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カテゴリ:現実話
  • 現実話 94
    [ 2012-05-24 23:25 ]
  • 現実話 93
    [ 2012-05-15 20:33 ]
  • 現実話 92
    [ 2012-05-09 22:59 ]
  • 現実話 91
    [ 2012-05-03 01:53 ]
  • 現実話 90
    [ 2012-04-28 18:47 ]
  • 現実話 89
    [ 2012-04-25 17:47 ]
  • 現実話 88
    [ 2012-04-22 04:42 ]
  • 現実話 87
    [ 2012-04-18 22:45 ]
  • 現実話 86
    [ 2012-04-12 23:08 ]
  • 現実話 85
    [ 2012-04-07 09:08 ]

現実話 94
原発再開の最低条件(5) 国民の合意

体調管理に失敗し、皆様にご心配をおかけしました。まだ
本格的ではありませんが、今日から助走に入りたいと思って
います。ところで、臥している間に北九州で瓦礫の焼却が
はじまりました。日本人にとってこの事件は深い傷になる
でしょう。

事故の前、少し乱暴な言い方ですが、「安全な原発を目指そう」
という人はほとんど見られず、「どうしても原発を運転する」
という人たちと、「どうしても原発を阻止する」という人たち
のいがみ合いでした。事故の後も同じような感じです。

私は「原発は安全でなければダメになってしまうから、
推進派も反対派も同じはずだ」という立場でしたが、
事故前も少数派、今でも少数派です。

なぜ、同じ日本列島に住んでいるのですから、他人の意見を
尊重して話し合いのテーブルに着かないのでしょうか?
かつての推進派の考えは「どうせ、反対派と話しても意味が
無い。なんでも反対だし、もともと科学のことなどわから
ないのだから。原発が安全だということがわからないし、
日本の国際競争力がどんなものかもわかっていない」という
ことで、政府要人、東大教授、原発関係者などがこのような
考えでした。

でも、この考えの中で、1)原発が安全だ、ということと、
2)もともと国際的には日本の電力は高いので考え直さ
なければならない、という点について、今回の事件で主張
出来なくなったのです。ですから、推進派の人は「反対派は
科学がわからない」という考えを少し後退させて話し合いの
テーブルに着く必要があるでしょう。

一方、反対派の中で「原発が安全かどうか考える必要は無い。
もともと核エネルギーを人類が利用する自体が誤りだ」という
ということを強く言う人がいますが、それは少し後退できない
でしょうか?

人間は原始人から見ると「やってはいけない」ことを次々と
やってきました。空を飛ぶヒコーキ、人間が箱の中で歌う
テレビ、どこでも人の声が聞こえる携帯電話、人間の体に
若干の影響を及ぼす電子レンジ、自然の水ではなく塩素を
入れて殺菌する水道、食料の6割を輸入してそのうちの半分
を捨てる日本人・・・一つ一つを採ってみると「そんなこと
しないほうが良いのに」と思うものでも、全体として必要な
ものとして受け入れてきました。

もちろん、これらのものは人間の文明を破壊する可能性も
ありますが、大きくは日本人が合意して日常生活に取り入れて
いるものです。反対もありますが、民主主義ですから全体で
合意して、部分的には手当をするという感じです。

ところが原発については、「最初に結論ありき」で対立する
ものですから、有意義な対話ができません。でも、民主主義
というのは、お互いの「違い」について「同意する」のでは
なく「違いがあることを認める」ことから始めて、「どこが
違うのか」を確認し、「それが克服できるものか」を議論し、
「克服できなければ多数派の意見を取り入れるが、少数派
にも配慮する」というプロセスを守ることです。

2010年だったと思いますが、私は原子力委員会の研究
開発部会で「原子力関係者は原発が安全だと思っているが、
国民の多くが危険だと思っているのだから、「危険だ」
という立場で研究費を出したらどうか」と発言したことが
あります。この発言は採用されませんでした。

日本にはまだ「自分と違う考えがある」ということ自体を
認める習慣がないように思います。原子力委員会は原発推進
(原子力利用)の立場ですが、原発が危険であれば推進できず、
国民の不安を取り除くことが大切だからです。

私の提案に対して、委員長が「広報活動をやります」と
お答えになったので、私は「広報活動ではありません。
私たちが原発は危険だという前提に立つのです」と説明
しましたが、理解されることはありませんでした。
「原発は危険だ」というのは「科学」ではなく「思想」の
問題とされたのです。

・・・
いろいろな反論があると思いますが、今回の原発事故は
私たち大人が「我を張っている」間に原発が爆発し、
その被曝は子ども達が受けています。今回の北九州における
瓦礫(低レベル廃棄物)の焼却は、その狂気が続いている
ことを示しています。

素直に考えれば、放射性物質で汚染されている瓦礫を東北から
遙か九州に運び、そこで焼却するなどということは考えられ
ません。私の知っている東北の人は震災の被害でも他の地域
や国から多くの援助をいただいたことに感謝しています。
原発も自分たちが受け入れたことは間違いないので、それに
ついての判断に責任を持とうとされています。

決して、東北の人が他の地域に被害を与えようとしているの
ではないと私は思うのです。この際、東北の人から
「他の地域の人がいやがっているのだから、自分たちで
処理する」と言ってください。

九州に瓦礫を運んだ第一の理由は、政府のメンツ、第二の
理由は九州にお金が行ったということと思います。この二つ
ははたして日本の将来を明るくするものなのでしょうか?
私は瓦礫を運搬するのに携わった「瓦礫運搬派」の人にもう
一度、考えてもらい、九州にも汚染を心配している人がいて、
その人達は「考えが足りない人たちではない」と思って
もらいたいと願います。
tdyno.84-(9:30).mp3」をダウンロード

(平成24年5月24日) 武田邦彦

子どもに贈る国土(2) 年金のつけを贈る

私たちはどのような日本国を子どもに贈ろうとしているのか?
その第一回目は「原発の電気はもらうけれど、核廃棄物は
子どもに贈る」ということをしている現状を示しました。
このように「自分たちがしたこと」を正面から見てみると、
先回、保安院が2006年に「原発を安全にする」という作
業を必死に妨害したことを非難しましたが、自分たちも
同じようなものかも知れません

第2回目の今回は、「年金」というものを始めた私たちの
世代が、次の世代にそのツケを回そうとして必死になって
いることを整理しました。

・・・
1961年以前は「公務員や軍人恩給」のような特殊な年金
はありましたが、国民全体を対象とした年金はありません
でした。でも、社会が「大家族、家長制度」から「小家族」
に変化していく中、それまでのように「家族で老人を見る」
というのがだんだん困難になり、社会制度としての年金が
必要となり、「揺りかごから墓場まで」というコピーが
使われるようになります。

でも、この言葉は「年金をもらう人」の立場を表現したもの
で、「年金を取り扱う人」のものではありませんでした。
厚生省の年金課長の回顧録が話題になっているように、
年金を取り扱う方の役人から見ると、年金とは次のような
ものだったのです。
1)国民から膨大なお金が集まる、
2)お金は金庫に入れておくことはできない、
3)誰かに貸し出すことになる、
4)それは考えられないほどの権力(利権)である、
5)社会保険庁の長官は日銀総裁と同じような権限を持つ、
6)年金のお金があれば天下り団体はいくらでも作れる、
7)年金を納めている人に40年後の返すときには、
  お金の価値がなくなっているから、運用は失敗しても
  成功しても同じになるから真剣にやる必要は無い、

年金制度を始めた当時の厚生省がこのように考えていたのは、
回顧録をはじめとして多くの証拠がありますし、このように
考えなければならない理由もあったのです
(相手の立場に立つ)。

厚生省は、当時、日本国民は次のように思っていると
推察していました。
1)嫁姑などの関係から国民は大家族を望んでいない、
2)夫婦単位の小家族なら国が年金を用意するしかない、
3)年金制度を整えず、個人に老後の預金を呼びかけても、
  実際にはやらない人が多く、行き倒れの老人が増えて
  社会が混乱する、
4)40年の間にはインフレや社会情勢の変化があるから、
  「自分で積み立てた年金を自分がもらう」というシステム
  (積立型)は破綻するけれど、国民は「今の老人のために、
  今の若者がお金を出す(賦課型)」ことには抵抗が
  あるだろう、
5)政治的にも国民の票を失うから賦課型は採用されない、
6)いったん、積立型でスタートし、それが破綻したら
  賦課型に変える。でも賦課型も若者が減るので破綻する
  から、最後は消費税のようなもので年金を運営せざるを
  得ない、
7)従って1960年から2000年までの第一期は、
  「年金というものを日本社会に導入する」、
  「年金の支給を開始する」、「年金が破綻する」、
  「家族の形態が大家族から小家族に変わる」、
  「老人問題が顕在化する」ことを覚悟しよう。

年金という問題だけでも、「受け取る側」と「事務をする側」
ではずいぶん違って見えることがわかります。でも、このよう
な矛盾を1950年代(年金が始まったのは1961年)に
十分にしておかなかったので、私たちの子どもから見た年金は
次のようになったのです。
1)親の世代が年金制度を始めた、
2)親の世代が自分たちで年金を払い、
  自分たちで受け取ると言っていた、
3)でも最初からその気は無く、
  800兆円積み立てるといって30兆円しか残っていない、
4)そこでこれまでの50年間(1960年から2010年
  まで)をチャラにして、我々子ども達が大勢の親の世代を
  養うことになった、
5)それでも足りなければ消費税を充てると言い出しているが、
  消費が多い子どもの世代に頼るということだ。

私たち大人の世代が、800兆円(試算によってはもう少し
少ないという人もいるが本質は同じ)を食いつぶし、次世代
に養ってもらおうとしている事実を直視し、年金受給年齢を
上げ、これまでの罪を何らかの方法で購う必要があると思う。
それが社会保険庁の犯罪であっても私たちの世代がしたこと
には違いが無いからだ。
presentpensiontdyno.86-(7:52).mp3」をダウンロード

(平成24年5月24日) 武田邦彦

結婚相手を選んでいる? 理想の相手??
rosetdyno.90-(6:50).mp3」をダウンロード
(平成24年5月19日) 武田邦彦

(速報)北九州報告・・島田市と併せて

(思想を含まず、科学的に整理しました)

北九州市で瓦礫が焼却されました。前後の線量率変化を整理
してみます。まず観測点1では、次のようになったようです。

焼却開始前の線量率 北九州市民家
 最低0.05―平均0.06―最高0.09μS/h
2012年5月23日から24日 日明焼却場で瓦礫焼却
同年   5月24日から25日 新門司焼却場で瓦礫焼却
焼却後線量率    北九州同一箇所  最高0.14μS/h

・・・
北九州市はやや自然放射線が高いところですが、福島原発
事故前は0.04μS/hだったと推定されます。従って、事故後、
いろいろなものが運搬されて約1.5倍になっていると思われ
ます。それに今回、瓦礫を焼却したので、データからは
さらに少し上がっています。推定では2倍程度になったと
考えられます。

すぐ逃げなければならないということはありませんが、
瓦礫の焼却は中止した方が良いでしょう。

・・・
一方、他地区に先行して瓦礫焼却を行った島田市では
セシウムの漏洩が見られています。

この表は実測を元に島田市の方が計算したもので、瓦礫の中
に含まれるセシウム137が34.3万ベクレル、そのうち、
最終的に無管理状態で空気中に飛散したのが11.2万ベクレル
で、捕捉率は32.7%で、瓦礫の中に含まれていたセシウムの
約3分の1が島田市の大気に出ています。

一般ゴミの場合の固形物の捕捉率は99.9%ですから、
セシウムが捕捉しにくいことがわかります。セシウム134は
これより少し少なく、ストロンチウム、プルトニウムは
測定されていません。

また、島田市の瓦礫焼却による島田市の空気中の放射線量に
ついては、京都大学の方が測定を行っており、次のグラフが
公開されています。
これによりますと、島田市の松葉に付着した放射性セシウム
量は焼却によって平均1キログラムあたり3ベクレルほど上昇
しています。牧之原市、静岡市については変化が少なく、
ハッキリはわかりません。

以上のことから、島田市においても瓦礫の焼却を続けると
汚染の拡大が心配されます。特にセシウムの他にストロン
チウムやプルトニウムを含むものが東北の海岸線などから
もたらされた場合の影響はまったく不明です。

・・・
瓦礫の中には放射性物質が含まれており、受け入れ瓦礫
ばかりで無く処理プラント(放射性物質を取り扱う許可を
得ていないプラント)内で1キロ100ベクレルを超えること
は法律的に認められていません。従って、北九州市も島田市
も法律違反であることは間違いありません。

文科省が公開している1キロ100ベクレル(正式には
1年10μS/h)を超えるものを扱った場合の罰則を
文科省の図をそのまま示しておきます。
このように「福島原発以前」なら、北九州市長も島田市長も
懲役か罰金になる可能性のある行為ということになります。
今朝、テレビを見ていましたら、「瓦礫の搬出に反対する人
は論理的ではない」との発言がありましたが、その理由は
「測定しているから」ということですが、測定値を見ると
「法律違反」ですから、「お上が測定しているから、庶民は
文句を言うな」というのでは封建主義のようなものです。

瓦礫を引きうけるとその土地が汚染されるのは当然で、
「東北の人の恩に報いるために、自分たちの子どもを被曝
させる」ということですから、まさに「国のために死んで
くれ」を連発した戦争前に戻ったようです。

なお、福島のお母さんは「自分たちの苦しみを他県の
お母さんに経験させたくない」と瓦礫の搬出に反対して
います。誰のために、何のためにやっているのか、
市長の腹の中が見えるようです。
tdyno.92-(9:22).mp3」をダウンロード

(平成24年5月25日) 武田邦彦

なぜ、原発がダメなら「再生可能」なのか?(1)
世界との違い

地球温暖化を怖がって「CO2を削減しているのは日本だけ」
というのはすでに日本でもある程度、知られるようになった。
また「温暖化すると南極の氷は減る」と思っている人が多い
のも日本だけで、両方とも「環境省のウソ」によるもので、
日本人の幸福より利権を優先する環境省の体質が良く現れて
いる。

それと同じものが「原発がダメなら再生可能エネルギー」
ということで、今でもアメリカの2倍である電気代をさらに
2倍にしようとしているのが環境省だ。まず、私たちが
ごまかされてはいけないのは、「原発がダメなら再生可能
エネルギー」と考えているのは日本だけで世界は
「石油、石炭、天然ガス」を使おうとしている。
この図は2005年に示された世界のエネルギーの状態だが、
経済発展に伴って増えるエネルギーは「原子力、再生可能他」
ではなく、「石油、石炭、天然ガス」なのである。
この当たり前の現状と予想と、日本のマスコミの話題とが
あまりにかけ離れているのを、日本人はどう思うのだろうか?

温暖化の時には、京都議定書の内容も、南極の氷、北極の
氷について環境省を中心として伝える側に作為があったので、
日本人がだまされたのは仕方が無いが、今回はデータは
オープンになっている。それでも、日本人全体がまるで
催眠術にかかったように「原発がダメなら再生可能」
と短絡している。

今、石炭や天然ガスの火力発電所を急いで作り、日本がその
国力にあった2億キロワットぐらいの発電容量まで行けば、
電気代は2分の1になり、産業はまったく困らない。反対に
太陽電池などをやると、電気は使えず、電気代は2倍
(1キロワット42円=日本産業の破壊)になる。

・・・
なぜ、こんなに簡単なことが日本社会でいきわたらず、
報道は「原発がなければ再生可能」と言い続けているの
だろうか? 太陽光発電はダメだが、その他の新エネルギー
は悪くないものもあるが、今すぐ間に合うということを
言えば、石炭と天然ガスだ。

第一の原因は「原発を再開するために、故意に高い太陽光
発電や見込みのない再生エネルギーを出して、石炭や天然
ガス火力をつらないようにしている」ということが考えら
れる。国を売っても自分の利権という時代だから、
このぐらいのことは考えるかも知れない。

第二は、日本人はあまりに自信が強すぎるのではないか?
とも思う。いくら「日本独自」と言っても諸外国の動向と
その理由を考えずに、井の中の蛙のように自分だけの考えに
とらわれるのは奇妙である。「日本だけ」というシリーズを
整理しているが、日本だけの良い面と「日本だけ」というの
を使い、多くの人が英語を読むのがイヤな国民性を利用して
利権を狙っている可能性もある。

あれもこれも、これも「税金がありすぎて、配る余裕がある
から」だから、そんな中で消費税の増税が議論されていること
も日本の指導層の公平性が失われているように思う。最近、
テレビの政治討論番組がおもしろくなくなったと感じるのは
私だけだろうか?
tdyno.94-(5:46).mp3」をダウンロード

(平成24年5月25日) 武田邦彦

日本だけ(4) 長崎造船所と機械に取り組む侍

ペリーが浦賀に来て数年。日本はオランダの技術的援助を
得て勝海舟らが黒船を長崎から江戸に単独回航出来るまでに
なります。これはアジア、アフリカ諸国にはなかったこと
でした。
japan4nagasakitdyno.74-(7:28).mp3」をダウンロード

(平成24年5月26日) 武田邦彦

速報やお答え
2011年の原発の記録1
2011年の原発の記録2
まとめシリーズ
特設スタジオ

武田邦彦ガリレオ放談
武田邦彦 『現代のコペルニクス』 - シアターネットTV
武田邦彦 ‐ ニコニコ動画
武田邦彦 (中部大学)

お手伝いさんのブログ はじめに 2011年12月18日
武田邦彦先生のブログ(音声のみの記事)が利用できない
方のために、実験的にテキスト化してみました。
武田邦彦先生 - みんな楽しくHappy♡がいい♪

ニコ動 武田邦彦教授ブログの音読

Amazon.co.jp: 武田邦彦: 本
武田邦彦 : セブンネットショッピング

by huttonde | 2012-05-24 23:25 | 現実話 | Trackback | Comments(0)
現実話 93
5月20日茨城県坂東市で講演をします。
そこまでやって委員会ネット放送
http://ex-iinkai.com/pickup/detail1728.html
ガリレオ放談(下のリンク)の「正しいとはなにか」の
4回目がでます。
説明付きの信頼できる放射線測定器の本を出しました。
竹書房「家庭用放射線測定器エアカウンターS」です。

;;kl学問を捨てた名古屋大学・・・
「独立法人化」と「役に立つ研究」のもたらしたもの

名古屋大学の教授が浜岡原発の審査の直前に、中部電力など
から研究費を約1100万円もらっていたことが報道されました。
ご本人は審査に影響を与えていないと言われていますが、
金品をもらっても影響がないなら世の中から贈賄罪がなくなる
はずです。

この事件はどんな背景を持っているのでしょうか?

1961年から始まった年金は、
1)積み立て式にするとインフレでそのうち年金の価値が
 なくなる、
2)その時には賦課方式(若い人が老人を養う)に変える、
3)それも破綻するから税金で補う、
4)それまでは厚労省の天下りや国の赤字事業に
 年金を使い切ってしまう
・・・という悪辣な制度でした。

それと同じように1990年代に吹き荒れた「国立大学の独立
法人化」と「役に立つ研究」は大学をすっかり拝金主義に
変え、見るも無惨な状態になっています。

名古屋大学もかつては木訥ではあるが、学問が好きな尊敬
できる先生方と研究室でした。その頃、大学内で若干の飲酒も
あったし、夜な夜な錦(名古屋の「にしき」、つまり飲み屋街)
にでむく教授もおられましたが、学問的な雰囲気の中に
ありました(機会があったら、名古屋大学が実に誠実な大学
だったことを書きたいと思います)。

でも、今はすっかり変わってしまいました。何しろ文科省に
ゴマをすらなければお金が来ないので、学生の教育や研究も
ままならなくなったのです。たとえば工学部で学生に実験を
させて良い教育をするためにはどうしても一人の学生に1年
100万円ぐらいは要ります。もし「世界一流」の研究なら
300万ぐらいはかかります。

教授がそのお金を獲得するには、大学を通じて文科省にゴマを
するか、企業からもらうかしかありません。もちろん、教授が
営利会社を作れば別ですが、学生は労働者ではないので、
営利を目的とした研究をすることはできません。

かくして、教授は、1)学問を志して(お金をもらえず)、
その結果として学生の教育をおろそかにするか、2)学問に
反してお金儲けに走り、学生が教育を受けられる環境を作るか、
の2つを選択しなければならない状態になります。それが
「大学の独立法人化」と「役に立つ研究」なのです。

もし学問の神様がおられればどの先生の研究が「役に立つ研究」
かわかりますが、神様はおられないので、結局、文科省
(御用学者を含む)が決めることになります。でもこれは奇妙
なのです。もし人間が「役に立つ研究」がわかれば、その研究
にお金を出すより、それを自分で研究した方が良いからです。

ノーベル賞を取れるような研究が申請され、それを審査した
東大の先生はどう思うでしょうか? その研究でノーベル賞を
採れると思ったら、その申請(研究費の申請)を却下し、
自分で密かに研究をスタートするでしょう。先にスタートして
しまって、翌年、その研究費を認めれば自分が先にやったこと
になるからです。

普通はノーベル賞級の研究は、新しい内容ですから、あまり
理解されることもなく、また成功率も低いのです。成功率の
低い研究はお役人から言えば「税金の無駄使い」になります。
だから、「役に立つ研究」にお金がでるようになってから、
1)温暖化研究など国の方針に従った研究、
2)成功確率の高い平凡な研究、
3)役人が理解できる普通の研究、
などでなければ研究費が取れなくなってしまったのです。

・・・
それでもお金は足りません。また、教授の待遇を「獲得した
研究資金の額で決める」ということも多く行われています。
まるでサッカーの選手のようで「あの先生は稼いでいるから」
ということで尊敬されるという、大学というところでは考え
られないばからしい状態になっています。

学問の魂を曲げて研究するのがイヤな先生は、教授ならまだ
良いけれど、准教授なら業績を上げられないから教授になれ
ない。結局、この制度は「お金で地位を買う」ことをせざる
を得ないので、結果的に「お金をもらえれば魂を売るという
教授」を作り出してしまうことになった。

情報がうまく伝わっていなかったこともあるが、このような
大学が良い、先生が良いとしたのは実は日本国民だった。
「お金の大学」になって以来、学問的業績のない(たとえば
論文がない)教授が官庁やマスコミから大量に大学に再就職
するようになった。少し名前が売れてくると、そのうち
「何とか大学の教授」になっているのは、これが理由だ。

教授の定員を増やすのは見かけ上、教育をよくするので、
文科省も文句を言わないが、大学側の意図は「役人やマスコミ
の人を一人、雇用してもそれ以上の利益がえられる」という
計算が働く。惨めになったものだ。

・・・
福島原発事故以来、名古屋大学の原子力関係の先生が電力会社
から研究費をもらい、研究費をもらった会社の原発の安全審査
をしたという報道が続いている。簡単に言うと、賄賂と言われ
るものとほぼ同類だが、「お金をもらって審査に手心を加える」
という行為に対して「公職選挙法」のような「公的審査法」
でもできないと、「学問に忠誠を誓う」ことができなくなった
大学教授には必要かも知れない。

でも、法律が必要とは情けない。名古屋大学の教授にしても、
中部電力の幹部にしても、社会的には指導的立場の立派な
人たちだ。その人たちが賄賂まがいのお金のやりとりをして、
国民の命のかかった原発の審査をしているのだから、
どうやって若い人の教育をすれば良いのだろう?

やはり教育は人を育てるところだから、大学の制度を大きく
変えなければならない。そして官庁やマスコミから大学に
移る場合は、その人の学問業績を一般に公開しなければ
ならないだろう。マスコミももっと積極的に「マスコミから
大学へ移動した人」の数が「役に立つ研究」などが始まる
時期から急激に増加していることを報道しなければならない。
マスコミ自身もその報道魂が試させる時だ。
tdyno.92-(9:07).mp3」をダウンロード

(平成24年5月15日) 武田邦彦

NHKの中学校教育報道
・・・2重の犯罪性と善良な習慣への挑戦

瓦礫の搬出が大きな政治・社会問題になっているとき、
NHKと環境省が組んで、東京の中学校で瓦礫の搬出を巡る
討論をさせ、その様子を放映した。全体としては中学生も
「恩」、「可哀想」などを根拠に瓦礫の搬出を支持して
いるような編集だった。

この番組は、2つの点で明白な犯罪であり、また日本の
これまでの善良は習慣への挑戦である。
これほど明確ならさすがの検察が動くだろう。

第一は放送法第3条の2の違反。
放送法第3条の2は放送が社会に与える影響を考え、中立的
放送をするように決めている。その骨子は、異論のある場合は
2つの考えを同時に報道すること、公序良俗に反する放送を
しないこと、である。瓦礫のように明らかに国論が2分されて
いる時、瓦礫搬出推進の環境省だけの場面を報道しては
いけないということである。また、瓦礫の搬出は法律違反
(低レベル廃棄物関係、およびクリアランスレベル関係)で
あるから、それを破っても良いかどうかという教育を放送する
のは公序良俗に反する。

第二は放射線同位元素などの法律の違反と法律違反教唆である。
瓦礫のほぼ90%は低レベル廃棄物に相当し、普通なら原発の
敷地などから持ち出せないものである。たとえ事故が起こって
も本来は持ち出せないものだから、移動や焼却などという処理
は出来ない。また、基準値は法令(国会など)で決まっている
ので、政府(行政)が勝手に8000ベクレルなどという基準を
作ることは出来ない。

放射性物質を含む物体は、そのもの自体が法律に該当しなく
ても、移動、処理、焼却などの過程で法律に触れる濃度に
なってはいけない。だから、普通の施設(放射性物質を取り
扱えない施設)での焼却では灰も1キロ100ベクレルを超える
ことは出来ない。その意味で2重に法律違反である。

第三に教育の自由を定める憲法違反もしくは子どもと教育を
尊重する日本の善良は習慣に対する驚くべき挑戦でもある。
国民全部から受信料をとっている放送局が、国内で激しく
賛否が分かれているものを片方(環境省)だけを学校に
呼んだ中学校の放送をするのは、何ということだろう。

子どもを出汁にして、社会を洗脳しようとする
ハッキリとした意図が見られる。

NHKの経営委員長が東電の取締役になった。「経営委員会
は番組に影響を与えない」などと「社会は全員、善人だ」
ということを前提としたような形式的な話で、
「李下に冠を正さず」を思い出す。
nhktdyno.93-(5:32).mp3」をダウンロード

(平成24年5月15日) 武田邦彦

海洋の未来(1) イノシシからブタへ

かつて人間は土から自然に生えてきた粟(あわ)や稗(ひえ)
を食べて過ごしていましたが、やがて水田を作りイネを栽培
するようになりました。かつて人間は山を走っているイノシシ
を罠にかけて捕らえて鍋にして食べていましたが、
今はブタを飼育しています。

でも、海はまだ「天然物」が幅をきかせています。あまりに
海は広くサカナが豊富なので、陸上ではとっくの昔に
「栽培と飼育」の段階に入っているのに、海はまだ
天然物の時代なのです。
日本は国土が狭い国で、そこに1億2千万人も住んでいるので、
人口密度は世界有数ですが、紙面を海に囲まれ、島も多いので、
排他的経済水域からいうと世界の6番目です(公的には9番目
ですが、私は南千島列島を日本の領土としています)。

だから、日本の食糧自給率をあげてやエネルギーを獲得する
には海の利用の学問が発達する必要があります。ほぼ10年
ほど前から私は海を「自然から栽培、飼育へ」という研究を
開始し、それが少しずつ実になってきました。多くの研究者
が正面から取り組み、次々と成果を上げています。

新しい時代へ! 私たちは陸上の自然への負荷を減らし、
海にある程度を代換えしてもらう必要があると思います。

海の菌類・藻類などの水産学の第一人者:鹿児島大学の
前田先生との対談がニコニコ動画で見ることが出来ます.

海洋バイオマス(1・2)
--武田邦彦教授・ 前田広人教授(鹿児島大学)対談

 http://www.youtube.com/watch?v=APDQVf2u4yc&feature=related

 http://www.youtube.com/watch?v=FvuEYaksLII&feature=relmfu

(平成24年5月15日) 武田邦彦

お子さんを守るための教室(2) 1年1ミリでも危ないか?

1年1ミリの法律の規制もありますし、1年5ミリ以上の被曝
は白血病に対して労災が認定されるのに、1年20ミリとか
100ミリと違法行為を勧める知識人もいて、困りものです。
でも、反対に1年1ミリでも心配しているお母さんも多いので、
ここで子どもを守るための考え方をまとめました。

まず、基礎知識として頭に入れなければならないことが3つ
あります。第一は、被曝は4階建てということです。一階が
自然被曝(1.5ミリ)、二階が医療被曝(2.2ミリ)、三階が
核実験被曝(0.3ミリ)、そして四階が原発被曝(1ミリ)です。

原発が爆発しなければ、普通の人は1年4ミリ程度の被曝を
しています。この被曝がガンなどの元になるかという点に
ついては世界的にも議論があります。つまり学問的にわかって
いないということです。ただ1950年に結核予防法ができて
児童がレントゲン検診を受けるようになると、白血病が増えた
ので、検診の頻度を下げた経験があります。でもその時には
一回のレントゲン検診で受ける被曝量が多かったので、
そのまま直接、比較することは出来ません。

また広島長崎の被曝の例では、低線量率でも病気になって
いますし、ドイツは原発からの被曝を1年0.1ミリにして
います。ドイツは医療被曝が少なく、核実験被曝もほとんど
無いので、自然被曝を中心として3ミリ程度でしょう。

考え方としては次のようなのが妥当です。
1)被曝はいずれにしても危険である
  (法律でもそのように明記されている)、
2)人間はどのぐらいの被曝がどのぐらいの被害を与えるか
  正確にわからない、
3)当面、法の規制に基づくのが妥当。

第二には、基準値は「普通の人のうち、やや弱い人が対象で
決まっていて、特異体質の方は含まない」ということです。

第三に、社会は危険に満ちあふれているので、若干の危険を
承知で生活をしているということです。

このような3つのことがありますから、国や自治体は法律上の
規制を守ったり、社会的に問題になるようなことにならない
ように注意をすることまでは出来ても、個人の特殊性や希望に
全部、沿うことは出来ないということも知っておかなければ
なりません。

特に第三をよくお母さんが考えてあげてください。交通事故
では1年に100万人以上の人が負傷します。そんなに多くの
人が負傷し、時には子どもが悲惨な目に遭うのになぜ、車は
走っているのでしょうか? それは車がなければ、スーパー
に食料を届けることも出来ず、お米や水も運べず、宅急便も
なくなり、救急車もなしになるので、犠牲を承知で自動車を
走らせています。

このようなことは「メリット」と「損失」のバランスで決めて
いますし、それは医療でも同じです。薬も副作用があり、
ワクチンは危険でもあります。インフルエンザがはやりそうな
時期に学校に行かせること自体も問題です。そこのところをど
の程度のバランスでやるかということです。

1年1ミリは「被曝をするのだから、少し白血病やガンが出る
が「我慢できる範囲」」と言うことで決まっています。

でも、個人によって「我慢できる」というのは違いがあるの
で、「まったく影響がないとできる」というレベルとして
「クリアランスレベル」を決めています。この場合1年に
0.01ミリシーベルトですが、瓦礫の管理などは出来ますが、
個人の被曝ではやや非現実的です。だから、「ある程度の
覚悟」が要ります。もし覚悟をしなければ、自然放射線の他、
医療も受けず、原発も全廃する必要を生じます。

私はこの際、原発を全廃し、医療の被曝も減らして、しばらく
様子を見ることと、被曝の医学を進めることが最善と思って
いますが、現に福島原発が爆発したので、過去のことは仕方が
無いと思い、子どもに対してはぜったいに1年1ミリを守ると
いう決意を大人がする必要があると考えています。

それぞれ1年1ミリの意味をお考えになり、ご判断ください。
1年1ミリ以下は個人で判断するしかないのです。
mothertdyno.94-(7:23).mp3」をダウンロード

(平成24年5月15日) 武田邦彦

短信:カリウムを含む食材について

読者からの問い合わせがありましたので、
カリウムを含む食材についてまとめておきます。

1)食材全体がヨウ素、セシウムなどで汚染されている場合
  ・・カリウムを含む食材をたべる
2)食材の汚染が減ってきた場合
  ・・・カリウムを含む食材で海外のものは避ける
3)食材の汚染がない場合
  ・・・・・・気にしないで食べる

従いまして、昨年の5月頃は1)、現在は2)、将来は3)
と変化します。セシウムは現実的にはすべてが放射性物質
ですが、カリウムはその一部が放射性物質ですから、
セシウムが多いときにはカリウム、セシウムが少なくなったら
カリウムも控えるということです。
tdyno.84-(4:25).mp3」をダウンロード

(平成24年5月17日) 武田邦彦

人間はどのような行為が蔑(さげす)まされるのか?

人は一人一人、人としての尊厳を持っています。それは背の
高さとか英語ができるとかそういうものではなく、「日本人
としてまともに生きていれば、その人には尊厳がある」と
言うことです。ここでいう「まとも」というのは病気と
闘って入院している人も、まともな人生を送っておられます。

そんな人間でも尊厳を失うことがあります。それは
「働けるのに働かず」、「額に汗して得るお金では満足せず」、
「人のお恵みを受ける」という状態です。たとえば仕事が
できて収入があるのに、理由をつけて仕事をせずに生活保護
を受けるようなものです。どうしても働けずに生活保護を
受けるのは「まとも」ですが、働くのをいやがって
生活保護を受ける人は蔑まれます。

福井県大飯町は原発の受け入れを町議会で圧倒的多数で決め
ました。理由は「あまりにも貧乏で、電源三法によるお金を
必要とする」ということのようです。大飯の原発の電気は
大阪の人が使うのですが、大阪湾では危険なので、貧乏な
若狭湾にお願いし、その分だけお金を渡すというのに応じた
ようです。

私はニュースを聞き、大飯町はそれほど収入が少ないのかと
可哀想になりました。地図を見ると海に面していて、漁場も
あり、それほど困るようには見えないのですが、極貧なので
しょうか?

原発を誘致して産業を盛んにするというなら貧乏と関係は
ありませんが、電源三法で「危険手当」が出るのです。
危険手当の意味は「大阪の人はお金持ちで危険はイヤだと
いっているので、原発を引き受ければその危険代金として
お恵みをだす」というものです。

私は大飯町が原発を引き受けるかどうかは大飯町の人が
決めることですが、せめて「私たちは産業を盛んにしたいの
であって、危険手当はもらいたくない。安全と信じて引き
うけるのだから、お金は要らない」と宣言してもらいたいと
思います。

この問題は、「東京の人は原発からの電気だけ」、「貧乏な
新潟と福島の人は原発だけ」、「青森の人は廃棄物だけ」
ということに象徴されていいます。東京は農業も工業も
ほとんどなく、それでいて他県の2倍の所得を得るという
ゆがんだ構造(ピンハネ構造)を採っているのに原因
しています。

今後は、現場の所得の方が高いという「絆社会」を作り、
原発は「安全なら都会に作り、電気に応じた廃棄物を
引きうける」という原理原則をたて、もし地方が産業を
活発にするなら「お恵みなしの原発」に切り替えないと、
日本人が徐々にその誇りを失うことになります。
ohitdyno.85-(6:41).mp3」をダウンロード

(平成24年5月17日) 武田邦彦

人生の落とし穴:::35才脳死説
・・・寂しく昼食を採る人たち

4月に入社した新人は5月になって元気にやっているでしょう
か? 5月病といって少しなれてくると体調を崩す人も
おられるようです。ところで、人生にはいくつかの落とし穴
があります。原発を引き受けてお恵みをもらい、すっかり
働く意欲を失ってその方が没落していくのを見ると、
これもまた落とし穴の一つと思います。

4月に希望に満ちて会社に入った若い人も、そろそろなれて
きた頃と思います。もし若い人がこのブログを読んで
おられたら、私の経験を一つお話ししたいと思います。

この図は「35才脳死説」を説明したグラフです。大学を出て
就職した直後は、平社員で上司の命令通り動けば良いのです
から、楽なものです。大学で習ったことなどほとんど役に
立ちません。常識の範囲で立派に仕事をすることが出来ます。

ところが、永久に平社員であることは希で、30才を少し
過ぎた頃に、課長や店長など責任ある立場に立ちます。
コンビニエンスストアーなら、それまで「ハイ!」と「笑顔」
で良かったのに、「何が売れるか?」を的確に判断しないと
ダメになります。工場では生産設備を、研究では学力が、
そして営業では人付き合い、見通しなどが求められます。

しかし、すでに10年もサボってきたので、急に要求レベルが
高くなってもそれに応じることが出来ません。そして、
自分の力を見つめてみると「とうてい、求められるレベルに
到達できない」と感じるのです。

人間は生物ですから、「ダメだ」と思うとその苦痛から逃れる
ように全力を尽くします。それが「脳死」なのです。あれほど
活発だった彼、いつも昼になるとみんなでわいわいと食事を
楽しんでいた彼、その彼がひっそりと椅子を立ち、肩を
すぼめながら歩き、黙って一人で昼食を採っているのです!

彼が楽になる方法、それは脳の活動を止めて死んだように
生きることなのです。だから食事は一気にまずくなり、
友人と話しながら食べるなどは苦痛です。私はそのような
若い人をよく見てきましたが、平均的には35才程度のように
思います。

「35才脳死」、その後に来る50年の人生は灰色で楽しみは
ほとんど無くなります。ただ愚痴っぽい老人になっていくの
を見て、哀しくなります。もし、やがて来るジャンプ・・・
平社員から課長へ・・・の時のために準備を怠っていなけれ
ば、彼の人生は生き生きと活気に満ちたものになるでしょう。


by huttonde | 2012-05-15 20:33 | 現実話 | Trackback | Comments(0)
現実話 92
武田先生がコメ直答!! すくパラ特番~育児と原発~

《2012年4月27日生放送アーカイブ》
育児コミックをお届けしている『すくすくパラダイス』が
送る特番第六弾! 今回は放送前に発売された著作とセットで
発売された放射線測定カウンターの使用法等について説明
しています。
★出産・子育て支援コミュニティサイト★ すくパラ倶楽部
★子育てWEBコミックマガジン★
すくすくパラダイスぷらす


副流煙・・・受動喫煙について(その1)
女性の肺がん(腺がん)

このブログをお読みになっている人のほとんどが「タバコの
副流煙は有害だ」と信じて疑わないと思います。でも私は
「自分の目でデータを確かめて納得してから」しか自分の
考えを述べないようにしています。なにしろ、今の日本社会
は、たとえば温暖化にしてもIPCC(国連の機関)は
「温暖化すると南極の氷は増える」と言っているのに、
日本人は英語を読まないだろうと高をくくって国内では
「減る」と言うぐらいですから、油断できないのです。

(多くの人は今でも「政府はウソをつかない、NHKは本当の
ことを言う」と信じておられますが、決定的なことで事実と
違うことを言って来たのです。原発でも「震度6で壊れる」
ということがわかっていたのに「政府が安全だというから
安全だと報道しても問題は無い」というスタンスだからです。
副流煙もまずはそのように考えて調べています。)


・・・
副流煙はまず次の2つの問題があります。
1) 世界で最初に副流煙の害について論文をだした
 厚労省の平山論文は事実記載に乏しく、
 データの提出と求められても提出に応じなかった。
2) タバコの追放を続けているWHOは副流煙の健康被害に
 ついて調査をしたことろ、副流煙の環境にいた人の方が
 肺がんが少なかったので、発表を見合わせた。


そして、より具体的には、2008年に厚労省が発表した多目的
コホート研究があります。これはタバコを吸う人と一緒に
住んでいた女性がどのぐらい肺がんになったかという調査
です。調査は対象者が2万8千人で期間は13年間。調査中に
109人の人が肺がんと診断されています。

特にこの研究では4種類の肺がんのうち、主たるものである
腺がんに絞って整理をしています。腺がんは肺がん全体の
約3分の2ですから、109人のうち約72人が腺がんと推定
されます(詳細なデータは公表されていない)。従来の
研究では腺がんのうち、2割が女性の喫煙者で、もともと
女性の喫煙者は2割ですから、タバコを吸っている人の割合
と、腺がんの割合は一致しているということでした。

ところが、この調査では女性が喫煙せず、夫が喫煙している
場合、腺がんが2倍に増えたと書いてあります。このときに
夫の喫煙率は50%ですから、72人のうち、14人が喫煙者
ですから残りの58人がタバコを吸わない女性で、そのうち
29人が夫がタバコをする女性、29人が夫がタバコを
吸わない女性となります。

「タバコを吸っている夫とともに生活している女性は腺がん
が2倍になった」ということが本当なら(数字が発表されて
いないので怪しいが)、腺がんのうち39人が夫がタバコを
吸っていて、19人が吸っていないということになります。
「変わらない」という結果に対して、わずか10人の出入り
で「2倍」という数字が出てきています。2万8千人の
13年間の調査という触れ込みなのですが、その実体は
10名の前後で2倍になったりならなかったりするという
ことなのです。

つまり、もしこの10名が統計的なばらつきではないとしても
(タバコと肺がんの全体的な関係でも同じですが)、タバコ
をすう夫と一緒に住んでいる女性は1万4000人で、そのうち、
10名が「夫がタバコを吸うために腺がんになった」という
ことですから、その可能性は1400人に一人ということに
なり、確率は0.07%にしか過ぎません。

とうてい、「夫がタバコをすると妻が肺がんになる」などと
言うことができる数字ではないのです。逆に「夫がタバコを
吸っても妻が肺がんになることは希だ」と言った方が科学的
には正しい程度の数字です。また良心的な学者なら大きな
母集団の中で29人と39人でこのぐらい大きな違いを言うの
に良心の呵責にさいなまれるでしょう。普通なら「調査した
がハッキリした結果は得られなかった」というと思います。

ところでこの報告のきっかけとなった有名な平山論文
(論文と呼べるものかどうか怪しいが)ではタバコを吸う
夫とともに生活をしていた40才以上の「タバコを吸わない妻」
約92000人を調査し、そのうちの174人が肺がんで死んで
いるので、「タバコを吸う人と一緒に生活していた妻は
肺がんになる」という結論を出しています。

この場合は、「タバコを吸っていた夫とともに生活し、肺がん
で死んだ妻」は、6500人に1人という低率です。6500人の
うち1人が肺がんで死んだという事実を正直に表現すると、
「夫が喫煙者でも肺がんにはならない。極めて希に肺がんに
なる妻もいるが、あまりにその割合が低いので、他の原因も
考えられる」とするべきでしょう。

というのは、肺がんの原因は、タバコの他に、排気ガス、
空気の汚れ、核実験の放射性降下物、台所や家の中のほこり、
農薬や殺虫剤の粉など多種類があるからです。
これらの発ガン率の範囲に入ります。

・・・
科学としてこの調査を見ると、「タバコ以外の要因」を
まったく無視しています。おそらくタバコを吸う家庭の
平均収入は、吸わない家庭に対して低いと考えられますし、
町中のアパートに住んでいる人が多いと考えられますので、
自動車の排気ガスもより多く吸っているはずですし、
衛生環境自体も望ましくないでしょう。

科学的に整理するもので、何かに注目するのは良いのですが、
注目したもの以外の原因を無視すると正しい結果は得られま
せん。温暖化騒動が盛んだった頃、「最近は気温が高く
なった」ということと「最近はCO2濃度が上がっている」
という二つを結びつけて、「CO2が上がると気温が高くなる」
という人がいました。気温は太陽活動や都市化などいろいろ
なものが関係しますから、CO2にだけ注目すると、
CO2が原因という結果が得られます。

当時、私はそのような説明をする学者に、「最近、私の年齢が
上がってきていますので、私が歳を取ると気温が高くなるの
ではないですか?」と冷やかしたものです。このデータは
日本の厚労省などが「副流煙は危険だ」という基礎的なデータ
になっていますが、実に不誠実なものであることがわかります。

このほかにもアメリカ保険局などのデータがありますが、
いずれも「結論ありきで整理した」というもので、とうてい、
国民の健康を心配したようなまじめなものではないものばかり
です。大きな研究費と出世が絡んでいる研究を私はイヤと言う
ほど見てきましたが、その多くがこのようないい加減なデータ
で決定的なことを言う場合が多いのです。

学問への誠実さ、研究者の倫理をシッカリしてもらいたい
ものです。実はこの研究グループのトップが食品汚染の暫定
基準を決めるときに「食料が足りなくなるから、基準は高く
する」と発言した人で、セシウムで1年5ミリ、全核種で
約17ミリの被曝を給食でさせました。このような人は、
いつもその時、その時、ですね。
fukuryuentdyno.81-(11:16).mp3」をダウンロード

(平成24年5月4日) 武田邦彦

謬作京華名利客
(平成24年5月8日 鹿児島にて) 武田邦彦

人災としての震災・事故(1)
災害を生んだ気象庁マグニチュードとその後の不誠実

2011年3月11日に起こった東日本大震災で、気象庁は
最初、地震の大きさを示すマグニチュードを7.9と発表しま
した。7.9というのはかなり大きい地震という程度ですから、
この発表を聞いて安心した人も多かったでしょう。

もともとマグニチュードを発表するというのは、学問だけで
必要な数字ではなく、一般の人が知ることによって地震の
大きさを知り、それによって避難するべきかなどを考える
参考になるからです。地震が起こった直後は、正確な数字が
必要であることは言うまでもありません。

それが大きく違っていたのですから大変なことですし、事実、
津波の予測は最初の方のマグニチュードを参考にして計算
されましたので、やや小さめの数値がでていました。それで
命を落とされた人が多いことをかんがえると、私たちはこの
問題をいい加減にしておいてはいけないと思うべきでしょう。

・・・
一見して単純な計算ミスのように感じますが、実はかなり
深い問題を含んでいること、気象庁の数値が不適切である
ことをたびたび指摘されていたこと、さらには発表の途中で
間違いに気がつき、計算方法を変更したのに、どこから
変えたのかすらハッキリしていないという隠蔽工作も
疑われています。

今後、地震が予想されている中で、このような人災のもとを
残しておいては、同じ轍を踏む可能性も高く、今回の東北
大震災で犠牲になった人にも申し訳ないと思いますので、
ここで明らかにしたいと考えます。

・・・
地震の大きさを示すマグニチュードは、気象庁マグニチュード
と、モーメント・マグニチュードという二つの数値があります。
気象庁マグニチュードは日本の気象庁が独自に計算している
もので、震源地から異なる2つ以上の場所で測定した地震波
から計算する方法です。この方法は迅速に計算値が出るという
特徴が有りますが、地震が大きいときには正確ではないことも
知られていました。

そこで東大地震から地震研の騒動の時にアメリカに渡った
金森先生が研究されたモーメントマグニチュードを使うのが
世界的な標準になっています。つまり、わかりやす言うと
気象庁マグニチュードは被害が起こらないぐらいの小さな
地震には役に立ちますが、東北大震災のように大型の地震
では役に立たないということです。

すでにマグニチュードが8付近より大きな地震では気象庁
マグニチュードが間違いであることがわかっていたのです
から、自動的に二つの計算値を出して、正しい方を発表
すべきだったのです。実際にはおそらく8.8という発表値
からモーメント・マグニチュードを使ったと考えられますが、
あまりハッキリと訂正を出していませんし、謝罪もして
いません。

・・・
金森先生は世界的にも有名で優れた先生ですが、日本が
だしている最も大きな学術賞である京都賞をお取りになり、
その時に「目的を持った研究はダメだ。学者が好きで研究
したものでなければ良い結果は得られない」と受賞インタ
ビューで言っておられます。

日本の科学をダメにしたり、原子力が衰退したのも「役に
立つ研究」という文科省と東大が主導した学問とは無縁の
研究でしたが、私は金森さんのインタビューを聞いて、
立派な学者、学問を大切にする学者は皆さん同じことを
言われると思ったとともに、「役に立つ研究」ほど
「役に立たず、かえって災厄をもたらす研究」であること
を感じるのです。

・・・
仮に気象庁がメンツにこだわらず、モーメント・マグニチュ
ードを使用していたら、津波の予想は遙かに精度が良くなり、
その結果、亡くなった多くの方の命が助かったでしょう。
「大丈夫だよ」、「そんな大きな地震など来るはずが内」、
「アメリカに行った金森の言う方法なんか使えるか」など、
人間的、空気的なことばかりが先行して、地震の計算のよう
に純粋な学問の問題が人間的なことで汚れてしまったのです。

良く事故があると、その教訓を活かすことによってせめて
犠牲になった人を弔いたいということが言われますが、
その点で気象庁が今度の地震の大きさについての混乱の原因
をハッキリさせ、反省を述べ、次の大地震までに何をするの
かを明らかにしなければならないでしょう。

気象庁は官庁ですから、もしかすると気象庁は間違いを
しない、謝りもしないと思っているかも知れませんが、
学問の世界ですから、間違いは間違いとして訂正し誤る
ことをしないと気象庁という役所は成り立たないでしょう。

かつて私のように自然科学を目指したものにとっては、
気象庁は誠実で純朴な役所のように思っていましたが、
地球温暖化問題などで近藤先生も言われているように、
学問的純粋さを失っているように思います。また原発事故の
後も防災に最も重要な風向きを日本国民に知らせなかったの
も、最近の気象庁の腐敗を物語っていると感じられます。
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(平成24年5月9日) 武田邦彦

日本だけ(3)

「日本だけ」シリーズも3回目になりました。今回は明治維新、
日本への近代科学の移入などを取り上げて、アジアにおける
日本の特殊性を考えます。
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武田邦彦

なぜ、年金が崩壊したのか(4)
国に対する長期的な信頼性と年金
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(平成24年5月10日) 武田邦彦

茨城県坂東市講演会 5月20日日曜日午後1時30分から

5月20日日曜日 坂東市で講演会をします。
詳細は以下の通りです。クリックすると若干、見やすくなります。
日時:2012年5月20日(日)
開場13:30 講演14:00~15:30
場所:坂東市ベルフォーレ 音楽ホール
(定員500名、全席自由)
主催:子供の未来を考える会 (茨城県県西地区)
 http://kodomomiraisakai.blog.fc2.com/
共催:古河市子どもの未来を守る会
   総市の子ども達を守る会
入場料 600円(前売りチケットのみ、小学生以下無料)
 ※座席に限りがありますので、参加人数分ご予約下さい。
チケット購入方法
 Web受付  http://kokucheese.com/event/index/32647/
 電話受付  080-3007-5525 (渡部/午前10時~午後4時)
 お問合せメール takedakyouju.bandou.2012(アットマーク)
         gmail.com

  ※坂東市・古河市・境町にチケット販売店有り。
  上記にお尋ねください。
託児 15名 (先着順。一人100円)
※施設内に図書館もございますので、お子様の待機場所として
ご利用下さい。その場合は自己責任でお願い致します。

 http://kogakodomo.web.fc2.com/takeda_ol.pdf
 http://kodomomiraisakai.blog.fc2.com/blog-entry-38.html

武田邦彦

原子力、被曝の重要ニュース

1)原子力委員会の議題が官僚の妨害で議論できず

これは毎日新聞のスクープで、他の新聞やテレビではあまり
報道されていませんが、原子力委員会でこれからの原子力の
主たる政策を議論するための議題が、「原発再開の妨げになる」
という理由で事務方(官僚)がストップをかけて推進派の
機関に修正を依頼していました。このようなことを認めている
と、完全な官僚支配になります。原子力委員会の委員は首相の
任命になるもので、官僚がその上にいるわけではありません。

2)環境省とNHKが中学校で教育??

環境省(大臣官房長)とNHKの撮影舞台が都内の中学校に
でむき、「瓦礫を引き受けるか」の教育を担当した。教育は
政治と独立であることが日本国憲法の大前提であり、今、
政治的に厳しい状態にある瓦礫問題を、一方的な情報を
もとに中学生に考えさせるということが起こった。
1キロ100ベクレル以上の瓦礫(焼却後の灰も含む)は
「核廃棄物」であり、その説明はされていないと考えられる。
NHKも放送するとはとんでもないことだ。

3)南相馬市で規制値の100倍以上の土壌(ほぼ報道されず)

南相馬市の大山さんのブログは個人的にもご連絡をいただいて
いたのですが、1キログラムあたり550万ベクレルなどの
汚染物(土壌と乾燥した藍藻類)が見つかっています。おそらく
これだけではなく、かなり汚染されたものが多く散乱している
と思います。線量計でしっかり測定して子どもを守りましょう。

4)日本の電気代が高い理由の一つ

大阪市が関西電力から市立科学館の経費73億円の寄付を
もらっていた。電気料金の流用にあたり、こんなことを
しなくても良いのだから、なにかの目的がある。目的がなくて
電気料金を流用するのは犯罪になる。このように「自分の勢力
を保つため」にお客さんからの電気料金を目的外に使うので、
日本の電気代はアメリカの2倍になる。利用者から「独占で」
高い電気代を取り、それをまるで自分たちのお金のように
自由に配ることは、今度の原発事故を境に全部、中止して
もらいたいし、なにかの法的な措置ができるようにしなければ
ならない。

5)名古屋大学教授が審査直前に1100万円をもらって審査

浜岡原発の防潮堤の安全審査で名大教授が2006年から2008年
にわたり中部電力と関係会社から1100万円程度をもらっていた。
常識的には審査に当たるときには「審査される会社と利害関係
が無い」ことが前提で、最低でも5年は無関係でなければなら
ない。「お金をばらまいて有利な審査をしてもらう」という
ことが横行しているが、これも法的制限をかける必要がある。

6)個人バッシングがさらに盛んになる

被曝は危険とか、汚染の事実を報じる人への個人的な
バッシングが続いている。匿名なので発信元は不明だが、
かなり専門的なものもあり、もしかすると関係機関の関与も
考えられる。私のブログで三重県の放射線量の増加を
書いたら、これもバッシングの対象になっている。多くの人
が「バッシング記事」でさらに知ってもらえるので、良いと
言えば良いが・・・。誠意のないイヤな社会になったものだ。
原子力や被曝を判断できる力のある人が、違法を勧め、
遵法をバッシングするのだから。

(平成24年5月11日) 武田邦彦

5月12日土曜日 愛知県小牧市講演のお知ら

1.日時 平成23年5月12日(土) 午後1時~5時
2.場所 小牧市味岡市民センター 講堂
3.内容 午後1時から主催者の総会があり、
その後、午後2時から一般公開の講演会が90分ほどのようです。

主催は、NPO法人「こまき市民活動ネットワーク」です。

武田邦彦

簡単なことなのに・・・被曝2題

1) 「不安をあおる」というのは不誠実
よく「武田は不安をあおる」と言われますが、法律で1年1ミリ
(法律は被曝の4階部分をどのぐらいにするかを決めている。
3階までで1年4ミリだから)と決めているのに、それを政府が
守らない(ダブルスタンダード)であることを知っているのに、
脱法行為を勧めている。でも、それに同意する人が多いのに驚く。
ネットでも「不安をあおる」という人はその前に
「私は脱法主義だ」と宣言して欲しい。
そうしないとみんなが動揺する。

2) 「4号機は危ない」とだけ言うのは不誠実
原発は運転から1年も経つと(計算の仕方が難しいが)、
運転中を基準にすると1000分の1以下、運転から数日後
とすると100分の1ぐらいになっている。この状態を
どのように評価するかを書かなければならない。福島原発が
その中にある放射性物質量の通りに縮小したら、
今は100分の1以下の建物である。

4号機は2010年11月から止まっているので、すでに
1年半止まっている。だから長寿命核種だけだから、
放射線量が多くても逃げる余裕はある。
tdyno.84-(3:39).mp3」をダウンロード

(平成24年5月13日) 武田邦彦

人災としての震災・事故(2)
東海原発と石橋委員の退席事件


by huttonde | 2012-05-09 22:59 | 現実話 | Trackback | Comments(0)
現実話 91
5月2日 長野県飯田市で飯田青年会議所の主催で講演を
行います。来週(9日:神岡、10日:砺波)と
富山方面で講演します。
ガリレオ放談(下のリンク)に「なぜ、1年100ミリという
医師や専門家は資格を失うのか?」の解説をしました。                     説明付きの信頼できる放射線測定器の本を出しました。
竹書房「家庭用放射線測定器エアカウンターS」です。

日本にも科学者がいるのか?・・・頭脳活動と行動

連休に入って時間の余裕ができると、いろいろなことが
頭を巡ります。「事実と幻想」、「科学の役割」が今の
一つの課題でもあります。

ポアンカレという数学者は次のように言っています。
「私たちは、事実がどんなに残酷なものかを知っている。
だから、幻想の方が事実より心の安まるもの、力づけて
くれるものなのだ。私たちに信頼感を与えてくれるのは実は
幻想にほかならない。でも、幻想は消え去る。その時に人は
希望を失わず、そのまま行動する元気をもち続けることは
できない」

幻想は甘い汁ですが、やがて消えていきます。そのときに
冷酷な事実に力強く立ち向かうことができるのは事実その
ものでしょう。人間は辛いことを正面から見るのは大変で、
ダーウィンも「勇気を持てば事実が見える」といっています。
まさに被曝と健康、福島の人の避難などに当てはまる
でしょう。

また東大総長の浜田純一先生は訓示で次のように言って
おられます。
「人間が陥りがちな弱さに自らも陥らず、そして人をも
陥らせない役割が科学に携わる者には求められています。
科学は精神安定剤ではないのです。人々の期待に力の限り
応えながら、同時に期待の圧力に屈しない知的廉直が科学
には求められます。科学の世界に生きる者に求められて
いるのは、今の科学で出来ることと出来ないこととの区分
を明確に示すとともに、その限界を乗り越えるために苦闘
している姿を率直に見せることです。」

東大総長からこのような言葉がでるところに、今の日本の
科学の脆弱さがあります。つまり東大の御用学者も頭では
このこと、つまり科学は人間が陥りがちな弱さに陥らず、
精神安定剤ではなく、期待の圧力に屈しない知的廉直さなの
です。でも頭でわかっていることが実行できない悲しさを
東大教授は持っています。それが国民を苦しめているのです。

地震予知が始まった1970年代。東大の地震の先生はお金が
欲しいので「東海地震が先に来る」と言い、阪神淡路と
東北で犠牲者26000人の原因を作りました。まさに
「出来ることと出来ないこと」の区別が明確に出来なかった
のです。

福島原発事故による被曝が始まると東大教授は「大丈夫」
と言いました。被曝と健康の問題は法律で1年1ミリと
決まっており、それをさらに明らかにしようと「苦闘して
いる姿」だったのです、それは政府のいいなりになって
科学を捨てました。

「わかっているのにやらない、わかっているのに違うことを
言う」という自らの利益だけを考えた精神的疾患は、東大
教授に著しく、日本のインテリに共通した病状です。これは
日本人のある意味での限界を示したもので、特に宗教的基盤
の薄い日本に顕著です。人間は頭でっかちですから、宗教や
ヨガという精神的基盤や鍛錬なしに厳しい現実に向かうこと
が出来ないのでしょう。
tdyno.71-(6:31).mp3」をダウンロード

(平成24年4月30日) 武田邦彦

原発推進派も反対派も原発再開に反対なのに・・・

原発推進派は何が何でも原発を再開しようとしているように
見えますし、反対派は絶対に再開を防ごうとしています。
なぜ、「安全でなければダメ」というのはなのに、これほど
対立するのでしょうか。
原発推進派: もう一度、事故が起こったら原発は最終的に
 ダメになるから、絶対に安全でなければならない。
 なぜなら原子力を続けたいから。
原発反対派: もう一度、事故が起こったら原発は最終的に
 ダメになる。絶対に安全でなければならない。
 もう原子力はやりたくない。

どこが違うのでしょうか? 途中までは完全に一緒なのに
最初から対立しています。つまり、どちらも原発が安全で
なければならないという信念には変わりはありません。
そうなると、原発推進派も反対派も再開はイヤなはずです。
では、誰が原発を再開しようとしているのでしょうか?
実は、今、原発を再開したいと思っているのは、驚くべき
ことに原発推進派(原子力の人たち)ではなく、原発には
興味がなくお金に興味のある人たちのように感じます。

お金に興味のある人たち: 原発が安全かどうかを議論して
いたら、原発を再開できない。安全かどうかを議論せずに
再開すればお金は得られる。事故が起こったらその時は
その時だ。原発を止めれば良い、ということですから
原子力に信念がない人です。

今、議論がややこしくなっているのは、あたかも原発推進派
と原発反対派が争っているようにマスコミが見せているから
かも知れません。本当の対立構造は、「原発に興味ある人たち」
と「原発よりお金に興味ある人」の対立とも思います。また
「子供の健康が大切な人」と「自分だけがよければよい」
という人の争いとも言えます。

すでに原子力委員会が2度にわたって「原発を止めた方が
電気代が安くなる」という報告を出していますから(日本の
原子力委員会です)、産業界が「原発の電気が欲しい」
と言うはずもありません。また思想的に右の論客の多くの人
が「原発を止めると日本が弱くなる」というのも原爆を保有
したいということ以外は、根拠を持っていません。
もし思想的に右の人が原爆を持った方が良いというお考え
なら素直にそれを訴えた方が良いと思います。

また、ヨーロッパが太陽光発電、風力発電、バイオマスなど
をやったおかげで電気代が高くなり、経済的に大きな圧迫を
受けていることはよく知られています。また1988年から
始まった地球温暖化騒動もその多くが間違いであったことも
指摘され始めています。

「お金が欲しく、自分だけが良ければ良い」という人の特徴
は「原発の電気は欲しいけれど、核廃棄物は引き取らない」
というものです。原発を再開したい人はその敷地に原発から
もらった電気に相当する核廃棄物を引き取る義務を設ける
べきと思います。そうするとその人たちは「自分だけ良けれ
ば良い」ということですから、原発再開に反対するでしょう。

ところで、原発の事故が起こった後も、東京の人たちで原発
再開を支持している人が多いのはどういうことでしょうか?
俺たちはお金を持っているので、危ない原発は貧乏な新潟県
と福島県、核廃棄物の中間処理はこれも貧乏な青森県に
ということなのに、それを「絆」と言っているのでしょうか?
すでに、核廃棄物は発電所を中心にすでに12万本が貯まって
いるのですが、それは「子供たち、孫たち」に任せるという
感じです。

原発の電気は自分で作り(多摩川立地)、そこから出る
汚いものは自分で処理する(千代田区に核廃棄物貯蔵所)
という前提で議論をしなければならないでしょう。
そうすれば常識的な答え、つまり「原発はしばらく休止し、
今年の夏はなんとか我慢して、石炭や天然ガス火力発電所
を緊急に作る」ということになると思います。
tdyno.73-(4:25).mp3」をダウンロード

(平成24年4月30日) 武田邦彦

憲法記念日:普天間・辺野古問題をきっかけに
「日本軍と原爆保有」の議論をする必要あり
「tdyno.74-(5:35).mp3」をダウンロード
http://takedanet.com/files/tdyno.74-(5:35).mp3
(平成24年5月1日) 武田邦彦
http://takedanet.com/2012/05/post_8eeb.html

自分と違う意見を聞くのが楽しい?!

私は科学、それも自然科学の実験系だったからかも知れません
が、「自分の考えていることは間違っている」という確信が
あります。これは私ばかりではなく、自然科学に長く携わって
きた学者の多くは同じだと思います。

学問はシッカリ積み上げた学問的体系に基づいて考えたり
行動したりするものですし、学問的体型はこれまでの知識と
論理で「専門家なら誰でも同じ結論に達する」程度まで進む
のですから、それが間違っていると言うことはないようです
が、それでも人間の知恵は浅はかで修正、訂正、新しいこと
の発見があるのです。

つまり、ある意味で、今の学問体系が間違っているから研究が
続けられると言っても良いのです。私たち科学者は常に目の前
にある「事実」は「本当の事実」では無いと思います。それは
私たちが見るもの聞くものはそれらそのものではなく、自分の
目や耳というものを使って観測しているからです。

・・・
民主主義、多様な社会、そしてダダ漏れ(秘密なし)はとても
良いもので、自分と違う考えを聞くことが出来、それによって
自分の考えを修正したり、間違いに気がついたりします。
「おまえが間違っている」と言えるのは神様ぐらいなもので、
人間なら「自分が正しいか、相手が正しいのか」はまったく
わからないはずだからです。

ただ、それが「不誠実」に及ぶと私もやや感情的になること
があります。相手が「ウソをついても良い。不誠実で良い」
と思っているとき、「ウソをついても良い」というのが
正しいかも知れないので、それも認めなければならないの
ですが、どうもお互いにウソをついていたら話し合う意味が
ないような気もするからです。

確かに、「この世はウソのつきあい」と思っている人もい
ますし、私は「ウソのない社会の方が気楽で発展する」
と考えていますが、これもどちらが正しいかわかりません。
日本に経典や戒律のある宗教が基礎にあったら、このような
「基礎の基礎」についてはなかなか人間では決められない
ところがあります。

かつての日本はこのような基盤となる倫理を「単一民族、
周りは海」という環境の中で暗黙の合意でやってきましたが、
社会が複雑になり、いわゆるグローバリゼーションが進み、
必ずしも暗黙の合意ではすまなくなってきたと感じます。
また小学校ぐらいの時に「ウソをついたらダメ」と繰り返し
教えられると、何となく後ろめたい感じになるのですが、
今の教育のように「自分だけ良ければ良い」というのが基本
になっていると、なかなか嘘つき社会をなくすのは難しい
でしょう。

せっかく、自由な社会、言論の自由を手に入れても、ネット
社会に見られるような激しい個人攻撃や、マスコミで見られる
「禁句や干す」というのが横行しているのを見ると、
民主主義、表現の自由、価値観の多様化、家庭や地域の崩壊の
中で、私たちが絶対的な権威が無い状態で合意を形成できるか、
深く考える時が来たのでしょう。

私は時に二重人格と呼ばれることがあります。私の中には
「自分が正しいと思う」ことがあり、相手の考えを聞くと
それが自分の考えと正反対でも「なるほど」と納得します。
この「納得」は「同意」ではなく、「相手の言うことが
わかった」と言うことなのですが、納得すると「先生は先
ほど、違うことを言ったじゃないですか」と言われます。

相手の考えを納得するというのは、相手の意見を真の意味で
理解することで、それは自分の考えを変えたと言うことと
同じではないからです。世の中の喧嘩の多くは、相手と本当
に考えが違うのではなく、相手の考えを理解していない
ところにあるように思います。この誤解の多くは、
「自分に有利なように巧みにウソをつく」という人間の
本姓に根ざしているのでやっかいです。

もし、この世が「ダダ漏れ(なんでもオープン)、ウソなし」
なら、簡単で明るいように思いますが、それでは人間の集団
とは言えないのかも知れません。でも、これほどの閉塞感が
あり、子供たちも未来に希望を持てず、政府もなにか陰で
こそこそやっているような感じですから、「ダダ漏れ、
ウソなし」ぐらいの社会を作った方が日本は良くなると
思います。
tdyno.75-(7:04).mp3」をダウンロード

(平成24年5月1日) 武田邦彦

(速報)  千葉の野菜、果物の汚染

速報ですが、千葉のある市の市民が持ち込んで測定した野菜、
果物の汚染の状態を下に示します。柑橘類は長期でいつも
汚染されています。また大根の葉は一回ですが、これは
セシウムの再飛散が原因でしょう。 福島、宮城、茨城、
千葉、栃木、山形は注意が必要です。

この測定されたもの自体は市場に出ていないと思いますが、
汚染されたにはそれなりの原因がありますし、その原因は
広く北関東一帯は同じですから、市場にかなり汚染された
柑橘類が出回っていると考えた方が自然です。
1キロ40ベクレル以上は食べられません。

右の表で2月23日の夏みかんは206ではなく、202でした(訂正)。

(平成24年5月3日) 武田邦彦

諸行無常の科学的解釈・・・
なぜ鐘の音は鐘に戻らないのか?
tdyno.68-(8:06).mp3」をダウンロード
(平成24年5月2日) 武田邦彦

若い人も年配者も注意しよう!
論文から見た被曝による発がん

先日、放射線影響研究所からの最新論文をご紹介しました
(第14報)が、すでに第13報でも、「閾値がないこと、
直線近似できること、発がん性は若い人が、ガンになる
時期は年配者が、危険なこと」が示されています
(このブログにも解説をしてありますが、グラフ化した
労作もあります
http://blog.livedoor.jp/hardthink/archives/51932680.html)。

よく「閾値はみとめられていない」とか「1年100ミリ以下
はデータが無い」というのはハッキリとした間違いですから、
学者は「低線量の被曝で健康に障害がでるというデータは
多いが、私の意見は違う」と学会で述べるにとどめるべき
です。医師や資格を持った専門職がそのようなことを言えば、
医師は医師免許を、専門家は専門職を辞する必要がある
でしょう。これについての理論的なことは小学館でネット
放送している「ガリレオ放談」をご覧ください。
さて、この図は、10才の時に被曝した人が30才までにガンに
なる確率は、30才の人が50才でガンになる確率の実に5倍
という数を示しています。若い人だけが危険ということでは
ありませんが、私たち大人が原発の電気は欲しがったために
子どもたちを被曝させ、原発を動かせば必ずでる核廃棄物の
貯蔵もせずにそれを「危険だから」という変な理屈で子ども
たちに回そうとしています。

今回の原発事故をきっかけにして、「大人が責任を回避し、
利益だけをとって、後は子どもに任せる」といういつの間に
かついた悪い習慣を止めたいものです。若い人が希望に
満ちて生活できる社会、それが年配者にも楽しい人生を
もたらします。

とても悲しいことですが、今のように学問的にも法律的にも
許されないことを子どもたちにしていたら、将来、子ども
たちは病気になるでしょう。そのときにこれも悲しいこと
ですが、補償問題で裁判になるでしょう。かなり厳しい裁判
になると思います。なにしろそのお子さんのガンが福島から
の被曝によるものという証明が難しいからです。

せめて、そのときのために被曝の履歴や、「被曝しても
大丈夫」と発言していた人の記録を取り、個人的にでも
賠償を請求するしかないと思います。少なくとも統計的には
ガンの発症が増えるでしょうから、大人としてはそれに
備えるだけの精神力が求められると思います。

悲しい日本になったものです。こんなことを防ぐには線量の
高いところの子どもを戦時中と同じように疎開させればすむ
ことですし、原子力の年間予算4500億円でおつりが来ます。
大人の決意だけで子どもを守ることが出来るのです。自治体
が「大丈夫おじさん」を呼んで住民にさらに被曝させること
が続いています。

日本のような閉鎖的な社会では自治体が作り上げた雰囲気を
壊すと村八分になると思って、子どもを守る行動に出ること
が出来ない人も多いのです。今一度、放射線による被曝の
病気は「時間がかかる」ということを確認し、1年1ミリが
法律の限度、1年1ミリが広島の原爆症の認定基準、
1年5ミリが成人男子の白血病の労災認定基準、1年1ミリが
電力会社の被曝の内部基準ですから、子どもについては
大人は十分に注意してあげたいと思います。
tdyno.69-(5:31).mp3」をダウンロード

(平成24年5月3日) 武田邦彦

話すべき時に話す社会・・・
空気的事実から科学的事実の通る社会へ

会社の技術者だった時、「会議の前に根回しをしろ」と何回
も叱られましたが、大学に移るまで、その意味を理解する
ことはできませんでした。せっかく、出張費と時間を使って
多くの人が一つの会議に集まるのですから、そこで情報や
意見を交換して決定するのが一番、良いのですが、それは
「事実を元にして意見を出す」ならよいのです。

でも日本の会議は「空気を読む」ことによって「空気的事実
をもとに判断する」のですから、会議の前にあらかじめ空気
を知っておきたいということです。

それは会議が終わった後でも同じで、会議の後の飲み方に
なると「ああ言えば良かった」というような発言がどんどん
出るのです。会議で下手に反論をすると「空気を読まない」
と批判されるのを恐れて、会議で発言せず、飲み方で本音を
言うのです。

国の会議に出るようになってから、会議の途中や終わった
ときに、横にいた新聞社の論説委員が「武田先生、実は・・・
なんです」と重要情報を教えてくれます。そんな重要なこと
なら会議で言うか、新聞に書けば良いのに、その新聞の論説
委員の地位は、「大事なことを新聞に書かない」、「肝心な
ことは会議で言わない」ということで保っているのです。

つまり、形式的には民主的であり、会議が開かれるのですが、
そこでは肝心なこと、事実は話されず、みんなが腹の中に
ためておくのです。東大教授が私にトイレで「武田先生、
温暖化しないことなんか、みんな知っているんですよ。
それでうまくいくのだからいいじゃないですか」と言った
ことに象徴されます。

情報を独占し、それで個人の利益を計る、それが国の偉い人
の共通した行動様式にまで発展していると言えるでしょう。

おそらく福島原発の後も、「法律では1年1ミリなんですけれ
どね」と国の委員会の裏では発言があったでしょう。
「低レベル廃棄物は1キロ100ベクレルぐらいですから、
瓦礫を1キロ8000ベクレルではどうですか?」とか、
「いや、どうせ地方の議員は金が欲しいから、「助け合い」
などと言いますよ。大丈夫です」などというのがひそひそ話
として飛び交ったはずです。

そうかといってネットなどで自由な議論ができるようになる
と、激しい個人攻撃、バッシング、口汚い罵りあいが起こる
のですから本当に困ったものです。それもかなりの地位の人
(たとえば大学教授など)も匿名で裏から批判してくるの
ですから、格調高い社会とはとても言えません。

こんなことを全部無くして、表裏ない、明るく、楽しい社会
にしたいものですね。戦後、オートバイの製造で活躍した
本田宗一郎さんは「人生、どうせ死ぬのだ。やりたいことを
しよう」という趣旨のことを言っておられました。厳しい
ビジネスを進めてきた人ですが、笑い顔は屈託無く、今の
実業界ではなかなか見かけない顔でもありました。

私たちも明るい日本を取り戻すために、額に汗して働くだけ
で満足し、補助金やエコポイントなどに見向きもしない
礼節信義を守り、誠実な姿を子どもに見せたいものです。
kaigitdyno.70-(7:09).mp3」をダウンロード

(平成24年5月3日) 武田邦彦

日本だけ(1) ジパング

大震災と言い、福島原発でも、そしてCO2の削減まで、
すべて「日本だけ」のことです。なぜ、グローバリゼーション
の時代にこれほど日本だけが多いのか、このことを基本的に
考えるために音声で思考の整理をしてみたいと思います。

japan1goldtdyno.71-(8:13).mp3」をダウンロード

音声はご厚意で、
 お手伝いさんたちのブログ
 http://ameblo.jp/help-each-other/

に文章を起こしていただき、さらに恐縮なことに、ミスも
修正していただきました。もし音声がお聞きになりにくい
方は、上記のブログをご参考ください。ただ、完全な
ご厚意なので、いつもということにはならないと思います。
"help-each-other"の精神でお願いします。

あまり気楽に録音したせいか、「硫化鉄、酸化鉄」を
「硫化銅、酸化銅」といったこと、「たたら製鉄」を
「ととろ製鉄」と言っています。訂正します。
(平成24年5月4日) 武田邦彦

瓦礫のトリック・・・
法律を作る国会議員が「法の目をくぐる」習慣か?

被災地の瓦礫を他県に移動するのは次の点で「法律違反」か
「法律の網の目をくぐる」という範囲になるのです。

1) 1キロ100ベクレル以上は「低レベル廃棄物」
(低レベル廃棄物の基準は明確ではありませんが、
これまではこの程度でした)、

2) 低レベル廃棄物相当のものだから、首長や議会が単独に
決められるものではなく、住民説明、住民投票などを必要と
する、


by huttonde | 2012-05-03 01:53 | 現実話 | Trackback | Comments(0)
現実話 90
被曝と健康に関する最新論文がでました

読者の方から教えいていただいたので、
最新の被曝と健康の論文をご紹介します。
この研究は広島長崎で被曝した人8万6千人あまりの方を
対象として行われていて、被曝量は高い線量から1ミリ
シーベルト以下の微量な被曝をした人も対象になっています。

そしてこの論文の中心的な結論は、
1)広島長崎の被曝でガンがかなり多いこと、
2)低い線量の被曝でも発がんが見られること
 (低線量被曝は危険)、
3)被曝量とガンの発生はほぼ比例すること
 (私はあまり用語が適当ではないと考えて使いませんが、
  いわゆる「直線仮説」が成り立っているということです)、
4)いわゆる閾値(これ以下は大丈夫という被曝量)という
  限度はなく、強いて言えば0ミリシーベルトであること、
などです。

「被曝したら被曝量に比例してガンが増える」という論文は
これだけではありませんが、「1年100ミリシーベルト以下の
被曝で、ガンが増えるなどという知見はない」と言い続けた
専門家が間違いであったことも同時にこの論文で確認し、
ハッキリすると思います。

もっともこの論文以外にも、低線量で健康障害を起こしたという
論文は昔から多く、「被曝は大丈夫」というのは、「知見がない」
のではなく、「論文は多くあるが、私の考えは違う」ということ
なのです。つまり簡単に言えばウソだったのです。

・・・
ところで、日本は科学技術立国といいながら、実際には科学的
に奇妙なことが次々と社会で「常識化=空気的事実」となる
原因は、
1)理科系文科系が分かれていること、
2)論文の多くが英語で書かれ、日本人の目に触れないこと、
3)利害関係者が英語の文章を故意に誤訳すること、
などです。この場合は2)に当たります。

科学が国によらず人類の宝であることから、英語で書かれるの
は仕方がないことですが、同時に日本語でも流布されないと
いけないと思います。でも日本は後進性があるので、「英語で
書かれた論文でないと採用の時の参考にしない」というような
大学がまだ多いのです。

英語で海外の論文に投稿し、それを日本語と日本的に直して
国内学会誌にだすと「2重投稿」ということで厳しくおしかり
を受けます。でも、日本の科学の成果を日本人が十分に
役立てることはとても大切です。それを実質的にできないよう
にしている今の学会、大学などの考え方にたいして私は納得
できないでいます。

2011年の大震災と原発事故以来、御用学者という言葉が定着
しましたが、この新なる原因はすでに20世紀の初めにマックス
・ウェーバーが指摘しているように「職業としての学問」
(生活やお金のために学問を道具として使うこと)が定着して
きたからでもあります。その典型が「東大教授」です。

日本の学会で利権が固定し、1)研究費を国が握る、
2)勲章を国が決める、3)研究費の配分を東大教授が決める
(京大、東北大などの御用学者も参加する)、
4)役所は大学の予算配分を東大に厚くして、その見返りに
御用学者になってもらう、ということが行われています。

このグラフは日本(上)、アメリカ(下)の大学ごとの予算ですが、
日本は東大がダントツで、数ヶの大学に予算が集中的に行って
いることがわかります。それに対してアメリカは広く
「ばらまき状態」です。
2011-09-30
日本学術会議材料工学委員会材料構造化コンバージング・
テクノロジー分科会 未来を創る技術力発展のための
科学・技術研究システムのあり方―材料工学を中心とした
ものづくり基盤技術を例として―
記録|日本学術会議
 http://www.scj.go.jp/ja/member/iinkai/kiroku/3-110930-6.pdf

日本では「ばらまき」は悪く、「集中」は良いと言われますが、
そんなことはありません。「集中」はどうしても腐敗を招きます。
腐敗した学問と、少しの無駄はあるけれど腐敗しない学問では、
腐敗しないことが大切です。
articletdyno.68-(7:19).mp3」をダウンロード

(平成24年4月26日) 武田邦彦

自分の子供を餓死させるのは健全な行動ではない

原発事故を境にして多くの日本人が「何かおかしい。
このままでは日本はダメになってしまうのではないか?」
と感じています。でも、1990年頃から日本の大人は
少しおかしくなったのかも知れません。

それまでのように単純な「右上がり社会」・・・つまり高度
成長路線を走っていたときは何も考えなくても良かったのです
が、バブルが崩壊して自分たちで方向を決めなければならなく
なると、人生観、世界観が重要になり、方向性を失いました。

その結果、「もったいない」、「節約」、「自然との共生」
など部分的な正義はあるものの、全体のつじつまがとれない
言動にでました。その間に、年金騒動、赤字国債の大量発行、
やっていないリサイクル、温暖化騒動と架空のなかで
右往左往してきたようです。

資源の方面で次のような話があります。
「子供が20人いるとして、パンが100ヶあるときには子供に
ゆっくり食べさせて良いが、パンが10ヶになったら
先に取らせろ」

これは「どんなにパンが少なくても、我が子を餓死させて、
他人の子供を助けるのは健全な考えとはいえない」ということ
です。これはこの世の矛盾についての一つの指針です。本当は
パンが十分あることが必要なのですが、もしもない時には、
やはり我が子を救おうとするのは仕方がない。それが結局、
集団の最も良い状態をもたらすということです。

これを「石油がなくなりそうだ」ということに当てはめると、
「みんなで石油を節約しよう」と呼びかけるのは良いのですが、
「石油が枯渇しそうな時には先に石油を取った方が勝ち」
というのも同時に正しいのです。

それでは日本政府が「石油が枯渇しそうだから、節約しよう」
と言うのは正しいのでしょうか? もちろん、私たちの日本に
とっては間違っています。かつて中東から日本へタンカーで
運ばれてきた石油は、日本に来るまでに東南アジアや中国に
向かっているということだけなのです。

日本が国際的に孤立し、無謀な行動(石油などの節約)に
でたのは、「我が子を餓死させる思慮の足りない親」
だったからです。

そして、少し高度なことになりますが、石油が社会の
ドライビングフォース(活動の源)になっている時に
「脱石油」をするためには、「せきゆを使わざるを得ない
から、石油を使った方が勝ち」ということです。つまり、
もし脱石油には今の都市を「脱石油型」に変えなければ
ならないとすると、石油を使った自動車や建築機械を
使わざるを得ないことも私たちは考えなければなりません。

かくして日本社会は1990年代から不景気になり、リストラが
進み、就職率が下がり、国際競争力を失い、規制でがんじが
らめになり、経費はかさばり、何でも自粛するようになり、
ますます形式化して、それが今回の大震災(地震予知の虚偽)
と原発事故(安全神話)になったのです。

親の責任は大きいと言わざるを得ません。私たちの目標は贅沢
ではなくても、額に汗して働くことができる社会、老人に
なって突然、哀れにならない社会だったはずです。

・・・
別の機会に書きますが、「人生や家庭は節約するほど幸福に
なるけれど、競争社会は節約したら衰退する」ということ
なのです。

「競争社会では哲学者は死ぬ」というのも事実で、「人格高潔、
戦争を好まない民族」は、かならず「利害優先、好戦的民族」
に滅ぼされてきたというのが歴史です。

このような関係を解消しようという理想に燃えて第二次世界
大戦後に国連ができたのですが、まだ、その域には達して
いません。それどころかイラク戦争や温暖化騒動などを見る
と、むしろまだ人類は国連の場を利用して競争社会での
利害を追求している段階です。

「理想に燃えて飛び跳ねたことをすれば、結局は次世代に
大きな災厄をもたらす」というのも歴史の示すところです。
人間の心は一人ずつ過去を引きずっているので、現状を打破
したいという希望はあるものの、それは多くの人の心の変化
に沿ってしか進まないのです。

未来の理想に対して強固な信念を持ち、それに向かって突き
進むのですが、現実は徐々にしか変わらないという事実を
認める胆力も必要とされます。

・・・
現在の日本の「もったいない、節約」という考え方は、官僚の
天下り先を作る利害と、理想を追う庶民の心を巧みに操作した
もので、世界の進歩と隔絶しているという点では日本は衰退の
方に舵を切っており、それは私たちの子供や孫が世界から
取り残される結果となるでしょう。

大震災と原発事故は私たちに、東大教授や霞ヶ関のお役人の
個別の利害のために現実を見失い、子供たちに被害を与えては
いけないという点で大きな教訓を残しました。今こそ、私たち
は日本の常識は世界の非常識であり、子供たちは衰退に向かって
進んでいることを知らなければなりません。

ところで、東大教授や霞ヶ関の高官が現在のように極端に
自分の身だけを大切にして、社会的責任を果たさなくなった
のか、このことについてはまた別の機会に書こうと思って
います。とにかく、彼らが仕組む「日本人の美しい心」に
つけいる方法について私たちはよく心得ておく必要が
あるでしょう。
savetdyno.70-(5:41).mp3」をダウンロード

(平成24年4月27日) 武田邦彦

あと3年・・・日本に住めなくなる日 2015年3月31日

ある読者の方が線量計を持っておられて、それを使って毎日、
定点観測を続け、その結果をお送りいただいた。測定は毎日、
朝は職場、夕はご自宅玄関前、夜は自宅居間就寝前 の3回の
測定を標準として、その平均値を整理しておられます。
場所は三重県です。

それをグラフにプロットしてご自宅付近の放射線量の変化を
見ておられます。科学的に正確でデータもシッカリして、
これこそ「被曝の問題を日本人一人一人で取り組み、より
安全な生活を目指そう」という活動のなかですばらしいもの
と思います。

データの詳細は別にして、昨年の9月頃より三重県の放射線量
はわずかならが上がっていて、一次方程式(y=ax+b)で書けば、
今年の1月から3月までの平均がb(つまりおおよその最初の
状態)が毎時0.10マイクルシーベルト、a(変化)が
0.004(マイクロシーベルト/日)です。

もちろんデータは個人が測定したもので、ある場所に限定
されますし、また最小自乗法でaやbをだされていますが、
それも科学的には問題はありません。

これから計算しますと、若干の内部被曝なども加味して、
三重県の外部からの被曝が1年5ミリになるのは、2012年
1月から3年4ヶ月後となります。つまり、2015年4月1日に
なると、三重県には住めなくなるという計算結果です。

・・・
「人を脅すようなことを言うな!」というおじさんの声が
聞こえてきそうですが、脅したりだましたりしている訳では
ありません。戦争で言えば、ミサイルが飛んできたとか、
何時に日本列島に到着するという計算をして、その結果を
そのままお伝えしているだけです。

NHKは「台風の進路、いつ頃台風が来るか」を放送しますが、
それと同じです。台風より緊急性が高いかも知れませんし、
台風の進路予想より確実性も高いかも知れません。

1年5ミリというと成人男子でも白血病になったら「労災」が
適応される線量です。つまり、日本国は「1年5ミリの被曝を
受けたら、白血病になる」と認定してきたのです。もちろん、
現在の日本政府は知らない顔をするでしょうが、これは厳然
とした事実なのです。また電力会社の従業員も1990年ぐらい
から1年1ミリに自主規制してきているのですから、1年5ミリ
の場所に子供も一緒に住むわけにはいきません。

また、三重県はほぼ日本の平均的な線量率ですから、ほぼ日本に
住めなくなることを意味しています。このブログでも再三、
書いてきましたし、国会の委員会でも参考人で述べましたが、
「福島の除染、汚染された野菜、瓦礫の運搬」を続けていると、
日本には住めなくなります。

福島原発から漏れた量が80京ベクレルであること、これは
日本に拡散したら日本が住めなくなる数字であることを認識
し、政府、自治体、電力は本腰になって日本列島を汚染され
ないように全力で取り組んでください。
tdyno.75-(5:41).mp3」をダウンロード

(平成24年4月27日) 武田邦彦

タバコと健康をゆっくり考える(新しい1) 数字と論理

今回は、「肺がんの原因はタバコである」ということは、
イコール、「タバコを吸うと肺がんになる」といえるのか、
それを「ゆっくり」と考えてみます。

1960年頃、成人男性の総人口が5000万人、喫煙者は4000万人、
肺がん死数は2000人でした。ここではとても難しいタバコの
問題を一つずつ考えていくために、急がず、数字と論理の問題
から取り組んで行きたいと思います。まず、5000万人では
集団の数があまりに数が多くて実感がでないので、同じ比率で
少し小さい集団を考えてみます。つまり人口5万人の市で、
喫煙者が4万人、肺がん死2名だったと考えてみます
(全部1000分の1)。

まず、この市で肺がんで死んだ人は70才で2人ともスモーカー
だったのですが、ほぼ平均寿命とします(タバコを吸っている
人が肺がんで亡くなる時期がどうかという問題は全体の論旨に
影響を及ぼさないので、このまま整理を続けます)。喫煙者が
4万人もいるのに、肺がんで死んだ人(肺がんは致死率が高い
ので肺がん死と肺がんはほぼ同じだった)はたったの2人。
後の39998人は元気か、あるいは他の病気で死んでいること
になります。

でも、ここでやや難しいことを説明しなければなりません。
それは「事故による死亡」の場合は全人口を対象とし、平均
年齢近くで死亡するときには「死亡した原因」で整理する
ということです。
たとえば、交通事故で亡くなる人は年齢によらないので、交
通事故死が1万人の時には、全人口1億人に対して事故確率
1万分の1とします。日常的な生活をしている時に交通事故に
あう可能性は1万分の1ということです。
交通事故死の確率は小さいように思いますが、そうでもありま
せん。人間は約100年生存しますから、毎年10000分の1の
確率なら、生涯に100分の1になるので、100人に一人が
交通事故で不慮の死を遂げるということになります。

タバコを吸って肺がんで死亡するのは「病死」なのでしょうか?
「不慮の死」なのでしょうか? それによって若干取り扱いが
変わります。つまり「タバコを吸うと肺がんになる」という
表現は、「タバコを吸うと若くして肺がんになることがある」
ということなのか、「タバコを吸っていても平均寿命付近で
死ぬが、その原因が肺がんの場合が多い」ということなのかで
変わるからです。

もし、「肺がんの原因はタバコであり、早く死ぬことが多い」
とすると、タバコを吸っていた40000人のうち、39998人が
肺がんにならず、2人だけ肺がんになったのですから、
「タバコを吸うと肺がんになる」と言うのはかなり大げさで
事実を表していないことになります。

次に、タバコを吸ってもあまり平均寿命はかわらないので、
「死んだ人の死因の一つ」と考えると、タバコを吸っている
人で死んだ方は400人程度で、そのうち2人が肺がんで死んだ
ということになります。

・・・
ここまででまとめてみましょう(
タバコも交通事故と同じ不運が起こるとすると)。
タバコでその年に肺がんで亡くなる人  20000人中1人
交通事故でその年に亡くなる人     10000人中1人

・・・
そうすると次の言い方は誠意ある言い方でしょうか?
タバコを吸うと肺がんになるからタバコを吸ってはいけません
外に出たら交通事故に遭うから外に出てはいけません

・・・
また「原因」を表現すると、
肺がんで死ぬ人の原因はタバコです
交通事故で死ぬ人の原因は外出です

・・・
結局、論理的には、
タバコを吸ったから肺がんになるとはいえません。
外出したから交通事故に遭うとはいえません

・・・
「外出しなければ交通事故に遭わない」(タバコを吸わなけれ
ば肺がんになりにくい)は良いのですが、「だから外出しては
いけない」(だからタバコを吸ってはいけない)という表現は
このような整理をする限り不適切であることがわかります。
また「交通事故の原因は外出だ」(肺がんの原因はタバコだ)
は良いのですが、「外出すると交通事故に遭う」
(タバコを吸うと肺がんになる)も不適切です。
タバコについて、かなり整理が進んだと思いますが、
「人間にとって外出も大切だから、交通事故に注意しよう」
と言うぐらいが適切とすると、タバコも同じぐらいの確率
ですから「気分転換にタバコも良いが、吸い過ぎには注意
しよう」ぐらいが妥当と言うことになります。
tabacco21tdyno.69-(9:10).mp3」をダウンロード

(平成24年4月28日) 武田邦彦

なぜ、年金のお金は無くなるのか?

私が「国債は買ってはいけない」という本を書いたとき、
日本のお金の流れをよくよく調べたり、計算したりしました。
その中でびっくりした一つに「年金は積み立てていたら無く
なる」ということでした。当時の私の計算結果ですが、
20才から年金を積み立てても、最初の10年はわずかに
全体の1.5%しか積み立てられないのです。その原因は
物価上昇とか生活程度の向上なのですが、これはすでに
歴史的事実なのです。

さらにこれに加えて社会保険庁が「年金の使い込み」をした
ので、本来、払わなければならない約束は800兆円、実際に
あるはずの年金が150兆円。そしてそのうち約100兆円が
消えているのです。年金制度を始めたら膨大なお金が集まった
ので、それに群がった人たちが(どうせ焦げ付くことが
わかっている)公共投資にそのお金を投じたことと、役人が
天下りで他人の年金をむさぼったことでなくなりました。

このことは有名な国民年金制度の創設者で元厚生省年金課長
だった花澤武夫氏の回顧録を見れば一目瞭然です。

「この資金(年金)があれば一流の銀行だってかなわない。
厚生年金保険基金とか財団とかいうものを作って、その理事長
というのは、日銀の総裁ぐらいの力がある。そうすると、
厚生省の連中がOBになった時の勤め口に困らない。


by huttonde | 2012-04-28 18:47 | 現実話 | Trackback | Comments(0)
現実話 89
原発再開の最低条件(4)
・・・核廃棄物の貯蔵所を先に決めること(大人の責任)

原発の再開問題で、もう一つ、驚いたことがある。それは
経団連が「電気が必要だから原発を再開して欲しい」と
言ったことだ。特に権限も力もない一個人が言うなら
少しはわかるけれど、日本の経済界と言えば「政治三流、
企業一流」と言われるからだ。

でも、責任感ということでは三流なのかも知れない。
というのは、原発を動かして電気を欲しいなら、原発を
動かしたときに出る核廃棄物を引き取らなければならない。
電気だけ欲しい、廃棄物やイヤというのでは子供だ。

アパート経営を始めた人が、借りる人の募集広告に
「家賃はいただきますが、トイレは汚れるので使わないで
ください」という条件を書いたら借りる人はいない。
良いところだけを取って、イヤなものは他人に任せるという
のは子供なら許されるが、大人とは思えない。

経団連は子供の集団なのだ。それならそれらしく、
テレビに出てきて意見など言わないで欲しい。

福島原発事故の一つの原因は、「良いとこ取りの原発政策」
にあった。地震も津波もないアメリカで設計されたものを
ほぼそのまま使い、海岸に作るなら塩水の影響を最優先で
考えなければならないのに、地下に電源、ポンプ、そして
非常用発電機までおいて、今回の事故になった。

防潮堤が原発全面にあっても、潮が高くなれば四方八方から
来るのに、それを守るのはサボった。さらに緊急時の対策も
やらない・・・なにからなにまで「やるべきことをやらずに、
電気を作ってお金をもらう」という考えに徹していた。

立地、地元対策、安全対策、廃棄物・・・全部、税金で
まかない、そのために政治家にお金を配り・・・としている
うちに内部が腐敗して多重防御もウソ、地震対策もウソに
なっていった。

「子供が運営する原発」から「責任をとれる大人の原発」に
しなければならない。原発再開に当たって「仮に事故が
起こったら四閣僚が責任を取る(とれるはずもない)」、
「再開に反対するのは集団自殺を招くと同じだ(せいぜい
10年前に帰るだけ)」などの発言を見ていると、
政府も子供なので原発はできない。

技術陣も原子力安全委員会の委員は事故の責任をとらず、
まだ任務についていて報酬ももらっている。このような
子供のような責任の取り方で原発を運転するのは危険である。

原発再開に当たっては、まず「核廃棄物の貯蔵所をどこに
作るか」・・・電力をほしがっているところに作るのが合理的
だから、再開した自治体がまず引き受けなければならない。
大阪は「原発の電気は欲しいが廃棄物はイヤだ」といい、
原発の立地の自治体は「お金は欲しいが廃棄物やイヤだ」
と言っているのも子供だから、危なくて仕方がない。

今、日本の原発は本格的に稼働してから30年も経つのに、
まだ核廃棄物は宙に浮いている。これをどうするのか?
と日本人の大人に聞くと、「子供に任せる。おれは汚いもの
はイヤだ。電気だけ欲しい」という。世界に対しても
恥ずかしいし、大人の態度ではない。

原発再開の第四の条件、それは「核廃棄物の引き取り手、
場所を決める」ことを優先することだ。電気が欲しい
といっている今がチャンスである。
4thhurdletdyno.66-(4:45).mp3」をダウンロード

(平成24年4月22日) 武田邦彦

三井化学岩国大竹の爆発事故について(2) 大丈夫

三井化学岩国大竹工場の爆発の時に、現場近くにウランを
含んだ触媒(使用後と考えられる)があった問題で、ウラン
を入れた倉庫の損傷は外部だけにとどまっていることが
わかりました。従って、爆発で飛散していないので、
付近の方は安心してください。

しかし、この問題は二つの大きな課題があることを示して
います。第一には、住民が心配していること、心配するで
あろうことを自治体、会社、報道がより積極的に伝えること
だろう。「自分の都合の悪いことは触れない」というより、
社会との新しい信頼関係を作るには、関係者がより積極的に
「ウランについては****なので心配ありません」と発表
し、写真を公開するのが適当と思います。

今回、報道が不十分だったのは、「ウランの倉庫は損害を
受けていないのだから、心配する方がおかしい。彼らは
なんでも反対する」という古い概念で取り扱っているの
ではないかと思います。

新しい企業倫理(CSR)は「隠す」のではなく「何でも
明らかにすることによって社会の信頼を受ける」と言うこと
です。報道もそのようにして欲しかったと思います。

第二の問題は、なぜ使い終わったウランを含む触媒が倉庫に
おいてあるかと言うことです。日本が高度成長の時にウラン
をかなりの化学工場が触媒として使っていました。しかし
放射性物質なのでできるだけ使いたくないということで
触媒が改良されて、モリブデンなどの違う元素を使うように
なったのです。

でも、ウランの触媒を引き取るところがありません。これは
原発と同じで、日本社会は原発やウランを使うことをしても、
その後始末をいやがったのです。それは関係者ばかりではなく、
反対派も含めた日本人全体の責任でもあります。

三井化学自体は、ウランの触媒をどこかが引き取ってもらい
たいと思っているでしょう。でも一企業ではどうにもならず、
国がシッカリしなければこの問題は片づきません。

かつてウランは自由に化学薬品として使えたのですが、
放射線によるガンの研究が進むとともに規制されてきたのです。
いま、政府は「被曝ではガンになりにくい」と言っていますが、
これまでの規制の思想は全く正反対だったのです。

いずれにしても安心してください。

(平成24年4月24日) 武田邦彦

「善良な日本人の国」に住みたい
・・・自分で決めたことを守り、人の考えを否定しない

子供が「自分で決めたことぐらいは自分で守れる人に
なりたい」と言ったら、大人はどう答えるだろうか。
「おりこうね」とか「それは当然だよ」ということは
あっても「そんな必要はない」と叱る大人はいないだろう。

大学生が「多様な時代だから人の考えを尊重したい」と
言えば、先輩は「それは良い考え方だ」と言うことは
あっても、「自分の考えを押しつけるのが良い」
と公に言う人もいない。

でも、今の日本はこの二つの当然なことが守られず、正反対
のことが平然と行われている。そしてこともあろうか、
「当然のことを言う人」(たとえば瓦礫の搬出は法律に違反
する)が「自分で決めたことを守らない人」に罵倒される
というありさまだ。

また、ネットなどでは「多様な意見」を尊重するどころか、
少しでも自分の考えと違えば口を極めて罵倒に罵倒を重ね、
時によってはそれが仕事かと思うほどの時間と労力を使い、
社会から葬ってしまおうという人も多い。ネットは私たちに
とって大切な新しいものであるが、それを活かすも殺すも
私たちが「人の考え」を尊重するかどうかにかかっている。

・・・
私はかつて製造会社にいた。日本の製造会社が世界に冠たる
ものになったのは技術もともかくながら、それより「従業員
の善良さ」だった。工場の従業員は「お金で雇われた労働者」
であって、商法上は「社員」でもないと言われる。なにか
「人」ではなく、「時間を買われた物体」のように言われる。
もちろん5時とか、定まった時間が来なければ帰ることも
できない。

それでいて、頻繁に「愛社精神」が求められたり、時には
改善の努力が足りないと叱られる。時間を買うなら、愛社
とか改善の努力などは不要なはずである。もしそのような
ものが大切なら、緩やかな時間の拘束は必要でも、5分でも
遅れれば給与を引かれるなどとはまったく矛盾するように
思われる。

ところがそのような「劣悪」な環境にありながら、工場の
従業員のほとんどは会社がより多い利益を上げるため、
順調に生産できるため、時には他人の仕事を手伝ってまで
会社に貢献しようとする。

まるで東電が事故を起こして謝りもせず、除染(自分で
汚したものを片付ける)もしないのに、じっと我慢をして
いる人と似ている。それは日本人にすばらしい特徴だ。
東電が日本人とは思えぬほど恩知らずなのに、それに影響
されず、シッカリした誠実さを持っているのだ。

・・・
私はこのような古来から日本人が持っている誠実さ、潔さ、
礼儀正しさを貴重で大切なことと思っている。そしてそれが
自分の公約を自分で破る民主党政権や、礼儀という言葉が
まったく信じられないネットの社会が続いても、日本人は
失わないと思う。

でも、それでもあまり長く続くと少しずつ破壊してくるの
ではないかと心配でもある。まずは指導者から潔さを示して
欲しい。鳩山元首相はお母さんから月々もらっていた
1600万円が贈与税とは関係ないこと、何に使ったかを
明らかにして欲しい。民主党の議員は公約の主要部分を
放棄したのだから、議員を辞めて欲しい。東大教授は
東北大震災、福島原発事故で間違ったことをいっったの
だから辞職して欲しい。

横浜市長は「放射線など怖くない。1年1ミリを守る必要が
ない」(1年1ミリは法律だから公務員は自分で決めたこと
を自分で守るという範囲に入る)というパンフレットを
わざわざ印刷して市民に配り、その後、給食で汚染された
食材を子供に食べさせたし、そのパンフレット作りに協力
した日本学術会議の役員もともに辞めて社会から引退した
方が良い。

環境省も、低レベル廃棄物が1キロ100ベクレル以上なのに、
1キロ8000ベクレルの瓦礫を引き取れというのだから、
環境省は業務を中止してもらいたい。もともと環境省は
温暖化騒動の時にIPCC(国連の温暖化機構)が「温暖化
すると南極の氷が増える」と報告しているのを、日本語に
訳すときに「減る」と訳した張本人だ。かなり悪質である。

まずは指導層から子供が普通に言うことを実践し、それを
手始めに、ネットの罵詈雑言も少し弱めた方が良いと思う。
人はそれぞれ違う考えを持っている。でもその「考え」とは
「自分が言ったことを言わないといったり」、「事実に
ついてウソを言ったり」することではない。常に自分の
名前を名乗り、もし必要ならその考えに至った根拠を示し、
できるだけ個人の誹謗中傷を避けるということが前提だ。

「自分が考えること」が尊重されるためには、考えを持つ
過程でも、誠実、潔さ、そして礼儀が必要だからである。
goodpeopletdyno.64-(7:26).mp3」をダウンロード

(平成24年4月19日) 武田邦彦

集団自殺を回避する方法(3)
・・・世界に目を向けて物事を単純に考える

原発を再稼働しないときに、日本人が集団自殺をしないよう
にするための方法の最終回、原発がない国はなぜ集団自殺を
しないのか?を整理してみます。
このグラフはアジア諸国のこれまでとこれからの電力に
何を使うかを整理したもので、ほぼ同じような統計や見通し
が多くの機関からだされています。グラフを見れば一目瞭然
で、説明の必要もないぐらいですが、今後の電気は原子力や
自然エネルギーもあるものの、主力は「石炭と天然ガス」で、
それも2005年から2030年までにほぼ2倍にできるとして
いることがわかります。

これは、「石炭や天然ガスがまだたっぷりあるのだから、
まずそれから使う」という素直で単純な考えです。ウランの
寿命は石炭や天然ガスとほぼ同じぐらいですが、原子炉が
危険で、核爆弾の拡散を止める方法もないということです
から、やはりまともな神経なら石炭や天然ガスを使うという
ことになるのは普通です。

また自然エネルギーは値段が高い(資源をより多く使う)の
で、経済的にも石炭火力などに対抗できるようになるまで
マイナー(少量)であるのも当然ともいえます。

でも!! このグラフと日本の政府、マスコミ、専門家の
言っていることがあまりに違うことに違和感を覚えない人が
おられるでしょうか? 日本では「原発を増やさなければ、
集団自殺だ」と言う政府の人があいますが、もともと原発は
それほど主力ではありません。

また、日本では「原発を石炭や天然ガスに変えると電気代が
高くなる」というひともいますが、日本より経済力が低い
アジアの諸国も、本当に原発が安いなら原発をやりたいの
です。でも、ウラン燃料、安全保持、核廃棄物を総合すると
原発の方が高くなると見ています。

先日、日本原子力委員会が「原発を止めた方が核廃棄物の
処理が10兆円ぐらい少なくなる」という試算を出しましたが、
それが普通(国際的)です。

さらに、日本では「石炭や天然ガスを燃やすとCO2がでて
地球が温暖化する」と専門家は言うけれど、それは日本だけ
で、日本以外で1997年の京都会議以後、CO2を削減して
いる国は世界にない(ドイツ5%増加、イギリス11%増加枠、
減少枠は世界で日本だけ)という事実を真正面から
見なければなりません。

原発を再開するかどうかを考えるときに、私たちは大人の
責任として、「日本以外の国の考え方」を参考にしなければ
ならない。まねる必要はありませんが、「なぜ、他の国は
石炭と天然ガスなのだろうか?」、「なぜ、他の国はCO2を
減らしていないのだろうか?」ぐらいはどうしても考えて
自分なりの答えを出しておかなければ子供への責任を
果たせないからです。

私はと言えば石炭、天然ガスが多いのだから、おおよそ
1000年、少なくとも200年は石炭火力と天然ガス火力を
主力にして日本の電力生産を増やし、原発は今の廃棄物を
そのまま地下にしまい込むのがもっとも良いと考えています。

「原発を再開でいないのは集団自殺のようなものだ」
というような不見識な政治家がいて、本当に困ったものです。
tdyno.63-(5:15).mp3」をダウンロード

(平成24年4月22日) 武田邦彦

戦後教育の確信(1) 国家と教育

なぜ、戦争が起こったのだろうか? なぜ、310万人も犠牲に
なったのだろうか? その一つの原因として「教育が国家に
押さえられていた」ということが戦後日本の反省だった。
そして、「国家から独立した教育制度」ができ、教師の
独立性が目指され、民主教育が叫ばれた。

この原理はどこにあるのだろうか? 

大人の世界は汚れる。汚れの原因はある時には権力、あるとき
はお金、そして恨みや衝動だけのことすらある。権力を握った
人間は初心を忘れ、国民を尊敬せず、地位にしがみつく。

その時間をできるだけ長くするためには教育は実に魅力的
である。裁判官が人に死を宣言できるように、医師が他人の
体を傷つけられるように、教師は子供の心に手を入れること
ができるからだ。

権力者は教師を手なずけようとするのは自然の勢いで、
教室で事実とは違うことを教えるように強要する。やがて
その子供たちは自分の奴隷になり、自らの子供を次の
帝王につけることになるだろう。

かくして、戦争が起こり310万人が死んだ。戦争の原因は
教育だけではないが、教育も一役買ったと考えられた。
戦後の民主教育は日教組だけが進めたわけではない。
東大の文化系学部もこぞって民主教育を支持した。

しかし、今、私たちが目指した民主教育は完成せずに終わり
を迎えようとしている。すでに教育委員会というシステムは
権力側にあり、子供を最優先する校長先生も絶滅寸前にある。
あの元気だった先生方は今ではすっかり文部省に飼い慣ら
され、疲れ切り、ただノルマを果たすだけのロボットと
化した。

ただ、現在、教育を支配しているのは権力者(内閣)でも
政治家でもない。官僚群である。官僚の論理は明確で、
「国民の平均頭脳レベルは我々より劣るので、我々が国を
経営しなければならない。だから税金をできる限り高くして、
我々の自由になるお金を増やす必要がある。しかし、国民は
お金を払いたがらないから、「税金が足りない」という状態
を作らなければならない。それはばらまき行政だからお金を
もらう国民は喜ぶ。つまり、「ばらまき行政→税金不足
→赤字国債→将来のツケ→増税→ばらまき行政」という
サイクルに入れば良いと言うものである。

私の分野でも、「ばらまき行政」と「教育現場での洗脳」は
見事な連係プレーで進んでいる。「リサイクル教育→1年
5000億円のばらまき→天下り組織設立→ほぼ全量を焼却
→リサイクルしていると子供に教育」で子供に事実に
反することを教えている。

現場の先生は「これまで子供にリサイクルを教えていた。
今更、リサイクルが良くないとは教えられない」という
ジレンマに陥っている。「紙のリサイクル、割り箸忌避、
ダイオキシンの毒性、地球の気温の変化、温暖化と南極の
氷の増減」など、この20年間、もったいないとか節約
という思想問題を科学に置き換えて、間違った科学を
子供たちに教えてきた。

教学社というところが出版している高等学校社会の教科書に
「温暖化したら南極の氷が融けて、ツバルという南方の島が
沈んでいる」との記載があった。私は電話をして「科学的
にも間違いで、事実と違うことが書いてあるので著者と
話してみたい」と言ったら、「著者はご紹介できない」と
言われるので、「それではこの文章の基礎となった文献を
教えて欲しい」というと「環境白書」だという。

そこで、「教育は政治とは切り離されていなければならない。
環境白書を参考にして教科書を作るのは良くない」というと、
「ご意見は承りました」と言うだけだった。

教科書に記載されていることが事実かどうか、この作業は
主として東大の先生が行う。東大には国立環境研究所などの
文部省傘下の研究所などから多くの教授が送り込まれていて、
いくら事実と異なっていても官僚の通りに記述された教科書
ができあがる。

戦後、民主教育と検定教科書の問題が何回かあったが、
不当な検定があったと言っても、思想の問題だった。でも、
温暖化と海水面などという「純科学的なこと」でもごまか
して子供たちにウソを教える体制は完成しているのである。

・・・
御用学者が原発を解説するのも影響が大きいが、それは
一時的なものに過ぎない。これに対して、{文部官僚―
教科書会社―東大教授}が組んだチームは、学問的に正しい
かどうかなど関心はなく、文部官僚は天下りを、教科書会社
は売り上げを、そして東大教授は研究費をもらうために、
子供たちにウソを教えてはばからないのである。

しかし、文部官僚も元はといえば純情で日本のために働こう
と思った若者だったし、教科書会社は売り上げは必要だが、
その基本は「良い知識を子供たちに」というのがもともとの
目的だ。そして東大教授は自らの学問に厳密で忠実で
なければならない。

お金と権限のため、老後のために魂を捨てる人たちではない
はずだが、すでにダメだったのだろう。

これを正しくするのは、保護者の力と教師の自覚にある。
戦後教育の確信が「国家は汚れるが、その汚れを子供に
つけてはいけない」というものなのだから、
それを原発事故を契機に、もう一度思い出す時期だろう。
tdyno.64-(7:19).mp3」をダウンロード

(平成24年4月23日) 武田邦彦

日本の電気代はなぜ高い?  鉄鋼業と電力業

日本の電気代はアメリカの2倍です。長い間、日本の国民は
高い電気代に泣かされてきました。中小企業は安い電気を
使う海外との競争に疲れ、日本の家庭ではすっかり「節電」
が定着しています。

道徳としての節電が良いか悪いかは別にして、電力会社に
お金を出すために高い電気代を設定し、国民が我慢する
という構図を、原発事故を境に止めたいものです。

日本の電気代が高いはずはありません。具体的に、燃料費、
発電所建設費、送電距離、送電変電効率、電力品質などを
比較しても良いのですが、このように細かく計算すると
ほとんど必ず電力会社の計算値に多くの人がだまされます。

それより、「日本の鉄鋼は品質価格ともに世界一なのに、
なぜ電気は劣等生なの?」という質問の方が的を得ています。

鉄と電気は最終製品こそ似ても似つかないものですが、
生産方法はまるで同じです。石炭を焚いて、鉄鋼では溶鉱炉
を、電気では発電機を動かし、それで鉄と電気という製品を
作るわけです。

新日鉄やJFEという巨大な鉄鋼会社と、東電・関電という
電力会社の規模はいずれも巨大ですし、やっていることは
同じで、日本の鉄鋼は国際価格で、しかも品質は第一です。

おまけに電力には日本特有の有利なことがあります。日本は
人工稠密で国土が良い状態で管理されているので、送電距離
が短く、国民が電気の送電に協力しているので、電柱などを
敷設する問題も少ないという特徴があります。

それに三菱重工の高効率発電機、パナソニックが開発した
高性能ガイシ、それにSF6の高圧スイッチ、ケイ素鋼で
作られた変電装置など日本の電力技術は世界最高峰でも
あります。

ダメなのは、地域独占、政商と化した電力のビジネスモデル
にあります。まさにかつての日本の農業をダメにした
コメ政策を思い出します。まずは、発送電分離でもなんでも
良いので、電力の独占から競争環境にすることでしょう。

電力会社にお勤めの皆さん。多くの方は若い頃、もうけより
日本の電気のことを考えて就職されたと思います。2011年
の原発事故は東電ばかりではなく、すべての電力会社の責任
でもありますから、ここで初心に返り、外国に負けない
コストで電気を作るべく頑張ってもらいたいと思います。

石炭、天然ガスで十分に現在の電気代の半分になります。
事業の独占とはそれぐらい恐ろしいものなのです
(西ドイツと東ドイツが統合したとき、西ドイツの人は
東ドイツの工業製品が20年以上も遅れていたのにびっくり
しました。同じ民族でも競争のないときにはそうなります)。
tdyno.66-(5:27).mp3」をダウンロード

(平成24年4月23日) 武田邦彦

農水省、無農薬野菜の禁止に?!
食品安全では無添加食品を禁止に?!


by huttonde | 2012-04-25 17:47 | 現実話 | Trackback | Comments(0)
現実話 88
原発再開の最低条件(3)・・・非常時の備え

原発を再開するためには、第一に原発自体が安全でなくては
ならず、もっとも重要なのは今まで「多重防御」と言って
いたことを本当に実現することだということを示しました。

第二には、政府が国民を守るという姿勢を持つことで、
今回の福島原発事故の時のように、
1)法律で1年1ミリ、事故時は10万年規模で5ミリまでと
決まっているのに、都合の良いように20ミリとか、食材の
17ミリ(セシウムだけで5ミリ)などと変えてしまう、

2)土壌など1平方メートル4万ベクレル以上は移動と除染
と決まっているのに、福島県の3分の1になるから知らん顔
をする、などをしたら、安全は守れません。

これは大変なことで事故の前に「事故が起こったらこうする」
と決めておいて国民に「だから安全」と言っておきながら、
いざ事故が起こると自分たちの都合の良いように決めると
言うことですから、「安全だ」というそのものが意味が無い
ということを意味します。

そして第三に「非常時の備え」が必要です。もちろん豪華
客船が救命ボートを備えているように人間が行うものは
なんでも「非常時の備え」が必要です。原発にはそれが全く
ありません。
今までの東大教授と官僚の論理は「非常時の備え」をすると
原発が不安全と言うことになるのでやらないという不健全な
ものでした。

今回の大飯原発の再開問題でも、まだ「非常時の備え」は
しないということですが、これでは「原発は安全」などと
とてもいえない状態です。非常時の備えは、

1)原発がどのような状態になったら「危険」と判断して、
  地元消防に連絡するか、
2)そのときに風向きを気象庁が発表するか、
3)地元消防に住民に正確に事態を知らせ、
  避難させる実力があるか、
4)避難先、食料、水などはどこに設置しておくのか、
  特に乳児用のミルクの水など、
5)30ミリシーベルト程度の被曝の段階になればヨウ素剤の
 配布、
6)病人の移動(福島のように「自動車で逃げてください」
  ではダメ)、
7) その他(書き切れないから)

などです。原発の非常時に何を準備するのかということ
自体をあまり考えていない節も見られ、電力会社がいかに
いい加減な考えで原発をやっているのかがわかります。

これらのことは必ず再開までは解決しておく必要があります。
福島原発の時に本当にかわいそうに思ったのは、水が汚染
されて赤ちゃんに粉ミルクを溶いてあげることができず、
泣く泣く、汚染された水道を使ったお母さんがおられました。

心中察するにかわいそうでなりません。お母さんは粉ミルク
を溶く水が放射性物質で汚染されていること、それがどの
ぐらい汚染されているかもよくわからず、でも赤ちゃんは
おなかをすかして泣く・・・どんなに辛かったかと思います。

こうして苦しんでいるお母さんに対して、データを公表
するのを渋り、テレビは報道せず、そして「ヒステリー!」
と非難するのですから、私には鬼畜生の行状に見えます。

船が沈み、溺れかかっている母子を救わない人がいるで
しょうか? そんな日本と日本人だったのですが、それを
教訓にして2度と再び、日本の母子を見捨てない社会を
作りたいものです。
tdyno.58-(7:36).mp3」をダウンロード

(平成24年4月19日) 武田邦彦

集団自殺を回避する方法(2)・・・
汗腺を活発にしておこう!

船が沈み、溺れかかっている母子にも手をさしのべない人
たち・・・それが今の日本の政府や自治体です。福島原発の
事故の後、水道水が汚れペットボトルしか綺麗な水が手に
入らないとき、どうしても買えずになくなく汚染された水で
粉ミルクをといたお母さんがおられました。あまりにも
可哀想です。

そんな政府と自治体ですから、この夏も熱中症になったら
「おまえは原発に反対したから死ね」という可能性もあり
ます。だから、まず扇風機を用意し、さらに打ち水の準備、
風通しを確保すること、夏の暑いときに避暑に行く準備、
そして「汗腺を活発にしておく」ことをおすすめします。

かつて自然の中で生活をしていた時代、人間の汗腺はとても
発達していて体の熱を逃がしてくれました。人間は心臓が
動き、体を動かすと熱がでます。その熱を空気中に逃がす
ことができなければ熱がたまって熱中症になるのです。

人間がある程度の活動をしていて裸なら26℃でバランスする
とされています。つまり37℃の体温を26℃の空気に逃がすと、
普通に生きていけるということです。だから、27℃以上に
なると暑さを感じることになります。暑さを感じるというの
は体に熱がたまりつつあるのです。

そのときに、1)活動を止める、2)体の表面に水があって
それが蒸発して体から熱を奪う、3)外の温度を低くする、
などがあります。夏の暑いときには、活動を控え、
できるだけ涼しいところにいるということです。

もう一つは、汗腺を発達させ、水をのみ、汗をかくことです。
そのためには普段から自然に近い生活をし、汗をかく運動を
して、汗腺を活発にしておく必要があります。最近は冷房が
発達し、汗腺が弱くなってきていると指摘されています。

特ににおいがする汗をかく人など、汗腺の働きを普段から
運動をして汗をかくようにしておくことが大切です。
体も丈夫になるし、夏に向かって一石二鳥でしょう。

でも、汗腺に自信のない人は、冷たい水かタオルをいつも
持っていて、それで体の表面を冷やしたり、ぬらしたり
することです。普通に考えると「冷たいタオル」が良い
ように思いますが、「暖かい水」でもほぼ同じ効果です。

というのは、水は温度が上がる時にも熱を奪いますが、
蒸発熱が一番、大きいからです。たとえば0℃に冷やした
水を体温の37℃まであげるのには1グラムあたり37カロリー
ですが、1グラムの水を蒸発させるのは500カロリー以上の
熱が必要だからです。

つまり、皮膚の表面から蒸発させるというのは体を冷やす
のにとても良い方法なのです。もちろん汗でなくても
「しめったタオル」で代用が可能ですから、クーラーが
使えなくなったら、扇風機(風がないと蒸発しにくい)と
ぬれタオルの組み合わせをつかうのが良いと思います。

また、少し生活に余裕がある人は、夏はこの際、高原や
北海道などに避暑に行く計画はどうでしょうか? 高原や
北海道の景気は良くなりますし、久しぶりに生活をゆっくり
としてストレスを忘れ、被曝も忘れるようなところで子供の
体を休める絶好の機会とも思います。

今回のことで一部の自治体(徳島県、新潟県、名古屋市、
富山市など)を別にして県民、市民の健康を何とも思って
いない政府、自治体であることがはっきりしました。
私たちは国民を守ってくれないこれまでの外国の人のように、
悲しいですけれど国がないと覚悟して自衛しなければ
ならないでしょう。
tdyno.59-(7:29).mp3」をダウンロード

(平成24年4月21日) 武田邦彦

二酸化炭素(CO2)だして温暖化するのはとても大切

最近、ようやく地球の気温は長期的には「上がっている」の
ではなく、「下がっている」という科学的事実が報道される
ようになってきました。また500年周期、11年周期の太陽
活動もそろそろ下降期に入りつつあることも知られてきました。

多くの日本人(世界でも日本人だけ)が「CO2で急激に
温暖化して大変だ」と錯覚していますので、この記事は
あるいは唐突かも知れませんが、常に「正しいこと」に
接していないと思わぬ被害を受けますので、先入観を
とりあえずちょっと横において読んでください。

まずは岩上さんのユーチューブを見ていただけると若干、
楽しい気分になります。
 地球はCO2で温暖化した方がいい 3/3
 http://www.youtube.com/watch?v=rMniMcY2la8

【温暖化騒動の幻】
1988年にアメリカ農業の補助金獲得を狙って始まった
「気候変動騒動」は、その後、ヨーロッパに飛び火して
「地球温暖化騒動」になり、先進国が発展途上国の発展を
いかに押さえるか、ロンドン市場の排出権取引でどのぐらい
儲けるかに発展していきました。

最初は「農作物に被害を与える気候変動」で、それをネタに
補助金を農業に回そうというアメリカ一カ国の政治問題
でした。それが少しずつ拡大していったのが「地球温暖化
問題」でした。

もちろん、このような動きは政治的、金銭的な動きであり、
気候や環境とは関係がありませんし、私も長くこのインチキ
話についてテレビなどで発信し、書籍をだしてきました。
いくら何でもこのような非科学的なことが大手をふるうよう
な社会は正常ではありません。

火種になったアメリカはその後、農業が好調になったので地
球温暖化問題から脱離、ヨーロッパは排出権取引などで
儲けて、今は徐々に手を引いています。その点で、この科学的
ではない話にだまされたのは日本人(主として庶民)でした。
なにしろ、地球の気温は現在の温暖期が来て以来、一貫して
低下しており、それはこのグラフに示すように南極の観測で
ハッキリと示されています。

つまり、ネアンデルタール人が絶滅した前のイリノイ氷期から
現代の温暖期が来たのですが、それがそろそろ気温が下がり
始め、あと数1000年でまた氷期が訪れる傾向がでてきたの
です。そうなると、日本列島は夏でも厚い氷に閉ざされます
から、日本という国自体がなくなってしまいます。
数1000年後の日本の風景を一応、この写真で推定してみます。
一面、氷に覆われて人間はもとより小さな地下生物以外は
ほとんど日本にはすめません。原発の事故で「1年1ミリを
1年5ミリまであげられるのは10万年に1回の事故に限る」
という基準が原子量安全委員会の指導にありますが、
10万年という時間はこのような状態を含んでいるのです。

CO2は温暖化ガスですから、CO2をだすと温暖化しますが、
100年ぐらいの単位では効果がなく、1000年ぐらい経つと
海の水も少し温度が上がって、温暖化させることができます。
ここで頭を切り換えて「温暖化は悪」からとりあえず
「温暖化は良いこと」と思って読んでください。

つまり100年ぐらいですと、せっかくCO2を増やしても海の
水温があまり上がらないから、温暖化の効果が上がらないの
ですが、1000年ぐらいですと少し上がってくるからです。

今のペース、つまり100年で100PPMぐらいのCO2が増える
のがちょうど良いので、積極的に石油は石炭を使うのが望ま
しいとおもいます。そしてもし、CO2をだして上の写真の
ような氷期が来るのを少しでも遅らすことができれば、
本当に良いと思います。

でも、最近の研究では、2007年頃から太陽が17世紀に
起こったマンウンダー極小期と同じような不活発な状態に
なったようでもあり、CO2をだすのを急がなければなら
ないでしょう。まして「低炭素社会」、「CO2排出削減」
などの活動は環境を破壊する何物でもないと言われるよう
になるでしょう。
tdyno.61-(6:24).mp3」をダウンロード

(平成24年4月21日) 武田邦彦

食材の不安(どうなっているか?)
・・・農水省の反撃に備える

福島のほうれん草、宮城・蔵王のお茶と立て続けに「2回目の
暫定基準値」を超えた食材が出ているさなかに、農水省が
「民間が独自に基準を設けるのはけしからん。国に従え」
という通達をだして顰蹙を買っています。まるでお殿様ですね。

この農水省通達は大きな問題を抱えているので別の機会に
して、ここでは最近の食材事情を少し整理してみたいと
思います。行政上の問題や生活の注意をします。

まず、福島のほうれん草ですが、これは予想されたことです。
なにしろ、セシウムの再飛散が昨年の12月半ばからはじまり、
その対策は全く取られていません。一度、土、ゴミ、瓦礫など
に付着したセシウムが何らかの原因で福島の空に舞い上がって
いるのですから、それがほうれん草を汚染するのはいわば
当然のことです。

これに対して「再飛散は焼却が原因ではない」、「瓦礫は
大丈夫」と否定ばかりして、汚染の拡大を防止しようとする
自治体はほとんどないようです。誰の税金で運営しているの
かと訝るばかりです。

再飛散関係で少し注意を要するのは、福島の葉物野菜は当然
ですが、関東北部、東北南部は一応、注意が必要でしょう。
農水省が呼びかけるとしたら、このような野菜に対する
十分な情報と注意、および監視でしょう。

再飛散は相変わらず続いています。これは葉物野菜を汚染
するばかりではなく、マスクをしないと内部被曝にもなり
ます。しかし、危険な地域は福島の1時間1マイクロ以上の
地域に今のところ限定されているようです。

葉物野菜以外の大根などは現在は汚染が見られません。また、
関東東北の椎茸、川魚、それに太平洋側の北海道から神奈川
までの魚、特に「底魚、海藻、貝類」など特定の食品は
危険です。

海への潮干狩り、行楽、学校行事は、神奈川から北海道まで
は危険です。主たる理由はストロンチウムが測定されて
いないことで、放射線防護の原則は「測定値がなければ
危険と見なす」ということで、これは放射性物質が見えない
ことによります。

・・・
宮城の蔵王町のお茶は1キロ2万ベクレルというものすごい量
ですが、これも「理屈通り」です。2011年4月、静岡県の
お茶を取り扱っていた方は汚染でひどい目に遭いました。
この原因は「人間が大丈夫なら植物も大丈夫だろう」という
知識不足だったのです。

放射性物質と言っても、ヨウ素、セシウム、ストロンチウム
といろいろな元素があります。よく「**を食べると**が
とれる」という理由で食材を選んだり、「**にはカルシウム
が多く含まれている」などと言われますが、このことは
「特定の植物には特定の元素が多く吸収される」ということ
です。

だから、「人間」という動物より「お茶」という植物が
「セシウム」という元素を多く含んでも、別に驚くことは
ないのです。そして今の汚染の基準は「人間は大丈夫か」
と言うことだけで決まっています。つまり農業や漁業は
切り捨て規制なのです。

もう一つ、自治体の「油断」があります。かつて静岡はやや
やむを得なかったのですが、最初の段階で油断しました。
第二に横浜市の市長は「大したことはない」を繰り返し、
パンフレットで市民に「油断」を勧めた結果、市内の給食で
数回、暫定基準値すら大きく上回る食材を使いました。

岩手県一関市も「一関に放射性物質が降ったなどと言って
もらっては困る」と市長や議会が言った直後に、セシウムで
汚染されたウシをだし、さらに農作物が被害を受けました。
事実を正面から見つめ、それを認める勇気が必要です。
元素は元素ですから。

そして事実を認める勇気は「子供を守る、国土を守る、
コメを守る」という「心」から出てくるものです。決して
「お金」からは未来の日本は開くことができません。

生活上は、岩手から神奈川までの農作物、山形、新潟のもの
は要注意です。本当は農業関係者、自治体がしっかりして
いればすでに安全な時期なのですが、残念です。私たちは
「食べる食材の種類を多くして、平均的な汚染濃度を減らす」
のが一番でしょう。

・・・
このほかに静岡県焼津の「鰹節を作るときにでる灰」の中に
1万3000ベクレルのセシウムを検出していたのに発表しなか
ったという事件がありました。隠匿したのは2段階で、最初が
組合(センターという名前らしいのですが、ともかく当事者)、
次が市の水産課です。

2011年8月にわかったらしく、事実が広がるのをいやがって
(お客さんの健康より自分たちの儲け)、公表せず2012年
3月になって市に報告、市の方は「発表を促したが、センター
が発表を遅らせた」とまるでセンターの責任にしています。

センターが隠したのも問題ですが、市が「発表を促す」の
ではなく「知ったらすぐ発表する」のが筋です。なんと
言っても1キロ100ベクレル以上が原発の「低レベル廃棄物」
ですから、その130倍の灰を無許可で取り扱っていた事実を
つかんだら、役所としてはすぐ発表し必要な措置を執る
必要があります。

でも、もう一つは、これまでこのようなこと(基準を超えた
放射性物質で汚染されたものを隠していた)が起こったら、
大騒ぎしてくれるNHK、マスコミがほとんど伝えないこと
です。台風情報がその一つですがNHK、マスコミ報道部の
社会的責任の一つは「危険を知らせる」ということで、
その「危険」とは「マスコミが決める基準」ではなく、
法律、規則、学会などが決めるものです。

低レベル廃棄物の130倍という灰を出しながら隠していても、
NHKが大々的に報道しないと言うことになると「法律はどう
でもよい」ということですから、NHKには順法精神がない
ということになりNHKの受信料を払わなくてもよいことを
みずから認めているのでしょう。

かなり「汚染が隠されている」と考えて警戒をした方が良い
と思います。悲しいことですが、政府や自治体、農業団体・
漁業団体が日本人の子供の健康を考えず、自分たちのこと
だけを考えている状態ではこちらも警戒をせざるを得ません。

市議会も活動しているところもあるのですが、全体としては
「利益団体」となり、本当に選挙民、その中でも弱い人に
目を向けていないようです。

この3つのことは、食材が相変わらず危険であるということ
で、その中での農水省の通達は本当に国民を向いていない
という情けない事件でした(通達については次に書きます)。
foodtdyno.62-(11:14).mp3」をダウンロード

(宮城の蔵王と山形の蔵王を間違えていました。修正しました)

(平成24年4月22日) 武田邦彦

竹書房ニコニコ動画生放送  測定器の紹介と守り方

4月27日 金曜日 午後9時から1時間 ニコニコ動画で
安価な放射線測定器のご紹介と使い方の注意、それに最近の
動向からの放射線からの守り方をお話しします。
情報は以下の通りです。
(クリックすると若干、見やすくなります)
武田邦彦教授がニコ生で育児と原発を語る!! すくパラ特番
~育児と原発~ (番組ID:lv87272538)
【会場のご案内】
2012/04/27(金) 開場:20:57 開演:21:00
 http://live.nicovideo.jp/watch/lv87272538?ref=ser&zroute=search
★★★出産・子育て支援コミュニティサイト★★★
すくパラ倶楽部 http://sukupara.jp/

武田邦彦

5月2日 飯田市講演 午後7時から (ご案内)
飯田青年会議所
 http://www.iidajc.org/project/information/5.html
武田邦彦

三井化学岩国大竹工場爆発事故について(速報)

2012年4月22日、三井化学の爆発事故については工場内に
ウランがあったということで、近くに住んでいる人に不安を
与えている。新聞やネットを中心にして報道されていること
から推定してみた。

工場内にウランがあったとすると、ウランは呼吸で肺に入ると
危険だが、胃に入る分にはほとんど影響がない。だから
ハッキリわかるまで数日、マスクをしておいた方が良い。
まだその点の発表はない。だから少し気をつけた方が良い。

爆発の状態から直ちに逃げる必要はないと思われるが、
風下(当時の動画から見ると、海から垂直に近い形で煙が
内陸に向かっている。距離は3キロぐらいまでの注意と
考えられる。

もともと、化学工場にあるウランは触媒として使われていたか、
使っているもので、おそらく形はシリカゲルのようなものに
付着(担持という)したもので微粒子である。マスクで止まる。

大切なことは、ウランの拡散状況を一刻も早く発表することで、
工場の原因追及より住民の安全の方を優先し、報道もそちらに
重点を置く方が良い。会社の発表と報道を見ると、毒物の拡散
より、事故原因、被害状況に重点が置かれている。

自衛策としては、風下3キロぐらいの範囲で、
あまり粉を吸わないことが大切と思う。

tdyno.67-(3:34).mp3」をダウンロード

(平成24年4月23日)

追記: ウランが飛散して人体に影響があるレベルであっても、
放射線を測定しても出てきません。ウランの放射線は弱いし、
アルファ線なので測定はなかなか困難です。ただし、微量でも
肺に入ると問題が起きます。だから「線量率は低かった」
というのは「安全」とは無関係です。外部被曝はありません。
だからマスクさえすれば大丈夫といえます。

武田邦彦

タバコは吸った方が良いか、禁煙運動かのトリック(解説編)

タバコも長い旅になりましたが、なにか終着駅がみえてきた
ような気もします。というのは「タバコを吸うと肺がんに
なりにくい」という統計的データと、「肺がんの原因は
タバコ」という臨床医師のデータが矛盾しているように
感じられたからです(ここで言う肺がんとは喉頭ガンなどの
関連のガンも若干含みます)。


by huttonde | 2012-04-22 04:42 | 現実話 | Trackback | Comments(0)
現実話 87
福島原発の現状と危険性・・・4号機も冷えて大丈夫

福島原発の爆発事故から1年1ヶ月が経ったが、今でも
「また爆発するのではないか」と心配している方が多い。
その原因は、「4号機の燃料プールが崩落すると東京を
含めた関東地方の人はすべて逃げなければならない」と
警告する人がいることにもよる。

事故直後、原子力委員会が関東全域の待避が必要になる
可能性もあるという報告を出していて、それが隠されて
いたり、今でもみんなが心配しているにに保安院の原発
データは4号機のプールだけ公開されていなかったり、
政府側の不親切が目立つからでもある。

原子力の専門家にはある特徴があり、「俺たちが安全だと
いっているのに、不安に思う連中は相手にしない」という
心を持っている。でも、現実に安全だと言っていた軽水炉が
爆発したのだから、「自分の知っていることは一部だ」
という謙虚な気持ちが必要で、相手が不安に思っていること
を丁寧に答える方がよい。

・・・
福島原発1号機は最初に水素爆発をしたが、これは原子炉の
中にある燃料棒を冷やすことができなくなったので、金属が
腐食(酸化)して水素が発生し、それが爆発したものだ。
燃料棒は2800℃になっているので融けて、「下」に落ちて
いる。「下」というのが原子炉内、格納容器内、もしくは
床だが、どこにあってもあまり変わりは無い。

原子炉内にあれば原子炉の上から注水していて、1号機の
原子炉内温度は26℃だから爆発もしないし、臨界にも達
しない。原子炉の下が抜けている場合、2800℃の燃料が
16センチの鉄板を抜けたのだから、そこでかなりの熱を失う。

格納容器の下にある場合、原子炉の床が抜けているのだから、
原子炉に注入している水は原子炉から格納容器に抜けている
ので、やはりここも冷やされている。もし、格納容器の下で
大きな発熱があれば、その熱は上部に上るので、原子炉内が
26℃ということはない。

さらに格納容器を突き破って床(地下)に落ちていた場合、
1万4000トンの水があり、沸騰していないから、その中に
潜ってるだろう。すなわち1号機は問題がない。また爆発で
無くなった屋根はすでに修復されている。

・・・
2号機は事故時、窓が破れたなどで水素が建物内にたまらず
(ということは大気中に放射性物質がでたということだが)、
建物は残っている。でも燃料は溶融して1号機と同じ状態と
考えられる。

2号機の特徴は、1号機、3号機の室内の線量率が毎時数
シーベルトなのに比べて、60シーベルトと格段に高く、
人間が10分もいれば死んでしまう。だから、原子炉と格納
容器の破壊は進んでいて、燃料が格納容器の外に出ていると
考えられる。

このような状態は10万年に1度(原子力安全委員会指針では、
格納容器の外に大量の放射性物質が出るのは10万年に1回
という設計になっている)という設計基準になっているので、
その意味では原子炉の設計をまったく間違えたと言うことが
できる。これだけでも原子力技術者は大きなことはいえない。
原子炉内の温度は温度計があまりの高い線量で故障している
が、おおよそ60℃ぐらいと思われる。

3号機はすべてにおいて1号機と似ていて、屋根がないぐらい
の違いである。クレーンで中の破壊されたものを順次、
取り除いていると考えられる。炉内温度は40℃ぐらい、
燃料プールは1から3号機と同じく20℃近辺である。

・・・
さて4号機だが、ここには原子炉内に燃料がなく、水素爆発
はしたけれど使用中に取り出した燃料と使用済み核燃料が
1500本ばかりはいった燃料プールがあるだけだ。だから
爆発してもそれほどの放射性物質は飛ばなかったとみえ、
毎時0.5ミリシーベルトと、1号機や3号機に比べれば
1000分の1、2号機とは1万分の1ほどである。

つまり4号機は原子炉内に燃料がないか、あっても静かな
状態にあることは間違いない。4号機で水素が発生した形跡
もないので、現在の線量率などから考えて、3号機からの
水素で爆発したものと考えられる。

また、燃料プールの崩壊を防ぐために燃料プールの下に
つっかえ棒を設置する補強工事が終わっていて、震度4から
5の地震では倒壊することはないと考えられる。最近、
プールの循環冷却が不調だったが、現在(3月15日には
温度が30℃以下に下がっているので、問題は無い。

プールは外部の循環によって冷却しているし、
1500本という数は質が違うほどの数ではない。

・・・
このように一つ一つ慎重に状態を見ていくと、普通に考えて
福島原発が危険な状態にあるとは考えられない。4号機の
プールが干上がっても、それで直ちに放射性物質が大量に
噴出することはない。現在でも燃料棒は水の中に入っていて、
原子炉容器のような圧力容器の中にあるわけではないので、
いわば「むき出し」の状態だ。

だから、もし燃料棒から大量の放射性物質が漏れていたら、
最初は水に溶け、それが空気中に出てくるから、0.5ミリ
シーベルトのような低い線量率にはならないと考えられる。
また、水を失って露出したからと言ってすぐセシウムが
蒸発する訳でもない。

もし大規模に崩落したら、建物の下には2万トンの汚染水が
あるので、それに接触するか、新たに投入される水で冷却
される。もしプールに穴が空いたら、水を追加すると考え
られる(現在の1号機から3号機と同じ状態になる。

もともと、日本の原発は燃料棒を抱えていてそれがプールに
入っているので、どの原発も4号機と同じ危険性を持っている。
4号機は建物が一部破壊されているが、他の原発も震度6以上
の地震に見舞われたら同じ状態になる。

・・・
以上のことから、福島原発の危険性は低い。それにこの
ブログで再々、指摘しているが、核燃料の崩壊熱は
500分の1程度になっているので、爆発直後から見ると
注水量も100分の1以下ですむ。

むしろ、私は福島のセシウムの再飛散、連続する食材の汚染、
福島の3分の1の土壌の汚染とそこに住む人たちの健康、
それに瓦礫やそのほかのものの搬出、福島県から他の地方に
移動した人のケアーなど、報道が伝えるべきことが多いのに、
それをカモフラージュするために国民の関心を福島原発に
引きつけているように感じられる。

まずは「安心してください」。それより今でも危険なのは
東京の新宿以東の外部線量と、続いている食材汚染で、
特に危険なのは「生活圏内の線量」や「食品汚染」を
ほとんど報道しないことである。

北朝鮮のミサイルの時もそうだが、ミサイルが降ってくる
可能性のある「危険」な時間には報道せず、ミサイルの
破片が落ちてから報道するのでは、何のためのNHKなの
だろうか?

(平成24年4月16日) 武田邦彦

福島原発の現状と危険性(音声だけです)

昨日のブログは音声の録音ができなかったので、
説明をします。
fukusimatdyno.41-(6:53).mp3」をダウンロード

武田邦彦

深層心理を少し考えてみる・・・ネット暴力

私が大学の頃、まだコンピュータができたてだったので、
レバーを操作して2進法で命令を入れたものです。しばらく
経つと、それがテープになり、テープに空いた穴で数字も
アルファベットも読み取って機械語でプログラムを書いた
ものです。

今から見ると、当時(40年前)のコンピュータは思うように
ならず、やっかいで面倒なものだったのです。そのうちに
だんだん進歩してきて、今では機械語はもちろん、
コンピュータ言語を知らなくても自由自在に扱えるように
なりました。

大変結構な時代になり、私たちはテレビや新聞を見なくても
十分に情報を得たり、楽しんだりすることができるようにも
なったのです。でも、人間というのは奇妙なもので、
良いことがあると必ず悪いことがあるという感じです。

10年ほど前、私が大きな手術をした後、私は眼科でしたが、
入院していた病院の精神科の先生とすっかり意気投合して、
いろいろな情報をお互いに交換したのですが、その精神科の
お医者さんの話で印象的だったのが、「コンピュータを
やっている人の精神病は治しにくい」と言うことでした。

20才ぐらいからコンピュータを扱い、30才ぐらいになると
統合失調症のような症状を見せる患者さんがおられると言う
ことでした。実は私もその当時、コンピュータ・シミュレー
ションを担当させている学生にある特徴があることに気が
ついていました。

私の研究室は、実験する学生とコンピュータで計算する
学生のグループがあったのですが、実験する学生の方は
和気藹々とやっているのに、コンピュータのグループは
いつも喧嘩して分裂してしまうのです。

その状態が精神科のお医者さんが言われる内容とそっくり
なのでびっくりしたものです。そのときの先生と私の結論は
「コンピュータはなんでも言うことを聞くので、自分が偉い
と錯覚し、言うことを聞かない友達に腹を立てる」
と言うことでした。

つまり、コンピュータでは”master and slave”の関係に
なるのですが、日本語では「主人と奴隷」と言うことです。
主人が命令したことは奴隷は文句も言わずに聞いてくれる、
そんなコンピュータを扱っているうちに、「なぜ、あいつは
俺の言うことを聞かないのだ!」という精神病になるという
ことです。

すでに名前がついているかも知れませんが、私は「マスター病」
と名前をつけました。つまり、どんな相手でも「自分が主人
で、おまえは奴隷」と錯覚する病気です。

この病気はコンピュータを扱う人ばかりではなく、自動車を
運転する人(自動車は自分のいうことを聞いてくれる奴隷
だが、他の自動車や歩行者は言うことを聞かない人間)、
会社の購買担当(ものを買ってもらいたいと出入りの業者に
毎日ごまをすられている)、東大教授(あまり実力はないの
に、いつもチョンチョンされている。私の恩師のお一人は
それで東大教授を若くしておやめになりました)、下請けを
使っている大会社の人(電力を含む。特に若いうちから
下請けとの関係ができるとおかしくなる)・・
などが見られます。

コンピュータを前にしてネットで仕事や遊びをしていると
「こんなに便利で楽しいものはない」と思いますが、それが
落とし穴なのでしょう。昔のあの「言うことを聞かない
コンピュータ」ならこんなことは起こりえません。

もしかすると、2チャンネルとかツイッターなど、すばらしい
ネットのシステムも「マスターばかりが集まる」ので、喧嘩に
ならなければよいなと思います。どんなすばらしいシステム
でも人間が使う限り、人間の心の問題が発生します。それを
いかに回避してコンピュータの良いところを生かすことが
人間の知恵というものでしょう。

私もよく体験します。ブログの攻撃やネット上の批判を見て
いますと、普段、私に直接、お話をする人の言葉使いとは
全く違うのです。なにか、鬼か蛇が攻撃してくるような感じ
がします。それもかなり内容が高度で、「この人はかなりの
人だな。もしかすると大学教授ではないか?」と思うぐらい
なのに、その文章や攻撃の仕方は実に激しく、失礼で、
かつ自分の名前すら名乗らないということが多いのです。

攻撃してくる人の目的がわかりにくいこともあります。
ものすごい勢いで攻撃してくるので、丁寧に説明すると、
どうも何か知りたいということではなく攻撃自身が目的なの
かなと思うことすらあります。見ず知らずの人で利害関係も
なく、相手の言っておられることが理解不能になることすら
あります。

単なる感想や苦情などは匿名でも良いですし、自分が被害を
受けるから匿名でというならわかるのですが、本来なら名を
名乗り、理由を述べて質問や議論すれば良いのに、匿名で
口汚く罵る人にネットでお会いすると、もしかすると
マスター病になっているのではないかとかわいそうに思います。

ネットをやっているうちに、少しずつ自分の心が傲慢になり、
マスター病にかかった人、その人は自分の思うとおり
行かない周囲の人とだんだんと疎遠になり、家族とも
喧嘩が多くなり、そしてやがて不幸な人生の道に入っていく
でしょう。コンピュータを介しているだけで、その向こうに
いる人はやはり思うようにならない人間なのです。

それに気がつくのが第一ですが、なんとか、コンピュータに
人間味(使う人の思うようにならないシステム)を入れて
いかなければならない時期かも知れません。
mastertdyno.43-(8:11).mp3」をダウンロード

(平成24年4月17日(火)) 武田邦彦

正しく4階建てを理解する・・・
「足し算」をして子供を守ろう

原発事故が起こってから、政府、東大教授、専門家の多くが
「自然放射線を1年1.5ミリシーベルトも浴びるのに、
1年1ミリ以内など危険をあおるな」と言いました。でも、
このような間違いをそのままにしておくと、その結果は
もっとも被曝に弱い子供が犠牲になるだけです。

政府、東大教授、そして専門家が正式に訂正をする必要が
あることと、私たちは正しい内容を理解し、法律にそって
正しく行動をするべきで、それが大人の責任です。

まず第一に被曝は「4階建て」ということです。一階は
「自然被曝」、二階は「医療被曝」、三階は「核実験被曝」、
そして四階が「原発被曝」です。特殊な時には五階
(その他の被曝)があります。

一階部分は、宇宙線、岩石、バナナなどからの被曝で、
この被曝も有害かも知れませんが、日本に住んでいる限り
年間1.5ミリシーベルトは仕方ありません。これを避けよう
と思ったら毎日、シェルターの中に入って生活をしなければ
なりません。

一階の上に二階があります。これは胸のレントゲンを撮る
集団検診、胃の具合が悪くなったら胃のレントゲン、
歯の治療で取るレントゲンなどで人によっても違いますが、
平均すると年間2ミリシーベルトぐらいでしょう。

日本はこの医療用被曝が先進国の中でもっとも多いと言われ
ていますが、その問題はまた別に考えてみたいと思います。
でも、この一階、二階の部分は「日本で生活していれば
仕方の無いもの」といえます。

その上に、三階があります。思い出したくないものですが、
核実験の死の灰からの被曝です。原発事故直後、「核実験の
時の被曝と同じ程度」などという東大教授もいて、
混乱しましたが、これは二つの間違いがあります。

第一に、核実験の死の灰でかなりの人が健康を害しています。
それは後に書きます。第二に、「核実験だからいいじゃないか」
という論理は存在しません。人間の体に影響のあるものは
「足し算」をしなければならないからです。

そして四階に原発被曝があります。すでに一階から三階まで
の被曝で年間4ミリシーベルトぐらいを浴びていますから、
もし1年1ミリとすると、合計で5ミリ程度になります。

自然被曝、治療被曝、原爆被爆の三階までの部分は、
どちらかというと「避けられない被爆」です。しかし
原発被曝は、石炭火力でもやれば被曝しないので、
「日本人が選ぶ被曝」です。そこで、原発から電気を30%
ぐらいもらうなら、1年1ミリぐらいの被曝は仕方が無い
というのが、今の日本の合意なので、それが法律になって
いるのです。これを「被曝の正当性の原理」と言います。

つまり、「被曝は損害」なので、その損害と同じメリットが
必要です。いかに国家といえども、国民の健康を損なう
権利はありません。「損害=メリット」の範囲なら法律も
決められるのです。

間違ってはいけないこと:自然、治療、原爆、原発の被曝は
足し算であること、
訂正すること :今まで間違っていた人は訂正の公表を
してください。
政府、東大教授、専門家は自分のメンツより社会の安定を考え、
「今まで足し算をしなかったのは間違い」と公表することに
よって、無駄な議論がなくなり、前向きの話が増え、子供の
被曝が減りますから、自分のことより日本社会に貢献する
ようにしてください。

・・・
【いくつかの事実】
第二次世界大戦後、大気圏核実験が行われ大気中にかなりの
量のストロンチウムが放出された。このことによって、
数10万人から数100万人の人が白血病になった。また日本
でも白血病の増加は核実験の頻度と強く関係していて、
年齢別に整理するとピークが観測される。

1950年より結核予防法が施行され、全児童生徒にレントゲン
検査が始まると白血病が急増した。そして1972年に全児童
生徒から入学時だけに限定されたことによって、急激に
白血病が減少した。健康診断による白血病の増加と考えられる。

タバコの喫煙率が低下しても肺がんは増加しているが、
健康診断などによる医療被曝が増大すると肺がんが増える
傾向にある。肺がんにタバコの影響は明瞭に見られるが、
それより、医療被曝、自動車排ガスなどの影響の方が
統計的には肺がんに強い関係がある。

・・・
原爆実験によって大気中に拡散したセシウム、ストロン
チウム、プルトニウムが多くの人に影響を与えたことは
考えられます。このような現象は統計的に起こるので、
一人一人の人のこと(「おれは大丈夫だった」)を
強調するのは科学的ではありません。

医療被曝は「自分の体の健康を保つために仕方なく被曝する」
のであって、それは「薬、手術」などでも同じです。
「医療被曝だから安全」ということはありません。

このように被曝と健康についてはまだ学問的に不明な部分が
多く(専門家が冷静に議論しても一つの結論にならない
=学問ではない)、慎重に扱わなければなりません。特に、
結核予防法によって被曝した児童が白血病や肺がんになった
可能性が高いのですから、このような過去の経験をまじめに
大人は考えなければならないでしょう。

私は今まで「1年1ミリは法律」と言うことだけにとどめて、
一つ一つのデータを紹介しなかったのは、学問的に議論の
あることを緊急事態で蒸し返すのではなく、とりあえずは
これまでの専門家の決定を尊重して子供を守りたいと
判断したからです。

ともかく、「足し算」で考えてください。それは、原発被曝
でも同じで、外部、内部、給食、瓦礫、運動・・・すべては
足し算なので、自治体の人も「上司に怒られるから」という
だけではなく、「市民を守る」と言うことから、「大丈夫」
と言うときにはすべてを足し合わせて、その市でもっとも
被曝感度が高い子供でも大丈夫という根拠を持って言って
欲しいものです。
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(平成24年4月18日) 武田邦彦

原発再開の最低条件(2)・・・政府・自治体と電力の意思

北朝鮮のミサイル発射の時に、7時40分ごろ発射して爆発し、
墜落した約40分後に「発射した」との発表がありましたが、
すでにミサイルは落下しており、これではまったく報道の
意味はありません。

一方、当然のことですが、パック3で迎撃態勢を取っていた
自衛隊の部隊は、ミサイルが発射されたとともに「壕」に
待避して迎撃態勢をとりました。それでこそ軍隊です。
相手のミサイルが飛んでくるのに迎撃する部隊が無防備で
いたら、迎撃ミサイルも撃てなくなります。

でも、自衛隊の情報を国民に伝えず、見殺しというのが政府
の方針でした。「早く確認しろっ!」、「間違ったら
どうするのだっ!」という自分の責任逃れの怒号が飛び交う
中、自衛隊員は淡々と命令にそって行動したのです。

再開する原発が安全なこと・・・その第一条件は「政府が
国民の命を守ろうとする意思があること」です。私は
「日本の子供、土地、コメ」を守るのが第一と考えています
が、政府はまったくその気が無いようです。

2012年4月18日の記事によると、文科省は事故後「学校の
校庭の線量率を毎時3.8マイクロシーベルトにする」としま
したが、これは、1)日本の法律に1年1ミリ(内部被曝、
自然放射線を考えておおよそ毎時0.08マイクロシーベルト
ですから、約50倍。それを外国のNPOであるICRPの基準と
言うことで政府の判断をせず(日本の子供に対する影響を
考えず)におこなったこと、

2)誤差を考えて3.0と通達したのに、後に3.0の場合、
該当する学校が100校を超え、3.8なら40校ほどなので、
3.8に戻す、という非人間的判断をしています。つまり、
児童の健康より自分たちの仕事が増える方を重視した
ということです。

また東電は事故が起こる可能性が高まった3月11日の午後
7時に地元消防に連絡していません。危険なものを扱う
会社のもっとも基本的な社会的責任を放棄し、自治体も
応じる体制やその義務を感じていないことは明らかです。

また、東電は事故後に法律に基づいた1平方メートル4万
ベクレルの土地の除染、放射性物質で汚染されたものの
引き取りなどまったくやっていません。事故が起こっても
その措置をする意思のない電力会社は原発を運転することが
できないのは当然です。

自治体も、福島県を始め、柏市、練馬区など、法律
(1年1ミリ)を大きく違反し、「1年100ミリまでOK」
ということで被曝を認めてきました。

ということは、原発再開に当たっても、政府、電力、自治体
は「事故が起こらない時には1年1ミリを守ると言って法律を
作り、安全をアピールして、事故が起こると1年100ミリに
変える」ということですから、ダブルスタンダードですから、
安全を守ることはできません。

原発事故が起こると食品や小学校の庭の被曝など、多くの
「暫定基準」がでました。でも「事故が起こるとなぜ日本人
が被曝に対して強くなるのか」が全く説明されていません。
事故の大きさに応じて被曝基準を変えるということになると、
どんな原発も「安全」と言うことになります。

あれもこれも、政府や東電、自治体、東大教授など関係者が
「原発はやる。でも日本人の健康は法律を守り、誠意を
尽くす」としないと、何をやっても危険でしょう。
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(平成24年4月18日) 武田邦彦

4大原因を考える・・・
ディーゼル、核実験、レントゲン検診、そしてタバコ

タバコが肺がんの原因の一つであることはまちがいありません。
それは統計的なものというより、臨床的に明らかといった方が
良いでしょう。だからといって、社会的に直ちにタバコを排斥
しなければならないのか、そこをよく考えたいと思います。


by huttonde | 2012-04-18 22:45 | 現実話 | Trackback | Comments(0)
現実話 86
4月20日午後7時から千葉県柏市「アミュゼ柏」で
柏青年会議所の主催の講演会。
4月22日日曜日 午後2時から泉佐野市
泉の森ホールで講演会。
4月23日夕方7時から静岡県島田市 歩歩路多目的ホールで
「原発・瓦礫 「一問一答」の講義。
4月27日 午後9時からニコニコ動画生放送
竹書房(測定器)です。  ご案内を出します。

愛知県、交通違反の検挙を全廃か?
・・・園児1400ベクレル・瓦礫搬入と続く

愛知県の幼稚園の給食に、1キロ1400ベクレルの椎茸を
使っていたことがわかった。これは、政府が決めたいい加減
な規制値の14倍、本来、幼児に食べさせて良い法律で
決まっている濃度の32倍である。

まもなく担当者が逮捕されると思ったら、愛知県は「1月しか
食べていない。食べた量がわずかなので、健康に影響はない」
という趣旨で取り締まらないことを発表した。例によって
愛知県も「足し算」ができないから、園児は、空気もすわず、
お米も食べず、遊びもせず、鉛の服を着て外部線量もゼロ、
として計算している。

愛知県は園児(私たちの宝)に放射性物質を食べさせても、
規制値や法律に反しても「実質的に悪いことが起こらなければ
良い」という基本方針を出した。瓦礫引き受けに次ぐ、
「法治県の放棄」を宣言したものと考えられる。

どんな規制値を破っても「そのたびに実質的に被害が
でなければ取り締まらない」と決めたのだから、これは
現代日本の規制行政に大きな影響を与えるだろう。

・・・
愛知県警は直ちに「交通取り締まりの中止」を決めるか、
または知事が命令するだろう。これまでは、交通違反の
取り締まりは「事故が起こる前」に「道路交通法」に
基づいて行われていた。制限速度50キロの道路を80キロで
走って事故を起こさなくても白バイに捕まった。

でも、2012年4月からは違う方針が出たらしい。制限速度を
いくら超えていても、「たまに80キロで走っても危険では
ない。事実、私も歩行者も損害を受けていない。」といえば
もちろん無罪放免だ。

愛知県は規則で取り締まることをやめて、実質的に事故が
起こったときに取り締まる方針に変えたのだし、憲法の法の
下の平等を守るのだから、取り締まることはできない。

速度違反だけではない。家宅侵入罪で逮捕されそうになったら、
「家に入ってもたまたま家人がいなかったので、何も問題は
なかった。靴を脱いで入ったので汚してもいない。愛知県は
法律や規則を破っても、実質的に損害を与えていないなら
取り締まらないとしたではないか」と言えば良い。

これまでなら「規制値」というのはそれを超えて「何かが
起こった」ときに問題ではなく、「規制値を超えること
自体で罪になる」というのが日本社会の常識だった。
愛知県はそれにくさびを打ったのだから、すごい!!

・・・
それにしてもかわいそうなのは愛知県の園児だ。おそらく
園児自身は新聞も読めないし、知事に文句も言えないだろう。
ひたすら大人を信じてセシウム入りの椎茸を頬張ったに
相違ない。かわいそうに・・・

東電や政府は強いから文句も言わず、弱いものならどこ
までもいじめる・・・そんな愛知県に住みたくない。
おそらく責任者は「すみません」と言い、規制担当者
(生活衛生課)は「違反しても大丈夫」と言うだろう。
大丈夫なら何で規制があるのか! いくら大人が頭を下げ
ても、食べたものを子供がはき戻すことはできない。

東京都の医師からの情報によると、原発事故前はほとんど
見られなかった徐脈性不整脈や内科的に異常所見が無く
全身倦怠感を感じている子供が増えているという。愛知県の
職員がなぜ「法律に違反している放射性物質を食べて」、
自分の判断で「安全だ」といえるのか? それも子供は
椎茸だけを食べているのではない。

大人は私たちを信じている子供をもっと真剣になって
考えてあげなければ大人ではない。
aichitdyno.19-(5:51).mp3」をダウンロード

(平成24年4月9日) 武田邦彦

4月の講演会(貼り付けがうまくいかないのですがなんとか)

ダブルクリックすると若干、大きくなり見やすくなります。
4月20日 柏での講演
4月例会のご案内
2012年 3月 20日(火曜日) 14:02. |
最終更新 2012年 3月 26日(月曜日) 20:34. |

放射能問題に関する講演会!入場無料!
「自分たちの手で柏の未来を」 
 ~ホットスポットと言われた
         この地域の現状と対策~
日時:2012年4月20日(金)19時~20時30分

場所:アミュゼ柏 クリスタルホール
    (柏市柏6丁目2-22) 
講師:武田邦彦氏 (中部大学教授)
   川田晃大氏
(「つながろう柏!明るい未来プロジェクト」代表)

武田邦彦氏には、情報が錯そうする柏市の現状を整理して
いただき、先生の考える対策をお話しいただきます。

また、実際に柏で現状を変えるため活動をしている川田氏を
講師としてお招きし、より実践的なお話をしていただきます。

【応募期限】
4/11(水)まで

【応募方法】メールまたはファックスのみの受付
①下記のメールアドレスに、代表者名・お電話番号・
 参加者名をご記入の上、件名に「4/20講演会応募」と
 書いてお送りください。
②ファックス申込用紙 (ホームページよりダウンロード
 → 4.pdf)に、ご記入の上お申し込みください。
FAX  04-7166-0707
※申し込みは最大4名まで、
 お一人様1 回限りとさせていただきます。
※応募者多数の場合は抽選とさせていただきます。 
※応募の際の個人情報は当落ご連絡のみに使用し、
 これ以外の利用はありません。

応募・お問い合せメールアドレス
tsunagari.kashiwajc12@gmail.com
このメールアドレスは、スパムロボットから
保護されています。アドレスを確認するには
JavaScriptを有効にしてください  

担当:寺田 英史

http://www.kashiwajc.jp/2012information/202-2012-03-20-05-15-55.html

4月22日 泉佐野の講演
http://www.kishiwada-jc.or.jp/infomation/page-2830.html
4月23日島田の講演

4月23日 (月) 19:00ー
武田邦彦 特別授業 「 一問一答 」

会場 :歩歩路 (ぽぽろ) 多目的ホール
住所 :静岡県島田市本通3丁目6番の1
会場HP : http://www.shimada-tmo.com/poporo.html
問合せ : 安心してくらせる島田市をつくる市民の会
 http://ameblo.jp/ankurashimada/
メールは nijinokakehashi4@gmail.com
4月23日 (月) 19:00ー 武田邦彦 特別授業 「 一問一答 」
入場料:当日1500円 事前申し込み1200円

武田邦彦

軽い話題:「素直に納得できること」の危険性
・・・親が子供にできる教育

科学、それも基礎科学を長くやっていると、自分の判断力や
自分が正しいと思っていることがいかにいい加減なものか、
たたき込まれます。そんなことは当たり前と言えば当たり前
で、科学の研究は「今、正しいと考えられていることを覆す」
のが主たる仕事ですから、自分が判断したり正しいと思った
ことが間違っている方がむしろ研究の意味があるので、
良いのです。

でも、このようなことは科学ばかりではなく、日常的な生活
の中にも多く見られます。その一つが家庭の教育です。
「家庭の教育が子供の人格に影響を及ぼす」と言うことは
かなり頻繁に言われていて、多くの人がそれを信じています。

特に小さい子供を育てているお母さんは、一所懸命、子供を
立派にしようとして怒りすぎたり、褒めすぎたりして失敗し、
悔やむことが多いようです。確かに「親の教育が子供に
大きな影響を与える」というのはわかりやすい話ですが、
最近の研究ではどうもそうでもないようなのです。

犯罪などの社会的な問題を起こした人や、反対に社会的に
尊敬されるようになった人の小さい頃の家庭教育との関係を
調べた研究を見ると、最近の研究になるに従って、子供の
正確に及ぼす親の教育の影響がかなり小さいと指摘されて
います。その子供の人格を決めるのは、一にも二にも遺伝的
影響が強く、それも小さいときばかりではなく、その人の
全人生に大きな影響を与えるようです。

どうやら、親の責任は「良い環境を作ること」、「何か習慣
として身につくことをさせること」ぐらいしかなく、
「良い人柄にする」などの人格に影響のあることは、親の
教育と言うより遺伝的素質や、その子供を取り巻く全体の
環境によるもののようです。

つまり小さい頃、よく本を読んであげたとか、スポーツする
習慣をつけさせたというような具体的なことは身につくの
ですが、性格自体はなかなか家庭環境や学校の教育では
変えられないということです。

「子供の性質は親の責任」というような誤解が蔓延するのは、
それがわかりやすい話であることと、教育関係者にとっては
「教育は意味がある」と言うことはとても聞きやすいことで
あり、その方向の話を多くの人が同意しやすいと言うことの
ようです。教育関係者がどのぐらい「損得勘定」を旨に
持っているかは別にして、自分の職業の影響を大きく
見積もりたいというのは自然の勢いです。

つまりここでも「空気的事実」がいつの間にか常識に
なっている傾向があります。

また、「遺伝的気質が多くの正確を支配する」という結論は
あまりにも夢がなく、がっかりしてしまいます。つまり
「教育で改善される」というのは多くの人の希望であり、
「遺伝だけ」とすると夢も希望もなくなると言うことでも
空気的事実が形成されやすいのでしょう。

最近の研究によると、遺伝的影響は歳を取るとともにむしろ
強くなっているという報告もあります。「考えやすい方」は
「小さい頃は遺伝的気質が強く影響し、経験を積むとともに
大脳の影響が増え、遺伝的影響は小さくなる」と考えがち
ですが、そうではない、反対だ。むしろ80歳ぐらいに
なってもまだ遺伝的影響が増えているというのです。

一度、そういう結論が得られると、「その通りだ。遺伝子の
活動は、遺伝子にどのように指令があると言うだけではなく、
その遺伝的影響が出るためにはスイッチが入らなければなら
ない。だから歳を取ってスイッチが入るものが多ければ、
不思議では無い」などという解説をつけられると、今度は
そっちが本当になってしまいます。

人間は直感的に「これだ!」と思うことがありますが、
私のような科学者で長い間自分の直感が間違っていて
痛い目に遭っている人から見ると、人間の直感ほど当てに
ならないものは無いと思ってもいます。
educationtdyno.13-(5:11).mp3」をダウンロード

(平成24年4月8日(日)) 武田邦彦

簡単で深刻: 1年にレントゲン400回
・・・よく納得できますね

瓦礫の議論も同じですし、福島の子供たちに「1年20ミリ
までOK」と文科省が言ったときに日本の大人はほぼ納得
しました。心配したのはお母さんぐらいで、心配する
お母さんを「ヒステリー」と読んだ「大丈夫おじさん」も
多かったようです。

普通の人は1年20ミリと言われても、すぐにどのぐらいか
わからないものです。最近、スピーディが千葉の線量から
福島原発では1日に10兆ベクレルの放射性物質が漏洩して
いるという予想があったことが公開され、びっくりしたの
ですが、そのときにある人が私に「10兆でも、10億と
言われても、わからないので、どっちもびっくりする」
と言われました。

2ミリでも20ミリでも、また10兆でも10億でもこれまで
放射線を扱っていなかった人が正確に理解することができ
ないのは当然です。だから専門家は数字だけを言うのでは
なく、「茨城から千葉までの地域は強制移住に相当する
汚染だという意味です。1平方メートルあたり4万ベクレル
以上では除染が必要ですが、10兆ベクレルというのは
おおよそその2倍です。」とその意味を付け加えて
おかなければなりません。

ところで、1年20ミリの場合は、私なら「1年20ミリという
のは、現在、1回の胸のレントゲンが約0.05ミリですから、
1年に胸のレントゲンを400回も撮ることに相当します。
また、胸のレントゲンの時には胸だけX線が当たるようにして、
腹部は保護しますから、実質的には400回以上になります。
また女児はおなかに卵子を持っていて、それは一生変わら
ないので、より厳しいといえます」と言ったでしょう。

もし文科省が正直に誠実にこのように言ったら、1年20ミリ
を支持する国民はそれほど多かったとは思いません。また
「20ミリなど大丈夫だ。母親はヒステリーだ」という
大丈夫おじさんは登場したでしょうか?

今では「国が国民の健康を守るはずもない」と考えている
人が多いのですが、本来は国は国民の健康や安全を守るのが
その第一の仕事です。

【納得性の問題】
私が今度の原発の事故での被曝問題、それは今でも続いて
いるのですが、あまりにこれまで言ってきたことと違うので、
科学的には正しいか間違っているかは別にして、多くの人に
納得性が無いと思うのです。それをなぜあれほど早く大人、
特に男性の大人が納得してしまったのか、今度何かの機会が
あったら聞きたいと思います。

つまり、1年に400回のレントゲンを「大丈夫だ」という人は
なかなかいないと思います。もしかすると1年100ミリでも
大丈夫という医師のように、学問的には大丈夫としても
(私はそうは思っていませんが)、一気に1年に2000回の
レントゲンでも大丈夫といわれても、毎日6回ずつこどもに
レントゲンを撮らせる親がいるでしょうか?

病院で医師がレントゲンを撮るときに、患者をセットすると
別の部屋に行って、被爆を避けながらスイッチを押して
います。そのぐらい気をつけているのを日常的に見ているの
ですから、1年400回の旨のレントゲンをすんなりと受け
入れてしまった日本の父親がどうしても理解できないのです。

私にはむしろ1年に400回の胸のレントゲンというのに
びっくりして、心配になる母親の方が日本のお母さんらしく、
それでこそ日本の乳児死亡率が世界一低いということに
なっている理由と思います。もっとも、「減税すると言って
は増税」というような正反対のことも受け入れそうな国民
ですから、そのぐらいは納得するのかも知れません。

10年ぐらい前「安全・安心」という言葉が流行し、この研究
に多くの補助金が出た頃、知識人の多くが「安全か科学的な
ものだが、人間は心の動物だから安心が大切だ」といって
多くの研究費を取っていきました。その人たちは今度の
1年400回のレントゲンをどのように聞いたのでしょうか?

こんな状態で「瓦礫を引き受けないのは人の心を知らない」
とか「絆の歌」などよく言ったり、やったりできると感心
してしまいます。少しは心が痛まないのでしょうか?
20mmtdyno.14-(6:14).mp3」をダウンロード

(平成24年4月8日) 武田邦彦

なぜ、年金は崩壊するのか(3)
・・・インフレが来たら終わり(2)
pension2shahotdyno.20-(7:18).mp3」をダウンロード
(平成24年4月10日) 武田邦彦

速報 福島4号機の冷却不能について
(16時回復、19時地震あり)

この記事を書いた後、4月13日16時に冷却は復旧しました
が、その後、すぐ地震がありました。気をつけてウオッチ
します。

福島原発4号機の冷却が不能になっています。読者の方が
電話でお聞きになったデータを知ることができました。
それによると、

4月12日11時 プールの温度28℃
4月13日11時 プールの温度40℃

発熱量と水の量は変わっていないと考えられますので、
温度の上昇は24時間で12℃のペースで進むと思います。
100℃を超えると沸騰し始め、数時間から数10時間以内に
燃料棒の頭部が空気中に出ると考えられます。

私は4号機の燃料は使用済み燃料で、すでに崩壊熱が運転中に
対して500分の1ぐらいになっていると思いますが、あまり
正確な報道がないのでご心配の方のために避難のタイミング
を示します。

4月14日11時 予想されるプールの温度 52℃
4月15日11時 予想されるプールの温度 64℃
4月16日11時             76℃
4月17日11時             88℃
4月18日11時             96℃

従って、4月17日まで様子を見て、そのときの温度が90℃
付近に達していたら、4号機が危ないと考えている方は
逃げる準備も必要となります。

私は第一に「データと情報、考え方を提供し、個人個人が
具体的にどうするかは、個人が考える」としています。
私自身は4号機のプールが沸騰し初めても直ちに危険は来ない
と思っています。
しかし、危険を感じている人については、データの提供を
します。また、逃げるかどうか迷っている人や判断が難しい
人は、「4月17日頃、再度、ブログをだして、私の見解を
示します。それに注意してください」と言うことしか
今はわかりません。

(平成24年4月13日) 武田邦彦

北朝鮮のミサイル・・・国民の安全より誤報の責任を怖がる
tdyno.22-(7:17).mp3」をダウンロード
(平成24年4月13日) 武田邦彦

公開の意欲を報道機関が・・・NHKの平均賃金:1670万円?!
tdyno.23-(9:00).mp3」をダウンロード
(平成24年4月10日(火)) 武田邦彦

原発再開の最低条件(1)・・・「多重防御」を守ること

枝野経産大臣が「100メートルの津波がきたら、日本中の
原発はすべて爆発する」ということを記者会見で言いました
が、これはこれまでの原発の安全性を保証する考えかとは
まったく違うものです。

原子力安全委員会は直ちにステートメントを発して、経産大臣
の発言の撤回を求めなければなりません。原子力安全委員会は
内閣府に所属し他の省庁の干渉を受けないようになっています。
それはこのような時(経産大臣が日本の原発の安全について
無知、あるいは政治的に虚偽を言ったとき)に、対抗すること
ができるためです。

日本の原発の安全性を保証するための主力の思想は、
1)固有安全性、2)多重防御、3)事故確率と被曝限度、
の3つでした。事故が起こってみると、4)救命ボートの
システム、など足りなかったこともわかってきましたが、
少なくとも1)から3)は日本の原発の安全性を保つ
最も大切な考え方です。

この3つの中で福島原発の事故の直接的な原因となったのは
2)、つまり「多重防護で原発の安全を守る」というのは
ウソだったことがわかったのです。

原発を運転すればいろいろなことが起こります。地震や津波
ばかりではなく、洪水からテロまであらゆる自然災害、
人間が行うことを考えなければなりません。でも、人間が
推定できることには限りがあるので、「これがだめなら、
あれ」ということです。

また、多重防護を専門的に言うと、「原子力発電所の安全確保
の考え方は、「多重防護」を基本としている。「多重防護」
とは、「異常の発生の防止」、「異常の拡大及び事故への発展
の防止」及び「周辺環境への放射性物質の放出防止」を図る
ことにより周辺住民の放射線被ばくを防止することである。」
ということで、「原子力基礎用語辞典」に書かれているぐらい
初歩的なことです。

たとえば津波については、まず「異常の発生の防止」・・・
防潮堤を高くする、もし防潮堤を越えてきてもモーターや
非常用発電機などは高いところにある・・・などです。

つまり、日本をおそった津波は最高で40メートルとします。
でもこれからも40メートルが最高かどうかはわかりません。
そこで、「津波が防潮堤を越えてきたら、どうするか」
というのが2重防護です。

次に「異常の拡大および事故への発展の防止」ですから、
津波で原子炉や電気系統が打撃を受けても、それが爆発に
つながらない防止の装置が必要です。それも大飯原発に
ありません。

最後に「周辺環境への放射性物質の放出防止」ですから、
原発自身を大きなドームで囲ったり、爆発の時に素早く
放射性物質の微粒子を吸い取るなどです。

・・・
このようなことからわかるのは、現在の日本の原発は、
「多重防護」であると言いながら、実はそれは国民を欺く
トリックで、実際には「防潮堤だけ」という状態であること
がわかります。そして、それを経産大臣が口にしたという
ことを意味しています。


by huttonde | 2012-04-12 23:08 | 現実話 | Trackback | Comments(0)
現実話 85
2012年03月16日
武田邦彦『現代のコペルニクス』
#33 テーマ:「国家の喪失と明るい未来」 (1)喪失の証拠

4/7生放送公開記念!期間限定無料開放!(4/11まで)

監修・出演:武田邦彦
収録:2012年2月20日

テーマ: 「国家の喪失と明るい未来」 (1)喪失の証拠
3.11東日本大震災による福島原発の事故直後から現在に
至るまで、自身のブログで精力的に情報発信を続けている
武田邦彦教授。
政府発表やマスコミ報道に不安や疑問を覚える方々から
熱い注目を得て、事故後にブログのアクセスは急増、
一日50万アクセスを記録したと言います。
そんな武田教授が、事故から一年となる今年、改めて
「福島原発事故」を総括し、“国民の安全と健康を
守”らなかった日本の政府を痛烈に批判します。
教授が語る「国家の喪失・崩壊」とは?
そして「明るい未来」とは…?。

タブー化されていた環境問題報道に一石を投じ話題の
武田邦彦教授が監修する対談番組。
(※今回は対談ではなく一人です)
「地動説」を説いたコペルニクスにならい、あらゆる事象を
対象に「実は正しいこと」「本質的なこと」を、
毎回ゲストに学ぶ。
キワモノではなく、十分な科学的根拠を持ち、それでいて
「なるほど,本当はそうか」「そんなことが分かったのか」
とか、1)驚き、2)面白く、3)ためになるを
トコトン追求!


ドキュメント:「事実」と違う「合意」を作る瞬間(1)
・・・メルトダウン

2011年3月23日、この日は政府が隠していたスピーディーを
公開した日だったが、記者はこのこところ何日か通い続けて
いる保安院の会見に向かっていた。もともと原子力など何も
知らなかったその記者は朝から取材に追いまくられ、昼には
東電の会見に出向き、おまけに夜になると原子力関係の用語を
勉強するという毎日だった。

テレビでは「直ちに健康に影響はありません」という政府の
コメントを繰り返し伝えていたが、すでにNHKも主要な新聞社
の記者も全部、福島から引き上げたという。そういえば、
本社のテーブルはいやに混んでいるけれど、国民には「大丈夫」
というメッセージを出し、自分たちは福島から引き上げても
良いのだろうか? 確かに福島は法律的には生活しては
いけない地域となったのだから

労組が「従業員を危険にさらすな」と言われればそれに従わ
なければならないけれど、どうも釈然としない。福島の人
には「直ちに健康に影響はない」と言いながら、自分たちは
引き上げる・・・何かおかしいと思う。

・・・
記者会見はすでに始まっていたけれど、なにかもめているようだ。
横の記者に聞くと保安院の担当官が「原子炉の中の燃料が破損
しているかも知れない」と発言したらしい。会場がざわついて
いる。確かそこに座っている保安員の担当官は東大の工学部を
でていると思うが、事故直後からメルトダウンをほのめかして
いた。午前中に取材した原子力の専門家は「冷却水が無くなれば
1日以内に燃料は融ける」と言っていたから、メルトダウンは
間違いないだろう。でも大変なことになったものだ。

先日、日本原子力学会のブログを見ていたら、福島第一原発
の1号機から3号機の燃料はすでに破壊したかメルトして
原子炉容器の下に落ちていると書いてあった。粒状で
おおよそのことだが、直径は1.5センチ程度と言う。

原子力安全委員長も燃料が健全ではないと言っていたし、
専門家も、保安院もそろって同じことを言っている。
技術系がほぼみんなメルトダウンと言っているのだから、
おそらくすでにメルトダウンしているのだろう。

でも、政府も東電も「燃料は健全」と言っている。
どうしようか? メルトダウンしていると記事を書くと
大騒ぎになるし、このところは事実がどうかというより
公式の発表だけを書いた方が無難だな。

・・・
かくして2011年3月末には、日本の原子力関係の技術者は
誰もが「原子炉内の燃料は破壊されているかメルトしている」
と推定していましたし、マスコミは保安院の担当官の交代
(メルトダウンを認めた技術系担当官が交代した)、
日本原子力学会などの情報から、燃料はメルトダウンして
いるということを知っていたのです。むしろ当時の問題は、
破壊した燃料の大きさによっては、原子炉の中にいるか、
炉の壁を突き破ってさらに下に行っているかを議論していた
のです。(ちなみに、メルトダウンした燃料の温度は
2500℃以上、鉄の融点は1700℃) ただ、それは国民には
伝えられませんでした。その理由は・・・

・・・
「書けない・・・これは書けないな・・」記者は小さく
つぶやいた。取材や記者会見からの情報から見ると福島第一
ではすでにメルトダウンしているのは確かだろう。なんと
言っても原子力関係の技術系はみんなメルトダウンしているか
燃料が破壊して下に落ちていると言っている。「材料が健全だ」
と言っているのは、政府、東電、それに文化系だ。

どうせ文化系は自分では判断できないのだから、政府や東電の
言っていることを繰り返しているに過ぎない。新聞は事実を
読者に伝えるのだから、メルトダウンしていると書かなければ
ならない。それはわかっているのだ。

でも、書けない。

まだ事故が起こってから2週間しかったっていないし、日本中
が福島原発を見つめている。こんな時にメルトダウンしている
という記事が載ったら大スクープになるだろう。一昔前なら
記者にとって大スクープは夢だった。でも今は違う。
大スクープになると言うことは「みんなが考えていることと
違う」ことを書かなければならない。それは今の日本社会
ではタブーなのだ。

「事実を知りたい」と読者はよく言うけれど、あれはウソなのだ。
本当は「自分に都合の良い事実を知りたい」と言うことだから、
今の時点でメルトダウンしたという事実が読者にとって都合が
良ければ事実が受け入れられるけれど、まだ衝撃的すぎるなら
それを伝えたらバッシングを受けるに相違ない。

そんな衝撃的なことを言うな! みんなが怯えているときに
人の心を傷つけるな! と言われるだろう。もし下手に発展
したら我が社も危険になるかも知れない。今の日本は真実を
書いたらいけないのだ。

やめとこう・・・俺の人生はそんなに波瀾万丈じゃなくても
良い。何しろ大手の新聞社に勤めたのだから、無難にさえ
やっていれば何問題じゃない。もし無難に過ごして部長ぐらい
になれば海外には行けるし、社用でうまいワインも飲めるよう
になるだろう。何の問題もないのに冒険をする必要は無い・・・
 彼は筆をおいてウトウトと浅い眠りについた。
3月24日の朝のことだった。

・・・
かくして2011年3月末には福島第一原発がメルトダウン
していることは「公然の事実」となっていたのですが、
それは東京にいる指導者とマスコミだけの公然の秘密だった
のです。読者は政府と東電の公的発表だけをNHKが伝えて
いたので、それを信じるしかありません。

それから1ヶ月半、5月の中旬になって東電はメルトダウンを
認め、そこで記者は早速、筆をとり「原発はメルトダウンして
いた!」と驚いて見せたのです。彼らがメルトダウンしている
ことを知ったのは1ヶ月半前でしたが、そんなことはおくび
にも出さず、東電が公式発表したその日に知ったように
書いたのです。

案の定、翌日の新聞もテレビも「メルトダウンしていた!」
というニュースで一色となりました。でも、実に滑稽なこと
です。すでに1ヶ月半前にわかっていたのに、それを隠して
いた人たち・・・NHK、そして大手の新聞社の記者たち・・・
は知っていたのだから本当は驚くはずもなかったのです。

でも、3月末にも東電の公式発表を伝え、5月の中旬に驚いて
見せて、「自分たちは知らなかった。東電にだまされた」
とかくのがバッシングを避ける現代の知恵なのです。

NHKが公的発表だけを伝え、時によっては事実を知って
いながら、事実を発言する人をバッシングするという
風土を作り上げていたのです。

・・・
私はちょうどこの頃、マスコミと比較的近い関係にあり、
この様子を見ていました。このようなことが起こるのは、
マスコミの責任と言うより、事実を伝える人をバッシングし、
みんなで「納得できる情報」だけを信じたがる社会にも
あるように思いました。

事実を事実と認めるのをいやがり、空気を事実として生活を
する、それはまさに「何かを生産したり、治療したりする」
という現場とは無縁の社会なのです。あのとき、すでに
1ヶ月前からメルトダウンを知っていた解説者がNHKで驚いて
見せ、東電を批判しているのを見て、私は「架空の事実で
作られた社会」で働く人の心を感じたのです。

(平成24年4月7日) 武田邦彦

なぜ、年金は崩壊するのか?(2)
一生に一度のインフレ・・それで終わり(1)
pensiontdyno.15-(9:44).mp3」をダウンロード
(平成24年4月7日) 武田邦彦

4月23日 静岡県島田市講演会(変更あり)
4月23日 (月) 19:00ー

武田邦彦 特別授業 「 一問一答 」
会場 :歩歩路 (ぽぽろ) 多目的ホール
住所 :静岡県島田市本通3丁目6番の1
会場HP : http://www.shimada-tmo.com/poporo.html
問合せ : 安心してくらせる島田市をつくる市民の会
メールは nijinokakehashi4@gmail.com
 http://ameblo.jp/ankurashimada/

武田邦彦

食材情報 春野菜に注意

福島の定時降下物(セシウムがそらから降ってくる量)が
減りません。減らないどころか少し増えてきています。
このデータは文科省の月別集計をしたデータですが、毎日の
積算値と少し違うので、その点、心配ですが、論旨には影響
がないので、公開されているデータのまま掲載しました。
この表でわかるように、3月の事故以来、セシウムの降下物
は徐々に減ってきて、2011年の10月、11月ごろには
このまま無くなっていくと思われましたが、意外にも12月
から急増し、今では昨年の6月より降下量が多いという
異常な状態が続いています。

これについて、政府も県も「大丈夫」を繰り返していますし、
マスコミも報道していませんが、これはなかなか危険な状態
です。まず第一に、その値が結構大きいということです。
もし、この文部省の集計通り(少し多めのように思う)と
すると、一日で数100ベクレルが降下してますので、
葉物野菜はかなり汚れて、新基準の1キロ100ベクレルを
上回る野菜がでますし、すでに実質的な法律基準である
1キロ40ベクレルを超えているでしょう。
春野菜は要注意です。
また、この図は2度目ですが、今の時期(1年も経って)に
このぐらいのセシウムが降ってくるということになると、
「繰り返し被曝」になるということです。2011年4月5月の
被曝もかなりでしたが、もしこのデータが正しいと、
約30年間、この降下物で被曝することになります。

そうすると、福島はもちろんのこと、東京(データは新宿)
でも事故直後の福島の被曝より多い被曝を受けることになり
ます。将来の問題ですから、私たちの子供が被害を受ける
ことになりますから、原発を運転した私たちの世代でけりを
つけておく必要があります。

それなのに、瓦礫、花火、薪ストーブ、中古車・・・
なんでもそうですが、汚染されたもの、あるいは長期的に
汚染原因となるものが国内に拡散しています。瓦礫の運搬に
反対している人を「非国民!」と呼ぶ人がいますが、それは
自由としてもせめてこのような再飛散が起こらないことを
「科学的」に証明して欲しいものです。一度限り、10年
ぐらいのスパンで「私たちだけは大丈夫。子供は知らない」
というのでは、私にとってはそちらの方が日本人ではない
ような気がします。

これまで私が「政府は30年から100年にわたる日本人の
被曝量を推定し、それを元に基本政策を立てないと、日本に
住めなくなる可能性もある」と言ってきたことがこれに
相当します。

12月から始まった再飛散が何を原因としているのか、真剣に
検討しなければなりません。環境省は(もとから国民の健康
など考えていませんが)、相変わらず日本国土を汚染させる
のに熱心ですが、今こそ識者が立ち上がり、環境省に被曝を
止めるように言うべきでしょう。

それにしても、このようなブログを書くたびに、「どうして
だろう?」とつい思ってしまいます。福島原発事故が起こる
前まで、NHKはどうかわかりませんが、日本のマスコミの
報道関係者の多くが「被曝は怖い。放射性物質をまき散らす
などとんでもない」と糾弾していました。それも1年や2年
ではなく、ここ30年はそうでした。

被曝の限度が1年1ミリでも、その100分の1でも
「100分の1だから大丈夫だなどととんでもない。
被曝は少しでも避けるべきだ!」と言っていたのに、
なぜ、今、このようにセシウムが再飛散しているのに、
それを報道しないのか、本当に不思議です。

1945年8月15日、終戦を迎えた瞬間、日本人は「鬼畜米英」
から一日にして「親米」に変わったと言われます。そのときの
日本人の心境はどんなものだったのでしょうか? でも、
そのときには戦争中と戦争が終わったという変化がありました
が、今回は「被曝は危険か」という普遍的なことなので、
私は本当にわからなくなります。どなたか、変身した方が
心の内を吐露してくれると良いのですが。
vegitdyno.10-(5:11).mp3」をダウンロード

(平成24年4月8日) 武田邦彦

生活の鱗002 日本は家庭、フランスは男女
・・・夫婦事情
wifehometdyno.11-(9:11).mp3」をダウンロード
(平成24年4月8日(日)) 武田邦彦

北朝鮮のミサイルと人工衛星
pactdyno.16-(8:50).mp3」をダウンロード
(平成24年4月9日) 武田邦彦

エネルギーはどうしたらよいの?(2) 原発再開の時期

ものごとには「原理原則」と「タイミング」があります。
原理原則もとても大切ですが、あまり原理原則だけを強調
していると、かえって原理原則から離れてしまうことも
あります。たとえば、日本のエネルギー、電気をどうするの?
という時に、何種類かの考える基準があります。

1)石油や石炭などは究極的にどのぐらいあるの?
 (日本型思考)
2)安く買える石油や石炭はいつまであるの?
 (アメリカ型思考)
3)実際に自分の国が買うことができるのはいつまで?
 (中国型)

日本人は超まじめですから(洗脳されているからといっても
良いですが)、「石油があと500年でなくなるのだったら、
世界に先駆けて我慢しよう」ということになり、「石油が
あるうちなら使って良いんじゃない?」などと言えばたちまち
バッシングです。

大型車に乗ったり、海外旅行に行ったり(航空機で燃料の
石油をたっぷり使う。ヨーロッパ往復なら1回で一人あたり
レジ袋300年分の燃料)していても、それを棚に上げて
「節約、節電!、レジ袋追放」と叫ぶとよい子になるという
日本社会は困ったものです。

「500年でなくなるなら400年ぐらい経ったら節約すれば
良いし、それまでには放射線の出ない核融合ぐらいはできる
だろう」とアメリカはまず考えます。事実、アメリカは
自動車用輸送燃料にしても、原発にしても、また貨物用鉄道
にしても、「脱石油」という政策をとっていません。

アメリカぐらいの大きな国になりますと、石油社会(正しく
言うと「還元炭素系エネルギー社会」)を脱石油するには
50年はかかりますし、それでアメリカはだめになるでしょう。
今でも世界の自動車用ガソリンの53%をアメリカ一カ国で
使っているのですから、これを変えていくのは大変です。

でも、エネルギーについてはアメリカは現実路線です。
「少なくともあと500年ぐらいはあるのだから、「石油は
やがて無くなる」などという概念的なことではなく、当面は
石油を使っても大丈夫」という考え方なのです。

中国はさらに現実的です。発展途上にあるので、少しでも発展
するためには「石油の寿命」などと言っておられません。でも、
これは日本でも同じで、不景気ですし、年金は不安定、国家は
赤字経営ですから、決して余裕はありません。その点では発展
途上で余裕のない中国と、発展はしたけれど行き詰まっている
日本はともに余裕という点では同じか、それとも日本の方が
深刻ではないかと思います。

また、資源学の鉄則に「パンがたっぷりあれば子供たちに
ゆっくり食べさせても良いが、パンが残り少なくなったら
子供たちに争って取れと言わなければならない」というもの
があります。競争相手のいるときには他人の子供を助けて、
自分の子供に犠牲(餓死)を強いるというのは道徳的でも
倫理的でもないという考えです(今の日本人。NHKアナウン
サーが人の良さそうな顔で呼びかけるのも同じ内容)。

その点、中国が石油系燃料の節約をしていないのは、
「石油系エネルギーがまだあるから」、「石油系エネルギー
がもう無いから」のどっちをとっても同じ政策になるからだ
と思います。その点では日本もアメリカも、そして中国も
同じなのですから、「石油が枯渇するから石油を節約する」
という考え方がどこから出てくるのか、まともな資源論から
は想像もできません。

石油系燃料はやがて無くなるかも知れません。短くて500年、
長くて1000年、資源学から言えば1万年というところです。
そのときに、タイミングとしていつから石油を節約し始めるか
と言うことで、「石油は1万年後になくなる、だから明日から
節約」というのはあまりに原理原則過ぎるように思います。

ところで現在の日本では「ためにする」ということが多く
行われます。「本当は**したいのだけれど、それを直接
言わないで他のことを言う」という方法です。エネルギーや
電力問題がややこしくなるのは、たとえば「本当は石油を
節約する必要は無いけれど、省エネ技術を進めれば日本の
製品の国際競争力を高めることができる」とか「人間本来、
節約が大切だが、それを言っても日本人は言うことを聞か
ないから、石油が無いと脅かした方が良い」というような
たぐいです。

これを「大人のやり方」と言うことがありますが、私は全く
そうは思いません。民主主義というのは多くの人が合意する
ことが必要ですから、「あうんの呼吸」とか「ためにする
議論」をできるだけ後退させることが必要だと思うからです。

このようにエネルギーというものをしっかり考えると、
「原発再開など関係が無い」ということがわかると思います。
あまりに誇大妄想、原理原則だけを考えてタイミングを失って
いては大きな損失をかぶります。世界の状況をしっかりと
見極めてこそ「本当の大人」としての判断が可能になると
思います。
petroprincetdyno.12-(6:54).mp3」をダウンロード

(平成24年4月8日(日)) 武田邦彦

なぜ、愛人宅は居心地が良いのか?
「aijintdyno.20-(6:38).mp3」をダウンロード
(平成24年4月10日) 武田邦彦

速報やお答え
2011年の原発の記録1
2011年の原発の記録2
まとめシリーズ
特設スタジオ

武田邦彦ガリレオ放談
武田邦彦 『現代のコペルニクス』 - シアターネットTV
武田邦彦 ‐ ニコニコ動画
武田邦彦 (中部大学)

お手伝いさんのブログ はじめに 2011年12月18日
武田邦彦先生のブログ(音声のみの記事)が利用できない
方のために、実験的にテキスト化してみました。
武田邦彦先生 - みんな楽しくHappy♡がいい♪


by huttonde | 2012-04-07 09:08 | 現実話 | Trackback | Comments(0)