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2016年01月28日
これが三島由紀夫が子供のときに書いた作文、 11歳で書いたとか凄すぎwwwwwwwww 2011/12/11(日) 02:25:17.44 ID:rpMxFk960 「我が国旗」 徳川時代の末、波静かなる瀬戸内海、或は江戸の隅田川 など、あらゆる船の帆には白地に朱の円がゑがかれて居た。 朝日を背にすれば、いよよ美しく、夕日に照りはえ尊く 見えた。それは鹿児島の大大名、天下に聞えた 島津斉彬が外国の国旗と間違へぬ様にと案出したもので、 是が我が国旗、日の丸の始まりである。 模様は至極簡単であるが、非常な威厳と尊さがひらめいて 居る。之ぞ日出づる国の国旗にふさはしいではないか。 それから時代は変り、将軍は大政奉くわんして、 明治の御代となつた。 明治三年、天皇は、この旗を国旗とお定めになつた。 そして人々は、これを日の丸と呼んで居る。 からりと晴れた大空に、高くのぼつた太陽。 それが日の丸である。 平岡公威(三島由紀夫)11歳の作文 三島由紀夫 三島 由紀夫(みしま ゆきお、本名:平岡 公威 (ひらおか きみたけ)、1925年(大正14年 1月14日 - 1970年(昭和45年)11月25日)は、 日本の小説家・劇作家・随筆家・評論家・政治活動家・ 皇国主義者。血液型はA型。戦後の日本文学界を代表する 作家の一人であると同時に、日本語の枠を超え、 海外においても広く認められた作家である[2]。 『Esquire』誌の「世界の百人」に選ばれた初の日本人 で、国際放送されたTV番組に初めて出演した 日本人でもある。 満年齢と昭和の年号が一致し、その人生の節目や活躍が 昭和時代の日本の興廃や盛衰の歴史的出来事と相まって いるため、「昭和」と生涯を共にし、その時代の持つ 問題点を鋭く照らした人物として語られることが多い。 wiki-三島由紀夫 2011/12/11(日) 02:25:44.59 ID:IfY0Fj5M0 すげええええええええうぇええええええええええ 6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/11(日) 02:27:01.87 ID:1HyeKb8C0 三島は突然変異のような別格 文豪の中でも頭一つ抜けてる 7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/11(日) 02:27:19.17 ID:vnMx32c60 すごすぎたろ 8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/11(日) 02:27:24.02 ID:6ZO7Mke30 すげえ 12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/11(日) 02:28:35.40 ID:qCD3kOuL0 塾講だけどこんな小6担当したくない 20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/11(日) 02:30:45.17 ID:8BtMI2By0 えっこれすげぇ 22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/11(日) 02:31:50.09 ID:b+lQxtwOO 現代のこういう天才ってハッカーとかに成るのかな 24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/11(日) 02:32:38.10 ID:nW+Qs831O 関わりたくないわ 必然的に 25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/11(日) 02:32:59.46 ID:pIKpUejJO 圧倒的だな。 11歳にして既に今の物書きより上なんじゃないか? 29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/11(日) 02:34:16.33 ID:ewMs+1QO0 三島由紀夫 テレビ演説 生き様について http://www.youtube.com/watch?v=tzz1-ppIjOg 2011/12/11(日) 02:41:59.58 ID:1tiK3ZWWO >>29 何言ってるか分からん。滑舌的な意味で 30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/11(日) 02:34:37.25 ID:PH2UG3er0 天才だわさ 33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/11(日) 02:34:57.79 ID:QKdGQ2RE0 日の丸ってもっと歴史古いんだと思ってたわ 勉強になるな 35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/11(日) 02:35:15.43 ID:c1dTA1J5O 圧倒的過ぎるだろ 38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/11(日) 02:36:19.49 ID:B/b5lcV6O 前に実家の自分の部屋の片付けをしていたら 小学生のときに書いた作文が何個か出てきて 読んでみたら正直今の俺よりうまい文章だった 48: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/11(日) 02:41:45.72 ID:7FPsXNKv0 >>38 ありすぎて困る 中学のときの修学旅行の文集のおれは中二病末期状態 京都は都会になってしまって 歴史都市の面影少なく薄汚いとかなんとか 41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/11(日) 02:38:24.29 ID:oG+AnRsR0 俺が十二歳の時に書いた作文を出してきたわ 情けなくてため息が出たわ 44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/11(日) 02:39:13.27 ID:A2iKbSnwO 今、こんな小学生がいたら教師涙目になるだろwww 45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/11(日) 02:39:21.43 ID:YcXHToSo0 フツーの小学生なら同調圧力に屈して もっと小学生のフリした文章書くものだがな。 逆説的だが三島ある意味、日本人らしくない。 49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/11(日) 02:41:54.00 ID:x9w5l7TGO アリカ様に影響を与えただけのことはある 55: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/11(日) 02:44:11.91 ID:BdYOxutk0 今日、ちょうど「仮面の告白」 買ってきたところだったんでスレ開いちゃった これの次に読むべき三島作品って何かある? とりあえず「豊饒の海」は後の方にしようと思ってるが。 57: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/11(日) 02:46:22.38 ID:rpMxFk960 >>55 とりあえず有名どころで「金閣寺」と「潮騒」は 外せないんじゃないか? 62: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/11(日) 02:48:38.45 ID:i/OSHJ1F0 同じ由紀夫でも鳩ぽっぽときたら・・・ 64: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/11(日) 02:49:38.60 ID:QKdGQ2RE0 >>62 由“起”夫だからな、間違えんじゃねえぞ 65: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/11(日) 02:50:26.28 ID:ugKCb1gH0 これを当時の国語の先生がどう評価したのか気になる。 66: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/11(日) 02:50:36.99 ID:XHUPsIlXO これはまだ右翼とは言わんだろ、最近の奴は少しでも 日本愛な発言聞いただけで右翼認定するから困る、 第一右翼はもともと保守派の人間だぞ 意味わかってんのか。 69: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/11(日) 02:52:47.09 ID:NMQWjfHm0 国会議事堂で切腹した人だよね? 71: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/11(日) 02:55:33.46 ID:rpMxFk960 庭はどこかで終る。庭には必ず果てがある。 これは王者にとつては、たしかに不吉な予感である。 空間的支配の終末は、統治の終末に他ならないからだ。 ヴェルサイユ宮の庭や、これに類似した庭を見るたびに、 私は日本の、王者の庭ですらはるかに規模の小さい 圧縮された庭、例外的に壮大な修学院離宮ですら借景に たよつてゐるやうな庭の持つ意味を、考へずには ゐられない。おそらく日本の庭の持つ秘密は、 「終らない庭」「果てしのない庭」の発明にあつて、 それは時間の流れを庭に導入したことによるのではないか。 仙洞御所の庭にも、あの岬の石組ひとつですら、 空間支配よりも時間の導入の味はひがあることは 前に述べた。 それから何よりも、あの幾多の橋である。水と橋とは、 日本の庭では、流れ来り流れ去るものの二つの要素で、 地上の径をゆく者は橋を渡らねばならず、水は又、 橋の下をくぐつて流れなければならぬ。 三島由紀夫「『仙洞御所』序文」より 74: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/11(日) 02:56:14.32 ID:/3Newnv30 >>71 もうやめてくれ なんか自分が恥ずかしくなる 76: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/11(日) 02:58:04.30 ID:rpMxFk960 >>71続き 橋は、西洋式庭園でよく使はれる庭へひろびろと 展開する大階段とは、いかにも対蹠的な意味を担つてゐる。 大階段は空間を命令し押しひろげるが、橋は必ず此岸から 彼岸へ渡すのであり、しかも日本の庭園の橋は、どちらが 此岸でありどちらが彼岸であるとも規定しないから、 庭をめぐる時間は従つて可逆性を持つことになる。 時間がとらへられると共に、時間の不可逆性が否定 されるのである。すなはち、われわれはその橋を渡つて、 未来へゆくこともでき、過去へ立ち戻ることもでき、 しかも橋を央にして、未来と過去とはいつでも 交換可能なものとなるのだ。 西洋の庭にも、空間支配と空間離脱の、二つの相矛盾 する傾向はあるけれど、離脱する方向は一方的であり、 憧憬は不可視のものへ向ひ、波打つバロックのリズムは、 つひに到達しえないものへの憧憬を歌つて終る。 しかし日本の庭は、離脱して、 又やすやすと帰つて来るのである。 三島由紀夫「『仙洞御所』序文」より 78: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/11(日) 02:59:12.48 ID:rpMxFk960 >>76続き 日本の庭をめぐつて、一つの橋にさしかかるとき、 われわれはこの庭を歩みながら尋めゆくものが、 何だらうかと考へるうちに、 しらぬ間に足は橋を渡つてゐて、 「ああ、自分は記憶を求めてゐるのだな」 と気がつくことがある。そのとき記憶は、橋の彼方の 薮かげに、たとへば一輪の萎んだ残花のやうに、 きつと身をひそめてゐるにちがひないと感じられる。 しかし、又この喜びは裏切られる。自分はたしかに 庭を奥深く進んで行つて、暗い記憶に行き当る筈で あつたのに、ひとたび橋を渡ると、そこには 思ひがけない明るい展望がひらけ、自分は未来へ、 未知へと踏み入つてゐることに気づくからだ。 三島由紀夫「『仙洞御所』序文」より 79: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/11(日) 03:00:01.49 ID:rpMxFk960 >>78続き かうして、庭は果てしのない、決して終らない庭になる。 見られた庭は、見返す庭になり、観照の庭は行動の 庭になり、又、その逆転がただちにつづく。 庭にひたつて、庭を一つの道行としか感じなかつた心が、 いつのまにか、ある一点で、自分はまぎれもなく外側から 庭を見てゐる存在にすぎないと気がつくのである。 われわれは音楽を体験するやうに、生を体験するやうに、 日本の庭を体験することができる。 又、生をあざむかれるやうに、 日本の庭にあざむかれることができる。 西洋の庭は決して体験できない。 それはすでに個々人の体験の余地のない隅々まで 予定され解析された一体系なのである。 ヴェルサイユの庭を見れば、 幾何学上の定理の美しさを知るであらう。 三島由紀夫「『仙洞御所』序文」より 77: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/11(日) 02:58:05.38 ID:X+DP4iyr0 これだけのこと書いておきながら、 現実にゃボディビルダー見て 目を輝かせてたってんだから面白い 109: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/11(日) 03:34:35.51 ID:XDTD6QO/0 突然変異の天才だよな三島は 石原莞爾なんかも似たようなものかも 113: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/11(日) 03:40:23.64 ID:vsxUE6eR0 面白い文書く人だったんだね 115: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/11(日) 03:46:46.63 ID:7Hd26WuIi いいスレだ もっと貼って 116: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/11(日) 03:48:37.08 ID:rpMxFk960 実は私は「愛国心」といふ言葉があまり好きではない。 何となく「愛妻家」といふ言葉に似た、 背中のゾッとするやうな感じをおぼえる。 この、好かない、といふ意味は、 一部の神経質な人たちが愛国心といふ言葉から感じる 政治的アレルギーの症状とは、また少しちがつてゐる。 ただ何となく虫が好かず、さういふ言葉には、 できることならソッポを向いてゐたいのである。 この言葉には官製のにほひがする。また、言葉としての 由緒ややさしさがない。どことなく押しつけがましい。 反感を買ふのももつともだと思はれるものが、 その底に揺曳してゐる。 では、どういふ言葉が好きなのかときかれると、 去就に迷ふのである。 愛国心の「愛」の字が私はきらひである。 自分がのがれやうもなく国の内部にゐて、 国の一員であるにもかかはらず、その国といふものを 向う側に対象に置いて、わざわざそれを愛するといふのが、 わざとらしくてきらひである。 もしわれわれが国家を超越してゐて、国といふものを あたかも愛玩物のやうに、狆か、それともセーブル焼の 花瓶のやうに、愛するといふのなら、筋が通る。 それなら本筋の「愛国心」といふものである。 また、愛といふ言葉は、日本語ではなくて、 多分キリスト教から来たものであらう。 日本語としては「恋」で十分であり、 日本人の情緒的表現の最高のものは「恋」であつて、 「愛」ではない。 もしキリスト教的な愛であるなら、 その愛は無限低無条件でなければならない。 従つて、「人類愛」といふのなら多少筋が通るが、 「愛国心」といふのは筋が通らない。なぜなら愛国心 とは、国境を以て閉ざされた愛だからである。 だから恋のはうが愛よりせまい、といふのはキリスト 教徒の言ひ草で、恋のはうは限定性個別性具体性の 裡にしか、理想と普遍を発見しない特殊な感情であるが、 「愛」とはそれが逆様になつた形をしてゐるだけである。 ふたたび愛国心の問題にかへると、愛国心は国境を以て 閉ざされた愛が、「愛」といふ言葉で普遍的な擬装を してゐて、それがただちに人類愛につながつたり、 アメリカ人もフランス人も日本人も愛国心においては 変りがない、といふ風に大ざつぱに普遍化されたりする。 これはどうもをかしい。もし愛国心が国境のところで 終るものならば、それぞれの国の愛国心は、人類普遍の 感情に基づくものではなくて、辛うじて類推で 結びつくものだと言はなくてはならぬ。 アメリカ人の愛国心と日本人の愛国心が全く同種のもの ならば、何だつて日米戦争が起つたのであらう。 「愛国心」といふ言葉は、この種の陥穽を含んでゐる。 (中略) 日本のやうな国には、愛国心などといふ言葉は そぐはないのではないか。すつかり藤猛に お株をとられてしまつたが、 「大和魂」で十分ではないか。 三島由紀夫「愛国心」より アメリカの愛国心といふのなら多少想像がつく。 ユナイテッド・ステーツといふのは、 巨大な観念体系であり、移民の寄せ集めの国民は、 開拓の冒険、獲得した土地への愛着から生じた風土愛、 かういふものを基礎にして、合衆国といふ観念体系を ワシントンにあづけて、それを愛し、 それに忠誠を誓ふことができるのであらう。 国はまづ心の外側にあり、それから教育によつて 内側へはひつてくるのであらう。 アメリカと日本では、国の観念が、かういふ風にまるで ちがふ。日本は日本人にとつてはじめから内在的即自的 であり、かつ限定的個別的具体的である。 観念の上ではいくらでもそれを否定できるが、 最終的に心情が容認しない。 そこで日本人にとつての日本とは、 恋の対象にはなりえても、愛の対象にはなりえない。 われわれはとにかく日本に恋してゐる。これは日本人が 日本に対する基本的な心情の在り方である。 (本当は「対する」といふ言葉さへ、使はないはうが より正確なのだが)しかし恋は全く情緒と心情の領域で あつて、観念性を含まない。われわれが日本を、 国家として、観念的にプロブレマティッシュ(問題的) に扱はうとすると、しらぬ間にこの心情の助けを借りて、 あるひは恋心をあるひは憎悪愛(ハースリーベ)を 足がかりにして物を言ふ結果になる。 かくて世上の愛国心談義は、 必ず感情的な議論に終つてしまふのである。 恋が盲目であるやうに、国を恋ふる心は盲目であるに ちがひない。しかし、さめた冷静な目のはうが 日本をより的確に見てゐるかといふと、 さうも言へないところに問題がある。 さめた目が逸したところのものを、 恋に盲ひた目がはつきりつかんでゐることが しばしばあるのは、男女の仲と同じである。 一つだけたしかなことは、今の日本では、 冷静に日本を見つめてゐるつもりで日本の本質を 逸した考へ方が、あまりにも支配的なことである。 さういふ人たちも日本人である以上、 日本を内在的即自的に持つてゐるのであれば、 彼らの考へは、いくらか自分をいつはつた考へだと 言へるであらう。 三島由紀夫「愛国心」より 赤ん坊の顔は無個性だけれど、 もし赤ん坊の顔のままを大人まで持ちつづけたら、 すばらしい個性になるだらう。 しかし誰もそんなことはできず、大人は大人なりに、 又々十把一からげの顔になることかくの如し。 三島由紀夫「赤ちゃん時代――私のアルバム」より 男の世界は思ひやりの世界である。 男の社会的な能力とは思ひやりの能力である。 武士道の世界は、一見荒々しい世界のやうに見えながら、 現代よりももつと緻密な人間同士の思ひやりのうへに、 精密に運営されてゐた。 (三島由紀夫「葉隠入門」より) 愛するといふことにかけては、 女性こそ専門家で、男性は永遠の素人である。 男は愛することにおいて、無器用で、 下手で、見当外れで、無神経、 蛙が陸を走るやうに無恰好である。 どうしても「愛する」コツといふものが わからないし、要するに、 どうしていいかわからないのである。 先天的に「愛の劣等生」なのである。 そこへ行くと、女性は先天的に愛の天才である。 どんなに愚かな身勝手な愛し方をする女でも、 そこには何か有無を言わせぬ力がある。 (三島由紀夫「愛するといふこと」より) 女の部屋は一度ノックすべきである。 しかし二度ノックすべきぢやない。 さうするくらゐなら、むしろノックせずに、 いきなりドアをあけたはうが上策なのである。 女といふものは、いたはられるのは大好きなくせに、 顔色を窺はれるのはきらふものだ。 いつでも、的確に、しかもムンズとばかりに いたはつてほしいのである。 (三島由紀夫「複雑な彼」より) 男子高校生は「娘」といふ言葉をきき、 その字を見るだけで、胸に甘い疼きを感じる筈だが、 この言葉には、あるあたたかさと匂ひと、 親しみやすさと、MUSUMEといふ音から来る 何ともいへない閉鎖的なエロティシズムと、 むつちりした感じと、その他もろもろのものがある。 プチブル的臭気のまじつた「お嬢さん」 などといふ言葉の比ではない。 (三島由紀夫「美しい女性はどこにいる」より) この日本刀で人を斬れる時代が、 早くやつて来ないかなあ。 (三島由紀夫「日録(昭和42年)」より) 私は「私の鼻は大きくて魅力的でしよ」 などと頑張つてゐる女の子より、 美の規格を外れた鼻に絶望して、 人生を呪つてゐる女の子のはうを愛します。 それが「生きてゐる」といふことだからです。 (三島由紀夫「をはりの美学 個性のをはり」より) 個性とは何か? 弱味を知り、これを強味に転じる居直りです。 (三島由紀夫「をはりの美学 個性のをはり」より) 変はり者と理想家とは、 一つの貨幣の両面であることが多い。 どちらも、説明のつかないものに対して、 第三者からはどう見ても無意味なものに対して、 頑固に忠実にありつづける。 (三島由紀夫「第一の性」より) どんな世の中にならうとも、 女の美しさは操の高さの他にはないのだ。 男の値打も、醜く低い心の人たちに屈しない 高い潔らかな精神を保つか否かにあるのだ。 さういふ磨き上げられた高い心が、 結局永い目で見れば、 世のため人のために何ものよりも役立つのだ。 (三島由紀夫「人間喜劇」より) 人生には濃い薄い、多い少ない、 ということはありません。 誰にも一ぺんコッキリの人生しかないのです。 三千人と恋愛をした人が、一人と恋愛をした人に比べて、 より多くについて知っているとはいえないのが、 人生の面白味ですが、同時に、 小説家のほうが読者より人生をよく知っていて、 人に道標を与えることができる、 などというのも完全な迷信です。 小説家自身が人生にアップアップしているのであって、 それから木片につかまって、一息ついている姿が、 すなわち彼の小説を書いている姿です。 (三島由紀夫 「不道徳教育講座 小説家を尊敬するなかれ」より) 幸福がつかのまだといふ哲学は、 不幸な人間も幸福な人間も どちらも好い気持にさせる力を持つてゐる。 (三島由紀夫「スタア」より) 幸福つて、何も感じないことなのよ。 幸福つて、もつと鈍感なものよ。 …幸福な人は、自分以外のことなんか 夢にも考へないで生きてゆくんですよ。 (三島由紀夫「夜の向日葵」より) 悪は時として、静かな植物的な姿をしてゐるものだ。 結晶した悪は、白い錠剤のやうに美しい。 (三島由紀夫「天人五衰」より) 美人の定義は沢山着れば着るほど ますます裸かにみえる女のことである。 (三島由紀夫「家庭裁判」より) 日本の女が全部ぬかみそに手をつつこむことを 拒否したら、日本ももうおしまひだ。 (三島由紀夫「複雑な彼」より) 無神論も、徹底すれば徹底するほど、 唯一神信仰の裏返しにすぎぬ。 無気力も、徹底すれば徹底するほど、 情熱の裏返しにすぎぬ。 近ごろはやりの反小説も、小説の裏返しにすぎぬ。 (三島由紀夫「川端康成氏再説」より) 鈍感な人たちは、血が流れなければ狼狽しない。 が、血の流れたときは、 悲劇は終つてしまつたあとなのである。 (三島由紀夫「金閣寺」より) 虚栄心、自尊心、独占欲、 男性たることの対社会的プライド、 男性としての能力に関する自負、 ……こういうものはみんな社会的性質を帯びていて、 これがみんな根こそぎにされた悩みが、 男の嫉妬を形づくります。 男の嫉妬の本当のギリギリのところは、 体面を傷つけられた怒りだと断言してもよろしい。 そう説明すると、「お前はまだ人生経験が足りない」 と言いかえす人があるだろうが、 私もすぐ、「お前さんは自己分析が足りない」 と言いかえしてやります。 (三島由紀夫 「不道徳教育講座 いわゆる『よろめき』について」より) やたらに人に弱味をさらけ出す人間のことを 私は躊躇なく「無礼者」と呼びます。 それは社会的無礼であって、われわれは自分の弱さを いやがる気持ちから人の長所をみとめるのに、 人も同じように弱いということを証明してくれるのは、 無礼千万なのであります。 そればかりではありません。 どんなに醜悪であろうと、自分の真実の姿を告白して、 それによって真実の姿をみとめてもらい、 あわよくば真実の姿のままで愛してもらおうなどと 考えるのは、 甘い考えで、人生をなめてかかった考えです。 (三島由紀夫「不道徳教育講座 告白するなかれ」より) この世の中では、他人から見て、 可笑しくないほど深刻なことは、 あんまりないと考えてよろしい。 人の自殺だって、大笑いのタネになる。 荷風先生の三千万円かかえての野垂れ死にだって、 十分、他人にはユーモラスである。 そこまで考えたら、人に笑われるなどということは 全く大したことじゃありません。だから我々は 大いに他人の失敗を笑うべきなのであります。 (三島由紀夫 「不道徳教育講座 人の失敗を笑うべし」より) 先生にあわれみをもつがよろしい。薄給の教師に、 あわれみをもつのがよろしい。 先生という種族は、諸君の逢うあらゆる大人のなかで、 一等手強くない大人なのです。 ここをまちがえてはいけない。 これから諸君が逢わねばならぬ大人は、 最悪の教師の何万倍も手強いのです。そう思ったら、 教師をいたわって、内心バカにしつつ、 知識だけは十分に吸いとってやるがよろしい。 (三島由紀夫 「不道徳教育講座 教師を内心バカにすべし」より) エチケットなどというものは、俗の俗なるもので、 その人の偉さとは何の関係もないのである。 静まり返った高級レストランのどまん中で、 突如快音を発して、 ズズズーッとスープをすすることは、 社会的勇気であります。お上品とは最大多数の 決めることで、千万人といえども我ゆかんという人は、 たいてい下品に見られる。 社会的羊ではないという第一の証明が、 このスープをすする快音であります。 (三島由紀夫 「不道徳教育講座 スープは音を立てて吸うべし」より) 無秩序が文学に愛されるのは、 文学そのものが秩序の化身だからだ。 (三島由紀夫「恋する男」より) 自分を理解しない人間を寄せつけないのは、 芸術家として正しい態度である。 芸術家は政治家ぢやないのだから。 (三島由紀夫「谷崎朝時代の終焉」より) 日本で『育ちがいい』といふことは、 つまり西洋風な生活を体で知つてゐるといふことだけの ことなんだからね。純然たる日本人といふのは、 下層階級か危険人物かどちらかなのだ。 これからの日本では、そのどちらも少なくなるだらう。 日本といふ純粋な毒は薄まつて、世界中のどこの国の 人の口にも合ふ嗜好品になつたのだ。 (三島由紀夫「天人五衰」より) 70: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/11(日) 02:52:54.48 ID:BmkgzXOC0 >>50 なるへそと思った 61: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/11(日) 02:48:24.69 ID:b+lQxtwOO >>50VIP 67: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/11(日) 02:50:40.61 ID:oG+AnRsR0 >>50 vipperこそ真の日本人か http://world-fusigi.net/archives/8333731.html 三島由紀夫 名言集 - NAVER まとめ http://matome.naver.jp/odai/2139278134860887601 三島由紀夫 心を貫く名言集8選 http://laughy.jp/1417780878082132124 三島由紀夫の名言 - 名言のウェブ石碑 http://sekihi.net/writers/1250 【厳選】三島由紀夫の本質を突いた言葉・名言集 - The Word http://jp-word.net/mishima_yukio
by huttonde
| 2016-01-29 04:25
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