が
飛散し、その結果、今まで住んでいたところから逃げなければ
ならないということはなさそうです。

・・・
3月12日から半年が経ち、多くの人が生活の将来をお考え
です。いろいろな悩みが終わりですが、典型的なものと
私のアドバイスを書きました。

1) 生活習慣の中で被曝を減らすようにしていく。食材は
現在は魚がもっとも危険です。牛乳は「メーカーが表示せずに
逃げ切った」という状態です。自然の状態で栽培している
キノコ類はまだ危険なようです。新米はもう少し様子を見て、
産地と汚染の関係がハッキリするまで待つのが良いと思います。
この際、外国の小麦を使うパン食などがお勧めです。

2) 「被曝を避けるために逃げる」というのは実にもっともな
話ですが、日本社会はまだ村八分の感情が残っていて、
「土地を捨てるのか」というような反発を受けます。被曝を
避けるために移動するときには個人的な理由を言った方が良い
でしょう。暗い社会ですが、いたしかたありません。

3) 日本の食糧自給率はもともと40%ですし、お米などに
注意をすれば全体をあまり意識しなくても良いと思います。
またマスクは要らなくなりましたが、時々、家の中を掃除して
汚染を除いておくことが大切です。線量率が半分になれば
病気になる確率は半分になりますから。

4) 1時間あたりの線量が0.2マイクロシーベルトを超える
ような場所では、本来なら自治体が「ミニスポット地図」を
つくっていただき、そのような場所に児童が近づかないように
すれば、被曝はかなり下がるのですが、なかなか自治体の腰が
重く、残念に思います。最近では少し疲れてきたのか、
「汚染は言ってくれるな」という感情も出てきてやっかいに
なりました. 私は男性の人が、順法精神(1年1ミリ)と
子供を守る必死の心を持ってもらいたいと思っています。

人間の行動も意識も、また自然の状態も時間ともに変化して
いきます。臨機応変に少しずつ変化に応じていくのが良いと
思います。

(平成23年9月23日) 武田邦彦

昔、憲兵・・・今、バッシング

戦争前、突然、憲兵が訪れて有無を言わさず連行され、
拷問にかけられたという話は多くありました。その話を聞くと
戦後の日本は自由でいいなと思っていましたが、2011年の
原発が起こってから、現代の憲兵は、マスコミや一般の人から
のバッシングだなと感じます。

憲兵とバッシングが似ているところは「非難される理由が不明」
ということです。私のところに来るバッシングは、ほとんどが
「バカ! 人の心が判っていない! 金儲けでやっているん
だろう!」というもので、なにが問題なのかが判るメールは
ほとんどありません。

また一関市長と私の件でも、多くの新聞やニュースにでました
が、私に取材があったのは3社だけでした。新聞などはすべて
「憶測」で報道をしたようです。個人は力が弱いからという
ことなのでしょうか?

もしかすると現代のバッシングは憲兵よりひどいかも知れません。
たとえばメールでは発信者が不明なのです。名前も住所もなにも
判らない人からある時、突然、罵倒の嵐が来るのですから、
社会ルールも礼儀も何もないという感じがします。

私は強い信念がありますし、科学的に妥当なことしか発信して
いませんから、メールは参考にさせていただいていますが、
信念や行動はビクともしません。しかし、社会には弱い人や、
こころ優しい人もおられます。だから、ひどい言葉でやられる
とおびえるのではないかと心配です。

その意味では「憲兵的ネット社会」は、ネットという新しい
情報手段が化け物のようになって私たちの社会を襲う
可能性すらあるように思います。

それに、「原発を守る」とか、「国の政策に従う」いう考え方
には国や権力が見方についていますから、メールの中には
「権力を使うぞ」という脅しまがいのものもあります。
戦争で負けた日本は二度と再び、そんな暗い社会で暮らさない
と決意したのですが、60年しか続かなかったようです。

常に紳士的に、一人の市民として、相手に失礼の無いように、
しっかりと自分の考えを述べるということが必要です。匿名は
良いと思いますが、文章は日本人としての礼節を守ることが
日本の文化を続けるためにも必要と思います。

またある時に東大の教授が私を批判して「私は武田の本を読
んでいないが、読まなくても判る。ケシカラン!」という本の
批評をされたときには思わず吹き出してしまいましたが、
それに似たことが最近、続いています。「武田の本もブログも
読んだことはないが、ケシカラン!」と言われるので、
なんとご返事をしてよいか迷ってしまいます。

問答無用で切り捨てる、理由も言わずに逮捕されるという
社会で大きな犠牲を出し、やっと明るい生活ができるように
なったのに、マスコミや国民がそれを壊しにかかっている
ことが残念です。

(平成23年9月22日) 武田邦彦

特設スタジオ
武田邦彦 (中部大学)

ニコ動 武田邦彦教授ブログの音読

「子どもは食べる量が少ないから安心」に唖然
――安全な給食求める母親ら省庁に質問
週刊金曜日 9月20日(火)18時21分配信

 子どもたちの放射能被害防止に取り組んでいる市民団体
「いのちを守るお母さん全国ネットワーク」は八月二六日、
国会内で各省庁の担当者を招いて「安全なお米を給食に!
目指せ子どもの内部被曝ゼロ」と題した集会を開いた。

 同「ネットワーク」は、給食に使われる食材の安全性に
疑問を抱き、最初、七月に農林水産省と交渉した。だが、
担当者は「給食は文部科学省の担当」「食品の安全基準値は
厚生労働省」「産地表示は消費者庁」と回答するだけで、
国民の命にかかわる問題が「縦割り行政」によって処理
されている。

 そこで農水省と厚労省、文科省、消費者庁、そして食品安全
委員会の担当者を一堂に集めて要請することになったもの。
この日の集会には、母親ら六〇人が参加。省庁側からは
一六人が出席した。

 集会では、米の安全性に焦点をしぼり、最初に
「ネットワーク」側が「主食である米のセシウムの基準値が、
五〇〇ベクレル/Kgなのは高すぎるのではないか。
ベラルーシでは一〇〇ベクレル/Kgだ」と質問した。

 これに対し厚労省は、「子どもは、食べる量が少ない。
本来、幼児は一六八六ベクレル/Kgまで大丈夫だが、大人の
基準である五五四ベクレル/Kgに合わせているので安心だ」
という、驚くべき答えが返ってきた。子どもは大人より
放射能の影響を受けやすいにもかかわらず、基準値が
三倍以上も高いというのはなぜなのか。

 さらに厚労省側は、セシウム以外の放射性物質について、
三月に発表した基準値のなかに、「世界で初めて」
プルトニウムやウランといった核種の食品包有量として
一〇ベクレル/Kgと定めていると発言。これに対し会場から、
「一〇ベクレル以下なら体に猛毒のプルトニウムを入れて
大丈夫というのか」との抗議があがった。省側は「まだ食品の
ウランやプルトニウムの値は測っていない。文科省が原発の
敷地内で測ったデータで、測る必要がないと判断した」などと
語り、実際に測る予定がないという矛盾した答弁をした。

 今秋以降、米の産地の偽装表示が大きな問題になることが
予想されるが、「偽装を防ぐための新しい工夫は考えている
のか」という質問に対し、消費者庁側は「通年通り」としか
回答しなかった。
(増山麗奈・画家、9月9日号)
最終更新:9月20日(火)18時21分
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20110920-00000304-kinyobi-soci

放射能予報
現実話 34_c0072801_529542.jpg
http://www.meteocentrale.ch/en/weather/weather-extra-japan-zoom.html
文部科学省 全国の放射線モニタリングデータ
関東各地の環境放射能水準の可視化
現実話 34_c0072801_5434739.jpg
全国の放射能濃度一覧
東京都の水道の放射能濃度
全国の食品の放射能調査データ
現実話 34_c0072801_11341032.jpg
全国放射線量マップ
現実話 34_c0072801_2134135.jpg
現実話 34_c0072801_1132832.jpg
http://www.naver.jp/radiation?type=fukushima
気象庁 | 環境緊急対応地区特別気象センターについて
(SPEEDI)

各地の放射線モニタリングデータ(測定結果)

8月2日公表の「文部科学省による放射線量等分布マップ
(線量測定マップ)の作成について」の修正について
(平成23年8月12日)(PDF:818KB)
現実話 34_c0072801_513716.jpg
現実話 34_c0072801_521953.jpg


現実話 34_c0072801_1324473.jpg
Safecasting Japan
現実話 34_c0072801_1324132.jpg
Aggregate Data
Safecast 日本語
http://safecast.org/jp

海域における放射能濃度のシミュレーション
現実話 34_c0072801_4175962.jpg
(第五報)(平成23年5月24日) (PDF:528KB)
http://www.mext.go.jp/a_menu/saigaijohou/syousai/1304938.htm
Forecast Ocean Plus
本州東方沖における本日の潮・海流予測情報

SIROCCO - Coastal Ocean Modelling - Japan Model

海産生物と放射能
―特に海産魚中の137Cs濃度に影響を与える要因について


日本シルクロード科学倶楽部
JTakadaTop

現実話 34_c0072801_2525226.jpg
福島第一原子力発電所の20Km以遠のモニタリング結果
[平成23年4月27日(水曜日)19時00分時点](PDF:459KB)
http://www.mext.go.jp/a_menu/saigaijohou/syousai/1304001.htm

水道水をくみ置く際の留意事項について ~第36報~
平 成 23 年 4 月 4 日
東 京 都 水 道 局


by huttonde | 2011-09-19 23:48 | 現実話 | Comments(1)
Commented by 村石太レディ&宗教ノイローゼ at 2011-10-05 19:10 x
恐竜 氷河期で 検索中です
現在の地球の 日本の異常気象は 歴史的から みるとどうなのかなぁ
天災を よく 宗教に関係するという人もいるけれど。歴史研究会(名前検討中
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