「あ~あ、雪が覚醒剤だったら儲かるのになあ」
「おいこら、バカ息子、ニート気取り」
「なんだよ父ちゃん、似たようなもんだろが」
「おめぇなぁ、もっとマシなこと考えろや」
「図体ばかりでかくなりやがって、考えがガキなんだよ」
「ちょっと、父ちゃん口くせーよ」
「ったく、俺の媚びた芝居のおかげで、人間から食い物貰えるんじゃねえか」
「もっとも、猫好きの年寄りが数匹いれば、奴も食うに困ることは無いが・・・・」
「・・・今の聞いてた?」
「別に食い扶持目当てじゃなくて、立派な愛情関係だよ。ちとぼやかして可愛く写してくれよ」
「まあ、砂糖や塩でも銭にはなるわなぁ」
「いいか、人間に気に入られるためには少しは愛嬌振りまけよ、いつも澄ましていちゃ年寄りは肩入れしてくれねぇからな」
「おい、わかってんのか倅・・・あ・・・いねえのか」