めでたくなってきた
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カテゴリ:漫画ねた( 72 )

ニートマスター ジョー 10
『日向ぼっこ』
c0072801_875576.jpg

 表紙

1・2 路上、ボツが歩く
  ボ「まったく、しどい季節だねどうも」
3・4 店内 ジョーと小藪
  ボ「ちわーす、あ〜、
 さび〜デイビス・ジュニアだネ」
  ジョ「いらっしゃいませ」
5 ジョ「あけましておめでとうございます」
  ボ「いやいや、それほどでもねえですよ」
  着席
6 ボ「夏は暑かったくせにさ、なんだぃこの寒さは。
 部屋でも手が痛ぇよ」チッ
  ジョ「恒例の挨拶ですね」
7 ボ「それもそのはずで頭がスースーするんだね。
 部屋でもニット帽かぶるようになったネ」
  ジョ「ニート帽?」
8 ボ「性格は猫かぶってるし、アレもかぶってるし、
 カブリマ・クリスティーだネ」
  ジョ「あったかいカクテルを
 御用意しましょうか」



by huttonde | 2017-01-15 08:15 | 漫画ねた | Comments(0)
しつこいヒーロー 2
2016年12月26日
戦隊系作品で未だに扱われない・
今後扱ってほしいジャンル

:http://hayabusa.open2ch.net/test/read.cgi/livejupiter/1482543200/
1: 名無し 2016/12/24(土)10:33:20 ID:o3G
ってなんやろか

2: 名無し 2016/12/24(土)10:34:14 ID:REZ
とりあえず忍者・侍とか日本的要素は
出し切った感あると思う

3: 名無しさん@おーぷん
2016/12/24(土)10:39:04 ID:NYt
戦隊なんやからミリタリーチョイスどうや?

11: 名無し 2016/12/24(土)10:44:36 ID:o3G
>>3
敵はどうするんですかね・・・

4: 名無しさん@おーぷん
2016/12/24(土)10:40:19 ID:zZi
医療とか行けるんちゃう

5: 名無しさん@おーぷん
2016/12/24(土)10:40:46 ID:oQS
>>4
今やってるやん

9: 名無し 2016/12/24(土)10:43:56 ID:o3G
>>5
え?今ってそんなやつなん?

10: 名無しさん@おーぷん
2016/12/24(土)10:44:20 ID:x8j
>>9
それは仮面ライダーやで

12: 名無し 2016/12/24(土)10:45:44 ID:o3G
よく考えたら、戦隊の設定だけじゃなく
敵の設定も割としっかりせんとあかんよな
そう考えると結構難しいンゴねぇ・・・

14: 名無しさん@おーぷん
2016/12/24(土)10:47:00 ID:040
横浜が舞台
暴走戦隊ヨロシクナンジャーワレゴルァ

15: 名無しさん@おーぷん
2016/12/24(土)10:48:06 ID:ezX
>>14
ゾクレンジャー「」

17: 名無しさん@おーぷん
2016/12/24(土)10:48:48 ID:85K
>>14
その昔
ゴーオンジャーにゾクレンジャーってのが歌もあってな…

19: 名無しさん@おーぷん
2016/12/24(土)10:49:43 ID:040
>>17
マジか
戦隊物侮りがたし

20: 名無しさん@おーぷん
2016/12/24(土)10:51:07 ID:ezX
>>17
カーレンジャーやで
どっちも車モチーフやから
ごっちゃになるんはしゃーない

18: 名無しさん@おーぷん
2016/12/24(土)10:48:58 ID:BS9
パワーレンジャーとの兼ね合いがあるので
メインが昆虫は居ない
ゴウライジャーみたいな追加枠はあるけど
そもそも忍者だしな

22: 名無しさん@おーぷん
2016/12/24(土)10:51:59 ID:JRU
ナチスドイツが世界征服した世界線の漫画

24: 名無しさん@おーぷん
2016/12/24(土)10:53:24 ID:vWG
恐竜やろなぁ

26: 名無し 2016/12/24(土)10:53:41 ID:o3G
>>24
もうあるんだよなぁ・・・

27: 名無しさん@おーぷん
2016/12/24(土)10:54:12 ID:BS9
>>24
何回もやったんだよなぁ

28: 名無しさん@おーぷん
2016/12/24(土)10:54:43 ID:85K
恐竜はなんやったっけ
デンジマンだっけ

29: 名無しさん@おーぷん
2016/12/24(土)10:55:22 ID:ezX
>>28
ジュウレンジャー
アバレンジャー
キョウリュウジャー

30: 名無しさん@おーぷん
2016/12/24(土)10:55:25 ID:6cW
>>28
ジュウレンジャー、アバレンジャー、
キョウリュウジャーだったかな



by huttonde | 2016-12-26 23:50 | 漫画ねた | Comments(0)
ニートマスター ジョー 9
『真夜中のガッツポーズ』
c0072801_424345.jpg
青年C

青年B

 表紙

1・2 夜 二階建て一戸建全景 二階窓に明かり
3・4・5・6
 二階室内俯瞰 机に向かっている青年Bの後姿
7 青年B、ノートパソコンに打込中
 カチャカチャ
8 パソコン画面

1 パソコン画面の文字
 「330 名前:名無しの水兵さん [sage] 投稿日:20
 俺はいわゆるニートでひきこもりだ。
 毎日何するでもなく部屋でゴロゴロしているが、
 真夜中になると部屋で一人、ガッツポーズをとる。| 」
 カチャカチャ
2「それは、この世に生きるすべての者たちへの
 俺の存在表明であり、俺からの挑戦状だ。| 」
 カチャカチャ
3「世界では日々多くの者が死んで行く。
 事故や病気、犯罪や戦争による犠牲者だ。| 」
 カチャカチャ
4「今日死んでいった奴らへの勝利宣言と、
 まだ死んでいない奴らへの宣戦布告の意味を込めて、
 若輩ひきこもりの俺がガッツポーズを決めるのだ。| 」
 カチャカチャ
5 青年B、立ち上がり、
6 ビシッと両腕を上げ、
7・8 部屋の真ん中でガッツポーズの後姿。



by huttonde | 2016-12-26 05:15 | 漫画ねた | Comments(0)
ニートマスター ジョー 8
『ヤブさんの隠れ家』
c0072801_14465425.jpg

 表紙 店の外 野良猫歩く

1・2 店内
  ボ「マスター、ヤブさんについて何か聞いてない?」
  ジョ「何かとは」
3 ボ「還暦過ぎで親元で暮らして、小説を書いてるとは
 聞いたけど、他はさっぱり知らないからね」
  ジョ「気になるんですか? ほれた?」
4 ボ「それはあり得ない。
 でも、謎多きオヤジだからねえ」
  ジョ「そういえばこないだ、若い時に借金で
 苦労したみたいなこと仰っていましたよ」
5 ボ「借金ねえ。意外と金持ちなんじゃないかと
 思ってたのになあ」
  ジョ「御先祖が武将って仰ってたし、
 名門のお武家さんなら金持ちもあり得ますね」
6 ボ「マスターんちも金持ちだよね。
 親から何か引き継ぐとかないの?」
  ジョ「優秀な者に任せるからいらないそうです。
 ボクはこの店があるし」
7 ボ「へ〜、割り切りいいねえ。うちの親も
 爺さん婆さんもなーんもないなあ」
  小藪来店
  小「おっす」
8 ジョー、小藪に、
  ジョ「なにやらボツさんがヤブさんを・・・・」
  ボ「あーっととぃ、他言無用ネ」



by huttonde | 2016-12-08 15:00 | 漫画ねた | Comments(0)
ニートマスター ジョー 7
『居酒屋道楽』
c0072801_1131058.jpg
ベテラン板前店長

 表紙
  雑居ビル前路地をボツが歩いて来る
  ボ「♪ さざんか さざんか 散々か〜、か」

1・2・3・4 ビル一階、
 路地に面した地下への階段横に、格子戸に
 のれん、横に小さな赤い提灯が下げられた
 居酒屋出入口
  ボ「おや? 居酒屋ができたのか」
5・6 「居酒屋 道楽」と書かれた
 明かりのついた小さな立て看板
  ボ「居酒屋道楽、か」
7・8 ボツ、階段降りる
  ボ「あらあら、商売敵の登場ですよ」



by huttonde | 2016-11-17 11:00 | 漫画ねた | Comments(0)
ニートマスター ジョー 6
『前世診断』
c0072801_14404365.jpg
出原(でばら)さん 霊能者?

 表紙

1・2 夜 店の外 野良猫歩く
3・4 店内・カウンター奥の角に小藪
  小「マスター、店がつらくても借金はやめとけよ。
 後が大変だからね」
  ジョ「はい、無いように気をつけます」
5 ジョ「何か苦労がありましたか?」
  小「いや、若い頃それでちょっとね」
6 小「お人好しは要らぬ苦労を背負い込むもんだよ」
  ジョ「実感こもってますね」
7・8 ボツ入店
  ボ「♪ 前前前世で隣組〜だ。
 御機嫌うるわしゅう皆の衆笠智衆」
  小「さ、静かなひと時はおあずけだ」



by huttonde | 2016-10-21 15:20 | 漫画ねた | Comments(0)
ニートマスター ジョー 5
『怖いもの』
c0072801_1446426.jpg
 表紙

1・2 店の外俯瞰 ボツが歩いてくる。
  ボ「♪ 私〜なぜ泣くの〜私はたまに〜」
3・4 ボツ、階段を降りてくる。
  ボ「つーらい〜い老後を怖がるからよ〜と。
 童謡七つの子ネ」
5・6 ボツ「ちわ〜」 入店
7 ジョー、カウンターにいない。
  ボ「あれ? マスター?」キョロキョロ
8 ボツ、カウンター内をのぞく。
  ボ「マスター」



by huttonde | 2016-10-09 15:20 | 漫画ねた | Comments(0)
ニートマスター ジョー 4
『新作発表会』
c0072801_1119017.jpg

 表紙

1・2 秋の空にBAR Colourless の看板。
  ボ「♪ だーるまさんがーだーるまさんがー
 だーるまさんがーこーろんだ〜」
3・4 店前にボツが歩いてくる。
  ボ「♪ ひいじいさんがーひいじいさんがー
 ひいじいさんがー死んじゃった〜」
5・6 店内
  ボツ、僅かに開いたドアを指差し、
  ボ「♪ 小さい開きみーつけた〜、なんてネ」
  ジョ「いらっしゃいませ」
7 ボ「ただれた不快な季節を越えて、
 はるばる来ました近所から」
  ボツ着席。
  ジョ「ボツさん、ごぶさたでしたね」
8 ジョ「熱中症で死んだのかと思いましたよ」
 おしぼりと水を出す。
  ボ「夏は外出るのが苦痛でね。ジンフィズお願いね」

1 ボ「いや〜、ようやく涼しくなってホッとしたよ。
 もうフリチンやパンツ一丁からおさらばだネ」
2 ボ「ん? 涼しくなったのにホットした、か」 ププ
3 ジョ「楽しそうで何よりです」
  ボ「楽しくしてなきゃつらいのよ」真顔
4 ボ「も〜夏は暑いわ気だるいわ、
 鬱陶しくて気が滅入るからね。
 ほんとセーセーして一転ウキウキだよ」
  ジョ「夏嫌いがよく伝わりますよ」
5 ボ「ところが、しばらくすると
 今度は冬だよ。夏は暑かったくせに、
 冬は寒いってさ、ふざけてるよなあ。
 春と秋だけでいいのに、毎年嫌がらせしやがって、
 このクソ地球がさあ」イライラ
  ジョ「地球に文句言う人は珍しいですね」
6 ボ「今度生まれ変わるなら
 もっと上等な星にするネ、うん」
  ジョ「そんなお嘆きのボツさんに」
7 ジョ「落ち着いたこの季節ならではの
 梨と桃のカクテルを考えたんですが」
  ボ「オリジナル?」



by huttonde | 2016-09-25 11:20 | 漫画ねた | Comments(0)
時代劇 11
・・・・

次郎太は大胡から西に戻り、前橋から南へ下ろうと
田畑の広がる一本道を歩いていた。
目の前に待ち構えていたのは、見覚えのある若い男
二人と、更に若い、少年に見える男の三人だった。
「おい、次郎太、しばらくだなあ、捜したぞ」
真ん中の男は約十年前に、次郎太が道場で待ち伏せし、
木刀で殴りつけた一人だった。
「おめえに木刀でやられた近江だ。覚えてるか、
近江広之進だ。おめえのお陰で藩士の俸禄は
召し上げになっちまった。
道場と藩の名誉を汚したってな」
「・・・・」
次郎太は殴りつけた当時を思い出し、踵を返した。
「逃げるか」
広之進が怒鳴った。
「あと二人を覚えてるか。二人は死んだぞ。
おめえのせいだ」
広之進は憎しみで一杯の口ぶりである。
広之進の右に控えていた男も見覚えがあった。
「拙者は須藤与助、亡き兄左衛門の仇、
いざ尋常に勝負せよ」
そう叫んだ与助は次郎太と同い年で、
先に道場の門弟となっていた。
与助の兄もまた藩士だった。
「同門、佐々木健五、亡き兄健之助の仇、覚悟しろ」
(健五・・・・知らねえ)
次に叫んだ健五を次郎太は知らない。年の離れた弟で、
入門も次郎太がいなくなった後なのだろう。
広之進は笑顔で、
「次郎太、やっと会えて嬉しいぞ。おめえが城下の賭場に
隠れてたのを聞いてな、後を追ったがもういなかった。
去年の今頃、ようやく前橋付近で姿を見たって博徒達に
聞いたが、それもまた見失っちまった。
その後もわからなくて難儀したが、
その不細工なツラのおかげで、
博徒連中から知らせてもらってな」
次郎太は文之助と英五郎の二人を思い出すが、すぐに
英五郎の自宅から誰かが走り出て行くのを思い出した。
(・・・・英五郎親分が知らせたのか・・・・まさか・・・・
銭であちこちの下っ端どもに頼んだのか・・・・)
次郎太はボソッと、
「博徒なんて当てにしたのか。情けねえ奴だ」
「おめえほどじゃねえよ。方々捜して大変だったよ。
だが、これでお仕舞いだ。おめえを討ち取って俺は
藩士に戻る、この二人も念願の仇討ちが出来る。
助太刀が欲しけりゃ連れて来い。時と場所を決めて
改めて勝負としよう」
広之進と与助の剣は、稽古の甲斐あってか、
素人とは違うことは次郎太も知っている。
健五という若者も、道場で稽古を重ねてきて相応の
段階に達しているかもしれない。
助太刀といっても、その辺の者に頼めるものでもなく、
長らく苦楽を共にしたとはいえ、房太郎や兼吉に
頼むわけにもいかない。三左衛門も同様である。
(・・・・助太刀はいない)
「どうした、怖気づいて頭が真っ白か」
広之進は愉快そうに笑った。
次郎太は無表情に、
「ここでいい」
ボソッと答えた。
広之進は意外そうな表情を示したが、
「そうか、覚悟を決めたか。潔いいな。ならばここが
おまえの見納めの場だ。念仏でも唱えておけ」
広之進も与助も健五も手早くたすき掛けにし、
鉢巻をすると抜刀した。

・・・・

男三人が並べば通れない細いあぜ道で、次郎太は辺りを
見廻した。左右共に豊かな麦畑が広がり、
右側の一角には桑畑が見える。
特に珍しくもない、ありがちで平穏な景色である。
「次郎太、抜けや」
広之進が前へ出て、三人揃って刀を構えた。
次郎太は困った風な様子で、辺りを見廻している。
「どうした、怖気づいてどうにもならぬか」
と、広之進が怒鳴るが早いか、
次郎太は踵を返して走り出した。
「逃げるか」
三人も追った。
次郎太の思い切った走りはなかなかの早さだったものの、
三人の脚力もまた引けを取らない。たいして差がつくことも
なく、次郎太は後ろを見るもかまわず走り、左側へ向かう
あぜ道に走って行き、桑畑に勢いよく入り込んだ。
広之進が次郎太の後ろへ続き、与助と健五が左右の
畝(うね)に走った。
春のこの時期この辺の桑は、まだ株から伸びた枝にいくらか
の葉が茂り始めたところだったが、その高さは次郎太の
胸ほどあり、人が横切るには邪魔な、
隙を与えない並びになっていた。
次郎太は息も荒く桑畑の真ん中で抜刀して止まると、
広之進に向きを変え構えた。
広之進も大きな息を吐いて、
「ようやく覚悟したか」
と、口元を緩めた。
次郎太の左右前方にも、
桑越しに与助と健五が構えている。
広之進は次郎太を見据えたまま、
「仇討ちは本来一対一だ。
助太刀に頼れば俺の名折れになる。
仇討ちの名目が立たぬ。
おまえが一人なら一人で相手してやる。
与助と健五は手出しするなよ」
次郎太は後ろへ一歩下がり、広之進は一歩進んだ。
「もはや運の尽きだ。あきらめろ」
広之進は息も整い、落ち着いた様子になっていた。
次郎太はこの危機的状況の中で、これまでのことが走馬灯の
ように思い出された。道場から逃げ出し、賭場に住み込み、
江戸へ出てさまよい、小栗に拾われ奉公の日々、剣術道場
での稽古や根付の感動、伝習隊一員としての訓練、そして
権田村での暴徒相手の活躍、夫人方を護衛して会津への
逃避行、また上州に戻り、野州へ移っての再会の面々、
長く寒い山村での潜伏、ようやくの江戸、駿府行きに、
小栗の首級の取り返し、そして別れ・・・・。
一瞬のはずが、時が長く感じられた。
(これで終わりか・・・・)
と、次郎太は気づいた。地面は硬い。が、草鞋で削れない
こともない。犬が掘るように、次郎太は右足のつま先で
軽く地面をつついた。
「なんだ、犬っころの真似か」
広之進は刀の柄(つか)を強く握る。
次郎太は前傾姿勢を取りつつ、
つま先で地面をつつき続けた。
「いかにも、おまえは犬死が相応しい」
広之進は刀を振り上げた。と、次郎太は右足を蹴り上げた。
つま先で崩れた土はそのままつま先に運ばれ、
広之進の顔にかかった。
「むっ」
広之進が顔を僅かに背け、柄(つか)を持つ両手で防ぐと、
次郎太は突っ込み、大きく袈裟懸けに左小手を斬りつけた。
「あっ」
左手首は勢いよく下へ落ち、広之進の体が左へ傾いた。
斬り下げた次郎太の脇差は向きを変えて直ちに広之進の
右へ上がり、首に叩きつけ、手前へ引っ張られた。
首からは軽く血しぶきが見えた。
広之進は首をすぼめる様にして左膝を着き、
仰向けに倒れ込んだ。
左にいた与助は、ひきつった顔で、
「おのれ次郎太、俺の兄まで殺しやがって、
たたっ斬ってやる。首を出せ」
と叫び、怒号を発しつつ桑越しに刀を振り回して来た。
刀は桑の枝にもかかって、枝は細かく切り落とされた。
次郎太はようやく声を出した。
「与助、待て、俺は当時、散々我慢した上での仕返し
だった、二人が死んだことは知らなかったし、
おまえがその弟だったなんて知らなかったんだよ」
「言い訳になるかっ」
与助は下がる次郎太へ迫りつつ勢いよく刀を振り回し、
刀は桑の上で空を切り、ときに枝を切り払った。
「与助、俺がどんな立場で、どんな目に遭ったか
知ってるだろうが」
当時、次郎太への三人のあからさまな悪意は、
与助も知らないはずはなかったが、素知らぬふりを
装っていた。彼は彼の立場があり、強く諌めるにも
勇気が要ったのかもしれない。
しかし今、次郎太への遠慮会釈の無い恨みごとに、
次郎太も腹が立ってきた。
「与助、おめえ、本気で俺を殺してえのか」
「当たりめえだ、ぶっ殺す、俺が兄に代わって藩士になる」
(恨みと野心ということか・・・・)
次郎太は与助の振り回される刀をよけつつ、
桑の枝葉に姿を隠すように腰を低くして後退する。が、
与助の刀が左右へ何度も振り回されるのを見透かした
次郎太は、枝葉の間から与助の胸に思いっきり脇差を
突き刺さした。
与助の動きは止まり、次郎太は脇差をひねると引き抜き、
退いた。
与助はそのまま上半身に枝葉がぶつかるのもかまわず
前へ倒れ込んだ。
「おのれ・・・・次郎太・・・・・・」
枝で傷をつけた顔を次郎太に向け、恨めしい目で睨んだ。
右にいた健五は予想外だったか、緊張の面持ちで、
「佐々木健五、我が兄に仇なす次郎太の首、貰い受ける、
勝負」
と叫ぶが、声は上ずった。
健五もまた与助同様に刀を振り回し、次郎太が避けつつ、
「健五、俺はおめえを知らねえ、おめえも門弟なら話は
聞いてるだろ」
と、後ずさりする。
「おいやめろ健五、考えろ、おめえ、俺を斬ったとして
目の前の二人をどうすんだ、俺を斬ればおめえの言う
仇討ちは果たされるだろうが、二人が死ねば四人だ、
道場も藩も恥の上塗りだ」
「それがどうした」
「おめえは年は幾つだ」
「十六だ」
「仇討ちでしくじれば、二度はねえんだぞ、
先を考えろ」
「うるせえ、黙って斬られろ」
振り回した剣先は枝を何本もなぎ払い、
健五の殺意を示した。

次郎太が後ずさりを続けることに苛立ったのか、
「次郎太、俺に斬られろ」
と、健五は刀を振り回しつつ、次郎太のいる左の畝に
移ろうと枝を強引に分け入ってきた。
枝を避けようと健五が両腕を上げた瞬間、次郎太が
峰打ちで健五の右小手を叩きつけ、衝撃と激痛から
刀は前方へ転げ落ちた。
「あっ」
慌てた健五が脇差の柄に手をかけたところ、
次郎太の脇差が健五の右腕に素早く当てられた。
健五が自分の脇差を抜こうとすれば、いやでも右腕
はざっくり斬られることになる。額から汗が流れ
落ちる健五は枝に挟まれ、次郎太の脇差で身動きが
出来ない。
「健五よ、俺の仕返しはたしかに正式な仇討ちとは
違ったが、散々我慢した上での報復だ。仇討ちが
正しいなら俺にも分がある。むしろ、おまえらの
やってることは逆恨みだ」
健五は次郎太を睨んでいる。次郎太はかまわず、
「仇討ちはな、二度は利かねえんだよ。わかるか。
ざっと十年前、俺が返して終わったんだよ」
「だったら俺はどうなるんだ」
「あいつらと同じで、餓鬼のおめえが馬鹿だったんだよ」
「なにをっ」
右手に力が入るが、次郎太の脇差が動きを許さない。
次郎太は諭すように静かに、
「道場と藩に命令されたんなら、逆恨みで返り討ちに
遭うのは恥の上塗りだと言っておけ。
二度とこんな醜態を晒すな、とな」
「・・・・・」
「手を下ろせ健五。勝負は決まりだ」
健五はゆっくり両手を下ろした。
「俺はおまえに恨みなどない。だから斬らない。が、
ごり押しされたら俺も抵抗する。勝手な理屈は俺も御免だ。
兄想いは大事だが、不当は許さねえ」
「・・・・・」
「あちこちで戦があった。知ってるだろ。蝦夷地では
まだ続いてる。藩だの何だの、もうそんな時代じゃねえぞ。
おめえは俺なんぞ無視して、本当に自分のやるべきことを
やれ。役目を担え。まだ若ぇじゃねえか。これからだろうが」
何年も仇討ちにこだわり、ひたすら稽古を積んで来たで
あろう健五の目には涙が潤んでいた。
次郎太が斬らないことが判って緊張の糸が切れたのか、
次郎太の忠告に何やら感じ入ったのか、涙は頬を伝って
地面に落ちた。
次郎太は抜刀のまま健五から離れ、
健五は落ちていた刀を拾い、鞘に納めた。
「帰れ」
次郎太の一言に健五は無表情のまま、しばらく
俯いていたが、次郎太に一礼するとその場を離れた。
健五が遠く歩いて行くのを見届けると、
次郎太はその場に力なく座り込んだ。

・・・・

慶応四年(1868)五月二十四日、薩長を中核とする明治
新政府は、蟄居謹慎中の慶喜に代わって田安亀之助
(徳川家達 いえさと)を徳川家の相続者とし、
駿河・遠江・陸奥等で七十万石が与えられた。
府中(駿府)では天皇や政府に対して不忠として
静岡藩となった。
しかし、これまでの幕府天領や旗本領の総計約七百万石と
比べて十分の一の石高では、集まってきた旧幕臣達を養える
わけもなく、生活扶助も限界があり、家達は自活を訴えた。
無理がある藩財政は当然悪化した。その為、旧幕臣の
渋沢栄一により財政再建が行われ、後の静岡茶など、
旧幕臣達による特産品の開発などが推し進められた。
人材不足の新政府からは幕臣達へも誘いはあったが、
彼らの多くは不遇を承知で断っていた。武士は二君に
仕えずという武士としての矜持があった。

九月になると慶喜は謹慎を解かれた。駿府の小さな寺院、
宝台院から与えられた元代官の屋敷に移り、妻の美賀子や
側室の一色須賀、中根幸、新村信なども東京から呼んだ。
政治活動は禁じられていたが、比較的行動は自由だった。
家達や旧幕臣達には、徳川家を滅ぼした張本人としてひどく
嫌われて気まずい、つらい思いもあった。
徳川一族が集まったときは、床柱に座っていた慶喜に
対して家達が、
「私の座る場所がない」
と慶喜を睨み、慶喜は渋々席を譲ったという具合で、
判断に欠けるのは相変わらずだった。
このときは小栗の盟友だった栗本鋤雲(瀬兵衛)も
列席したが、末席にいた勝海舟に、
「どけっ」
と一喝したという。
勝もまた慶喜同様、戊辰戦争では既に我が事は終えたりと、
知らん振りを決め込み、江戸城開城の顛末を自慢げに
周りに話すのを好んだ。
「この東京が何事もなく百万の市民が殺されずに済んだのは、
実に西郷の力で、その後を引き受けてこの通り繁盛する基を
開いたのは、大久保利通の力だ。あのとき俺は罪も無い
百万の精霊をいかにして守ろうか苦心したが、ただ至誠を
もって官軍に利害を説くばかりだった。官軍が聴かなきゃ
それは官軍が悪いんだから、俺に非は無い。その場合は
最後の一戦をしてやろうと決めたのさ」
と、矛盾に気づかず、
「維新の際に大鳥とか榎本とかいう豪物、お家のためだと
いって箱館に逃げたが、俺は愚物は到底話しても分かるまい、
いずれ悟るだろうとうっちゃっておいた。彼らははたして
後悔するときが来たよ」
「小栗は幕末の一人物だよ。あの人は精力が人に優れて
計略に富み、世界情勢にもほぼ通じて、しかも誠忠無二の
徳川武士で、先祖の小栗又一に似ていたよ。一口に言えば、
三河武士の長所と短所を持ち合わせていた。しかし度量が
狭かったのはあの人のために惜しかったよ」
という具合に旧幕臣達を腐した。
彼もまた元気で、自宅に出入りする女中などに手をつけ、
妾にして一緒に住み、慶喜の十男精(くわし)を養子にし、
明治政府の顕官となり、晩年は伯爵の爵位を得るなど、
我が世の春を謳歌した。
例外的ともいえる恵まれた境遇をうらやみ、恨む声には、
「そりゃぁもちろん、俺の才覚だよ」
とほくそ笑んだ。
もっとも、妻民子はうんざりしていたらしく、
「私が死んだら、あの人と同じ墓には入れないで下さい」
と遺言し、七十七歳で勝が亡くなった六年後に亡くなり、
やはり親父譲りか、息子の精は民子を
勝と同じ墓に入れている。

慶喜が周りから嫌われようとも、それでも身の危険が
あるわけでもなく、生活費は徳川宗家から定期的に
送られて来ており、何もせずとも食える身の上である。
彼は毎日を趣味で暮らした。乗馬、弓、狩猟と楽しみ、
家での囲碁も初段に進み、謡曲も評価された。和歌も嗜み、
写真や油絵、陶芸、刺繍、当時はまだ珍しい自転車にも
挑戦した。
毎日遊ぶだけでなく食事にも気を遣い、鯛、鮪、
ヒラメの刺身や、ウニやナマコ、鶏卵の半熟を好んだ。
旧幕臣達の窮乏などには無関心だった。
また、心身充実して、側室による子は十男十一女となった。

・・・・

会津藩が降伏直前、離れていた大鳥ら伝習隊と土方は仙台で
再会した。また、京都守護職に反対し、その後も非戦論を
説いて容保と対立、罷免されていた西郷頼母も、
戦が始まってからは
「もはや城を枕に討ち死にすべし」
と会津降伏に反対し、
それが叶わぬと分かると仙台まで逃れていた。

仙台には勝海舟が「戦は負ける、無駄だ」と引き止めるの
を拒否して、江戸より寄港した榎本率いる旧幕府軍の
艦隊があった。
榎本は以前に蝦夷、樺太を航海し、情勢も把握している。
慶喜の助命と幕府温存だけでなく、旧幕臣達や浪人などに
よる蝦夷地開拓と、露国などからの防衛の必要も考えていた。
艦隊は旗艦開陽丸に回天丸、蟠竜丸(ばんりゅうまる)、
千代田形の軍艦と、咸臨丸(かんりんまる)、長鯨丸
(ちょうげいまる)、神速丸(しんそくまる)、長崎丸、
美嘉保(みかほ)の五隻を輸送船として計九隻あり、
伝習隊の教官でもあったフランス陸軍士官のブリュネ達
五人も参謀として乗り込み、陸海軍総勢約三千五百人
という薩長側海軍を凌ぐ兵力だった。

戦力温存の榎本艦隊であれば、やりようで事態打開も
図れると考えたが、八月二十二日、銚子沖から鹿島灘で
台風によって美嘉保は漂流大破し、咸臨丸は清水港まで
流された。
咸臨丸は米国西海岸まで航行した実績ある船だが、
既に老朽化していた。榎本艦隊の一隻として回天丸に
曳かれて南下していたが、横須賀の観音崎で座礁、
台風により回天丸の曳き綱を切って漂流し、
駿府藩の外港の清水港に避難した。
蟠竜丸が救援に向かうが、警戒して外浦に入津、
伊豆の安良港で修理すると仙台の榎本達に合流した。

清水港に寄港した咸臨丸には約二百名が乗船していた。
艦長の小林文次郎、副長春山弁蔵、弟鉱平と水夫らは自首
して藩主家達の判断に任せる覚悟だったが、ようやく
認められた徳川領ともいうべき駿府藩に、朝敵とされる
榎本艦隊の一隻が現れたことに困惑した。
山岡鉄舟は、以前は幕府内での攘夷派だっただけに分別に
欠ける面があるが、その豪胆さは誰もが認めるところであり、
半年前に西郷と勝の江戸開城交渉の下準備に活躍したように、
今回の騒動でも地元の侠客清水次郎長の協力を得て、
咸臨丸乗組員と話をつけ、先に手を出さないように強硬派
らしき者達を清水村や三保村に分散させて民家に隠し、
船の修理のため鉄砲や器械類を陸揚げして、乗組員だけ
残して恭順策を図るつもりだった。
しかし、艦隊の江戸脱走を知って警戒していた西軍は、
九月十八日、半年前に榎本より引き渡されていた富士山丸
で飛龍と武蔵の両艦を従えて清水港に入ると、停泊中の
咸臨丸にいきなり砲撃を始めた。
甲板上で白布を振って停戦降伏の意思を伝えるも西軍側は
無視し、その後やむなく白兵戦となるも多勢に無勢、
船に残っていた約二十名が殺されて遺体は海に捨てられ、
下船中で生き延びた者も捕まり、艦長の小林は東京糾問局
に送られて入牢となった。
国際法を知らなかったのか、咸臨丸を恐れたのか、
やらかした柳川藩は罰せられることもなかった。
幕府を想って活動していたであろう咸臨丸の乗員達を、
駿府藩は援護救援することも出来ず、遺体処理を禁ずる
西軍の通達にも従うしかなかった。
遺体は砲撃によって首や手足の無いまま腐乱死体として
近海を漂ったままだった。
幕臣として手を出せない鉄舟は、地元の有力者の次郎長に
相談した。次郎長もまた駿府藩と西軍の政治的対立、
緊張状態は理解している。
そこで次郎長の義侠心が発揮された。
「山岡さん、亡くなった方々も国のために一心に活躍された
方々でしょう。うちらが御遺体を集めてお弔い致しましょう」
清水一家は夜密かに港内で遺体の収容を始め、春山兄弟ら
七名を新開地の向島の古松近辺に埋葬した。
結果、西軍と駿府藩からも批判されたが、
「どっちが官軍だの賊軍だのこだわってるが、互いに入れ
違ってもおかしくはあるまい。死んだ者をほったらかして
何が官軍だ、忠義もクソもあるか、士道も人道もねえなら
俺らが仁義を通してやるまでだ。ここは漁港でもある。
漁師も生活してんだ。天下の官軍が漁師の暮らしを邪魔
しようってのか。死んだら弔うのが人の道じゃねえか。
こっちはやましいことは一つもねえ。疑うならどこへでも
出てやるよ」
と啖呵を切った。
翌年、向島の埋葬地に、鉄舟による「壮士墓」と揮毫した
墓碑が建立され、鉄舟から次郎長に一詩を送り謝した。



by huttonde | 2016-06-14 15:20 | 漫画ねた | Comments(0)
時代劇 10
東北での戊辰戦争における薩長軍の主敵は会津藩であり、
開戦前に会津を含む東北諸藩からの朝廷への恭順の通告を
無視したように、参謀の一人、板垣退助は、薩摩とも縁の
ある会津の秋月悌次郎による度重なる和平、助命嘆願の
働きかけを無視し、会津藩を壊滅、皆殺しにする気で
一ヶ月間砲撃を続けた。
これには長らく長州で軍事面を任され、彰義隊を壊走
させたことで定評があった大村益次郎が、
「会津は一ヶ月もあれば落ちる」
と前もって助言していたことも影響したらしいが、
既に倒幕勢力で影響の大きい薩摩への対抗心や、
多分に手柄争いの結果ともいえる迅速さと強硬さを
一貫させていた。

城郭外には兵や婦女子の遺体が散乱、腐敗して悪臭を
漂わせ、近隣での略奪暴行も続いた。
城下は焼かれ、地獄の様相ながらも西軍は辺りに散在する
会津側の遺体の弔いを禁じ、野ざらしにさせた。
地元民もこの仕打ちには憤激したがいかんともしがたく、
地元住職と協力して各地の遺体を密かに埋葬するなどした。
しかし、飯盛山での同様のことが西軍に知られ、
密かに寺に埋葬した地元滝沢村民の吉田伊惣次は逮捕され、
遺体は掘り起こされて再び野に打ち捨てられた。

会津殲滅を策したような猛攻だったが、城を支えたのは
老人や少年、藩兵の妻や娘達だった。
少ない旧式の火縄銃で反撃したところで撃退できるわけも
なく、城下では捕らわれた婦女子への暴行が頻発し、
弾薬も食糧も乏しくなり、脱走者や自刃する者が後を
絶たなくなった。
数千人の犠牲者を出して窮乏の状態となった今、家老の
梶原平馬は決断し、大きな白い布に「降参」の文字を書き、
ぼろぼろになった若松城の門前に旗として上げた。
布が足りないため、城内の女性達が白布をかき集めて
涙ながらに縫い合わせたものだった。

不幸中の幸いというべきか、容保の首を取れと強硬だった
木戸孝允の命による山県有朋率いる長州の軍勢は、長岡での
河井らの活躍で足止めを食らい、会津へは間に合わなかった。

慶応四年九月二十二日、事前の秋月悌次郎による主君容保
父子の助命を条件に、米沢藩の仲介により、降伏の儀式が
執り行われることになった。正装に身を包んだ家老の
梶原平馬、内藤右衛門、大目付・清水作右衛門、
同じく目付・野矢良助、秋月悌次郎が帯刀せず、
若松城下北部の甲賀町(こうかまち)に用意された
式場に参列して西軍方幹部を待った。
式の場は平馬の実家、家老・内藤介右衛門邸宅前の庭園で
ある。
巳の刻(午前十時)に追手門に白旗が掲げられ、
銃砲は止んだ。
降伏の式場には薦(こも)を敷き、更に紅い緋毛氈
(ひもうせん)が敷かれた。

正午になって西軍軍監の薩摩藩士中村半次郎(桐野利秋)と
軍曹の山県小太郎らが式場に到着し、その後に太刀を納めた
袋を小姓に持たせた正装の松平容保と養子の喜徳(のぶのり)
が入場して、中村らに一礼した容保は、降伏謝罪書を
手渡した。
これにより会津藩の降伏は決まり、一旦城に戻った容保は、
集まった重臣や兵達の見守る中、亡くなった者達を埋葬した
二の丸の伏兵郭(くるわ)と空井戸に献花と祈りを捧げ、
夕刻には父子共に、若松城東部の滝沢村にある妙国寺へと
護送されて謹慎の身となった。

しかし、これまでの強硬さからすれば、長州に限らず薩摩も
土佐も油断ならない相手である。式の際も、出向いた秋月は
容保父子の助命嘆願を繰り返し要請した。
式を終えると秋月は敷かれていた緋毛氈を細かく切り分け、
会津藩士が血の涙を流した泣血氈として、この落城の屈辱を
忘れまいと藩士達に配った。

徹底抗戦を訴えて城外で手堅く勝ち続けて交戦中だった
佐川官兵衛も、一日遅れの翌二十三日、容保より書状を
受け取り、
「もはやこれまで」
と降伏を決断し、各地での抗戦も終わった。

二十三日は南部藩も降伏し、東北においては珍しく最新の
武装で奮戦し、西軍に連戦連勝していた庄内藩も、もはや
戦争継続の意義は無いとして二十六日に降伏した。

会津の戦は終わったが、それに代わるように
地元の領民達が一揆を起こした。
七年に及ぶ京都守護職による負担は藩の財政を疲弊させ、
領民は重税に苦しんでいた。家老の西郷頼母は長州への
矢面になって恨みを買うことを危惧し、深刻な財政難を
理由に、容保に辞職を訴えていたが、罷免されていた。
禁門の変以来、会津の活躍によって孝明天皇の信頼を得て
いた容保は、慶喜や慶永(春嶽)の引き止めもあり、
生来の虚弱な体に鞭打つように己を励まして役職に
臨んでいた。
しかし、領民にとっては迷惑以外の何物でもなく、
見返りも無いどころか各地で戦となって土地を荒らされ、
身内を失った上に敗戦となったことに怒りが爆発したの
だった。
そのため、護送される容保親子に対する惜別の情も無く、
二ヶ月間にわたって領内各地で打ちこわしが続いた。
薩長らはこれを会津同士のいさかいとして、灰燼に帰した
城下町同様、これを地元役人に任せ、介入を避けた。



by huttonde | 2016-06-14 15:15 | 漫画ねた | Comments(0)