いつもの見落とし。
2017/06/13
雑兵たちの体験談♪江戸時代の雑兵30人の
体験や失敗談を記した「雑兵物語」がオモシロ
増田 吉孝@
雑兵とは、役の付いていない身分の低い兵士の総称。
歴史の教科書に載ることのない、時代劇で光の浴びる
ことのない雑兵は戦国時代や江戸時代には数え切れない
ほどいたわけですが、江戸時代、そんな雑兵たちの
体験談をまとめて、兵法書として発刊されたのが、
今回紹介する「雑兵物語」です。
雑兵物語は江戸時代1673〜1684年(延宝、天和)頃に
成立した書物と見られています。川越藩主であった
松平信綱の子・信興の作と言われていますが確証は
ありません。記載された内容は非常に貴重な資料と
なるものなのだそうですが、イラスト作品として
みているだけでもとても楽しむことができるのも
オススメポイント。
雑兵物語の文体は口語体で書かれており、
雑兵たちの体験談や見聞が会話形式で記載されています。
雑兵には鉄炮足軽や弓足軽だけではなく鑓担、馬標持、
旗差、持筒、持弓、草履取などなど様々な兵士がおり、
30人もの雑兵に関する話題が記されているんです。
江戸時代に書かれたものなので、文章を読み解くことは
かなり難解ですが、
国立公文書館のページには、一部では
ありますがわかりやすく解説している部分がありますので
チェックしてみてください。さらに現代語訳された
雑兵物語もいくつか出版されていますので、興味を持った
人は合わせて読んでみるのもいいかもしれません。
雑兵物語 amazon
戦さの多かった時代に懸命にお殿様に使えた雑兵たち。
彼らの体験談から現代社会をうまく渡り歩く法を
学べるかもしれませんね。
http://mag.japaaan.com/archives/56990